- Amazon.co.jp ・電子書籍 (380ページ)
感想・レビュー・書評
-
新選組の甲州鎮撫は江戸無血開城を進めたい勝海舟の陰謀、西南戦争は不平士族問題を解決するための大久保利通と西郷隆盛の芝居との見方が披露される。戦争に付き合わされることは空しい。
斎藤一は百姓兵を低く見ている。これは世界史的な軍事常識とは反する。近代では戦士身分からなる軍よりも、国民軍が強い。フランス革命の干渉戦争が示している。日本でも長州藩の奇兵隊の例がある。国民軍の強さは国家のために戦うという愛国心であった。これに対して斎藤一の剣は誰かのためではない。個人の優越になるだろうか。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
主人公は、幕末期に新選組で副長助勤、三番隊組長であった斎藤一。彼に心酔する若手剣道家の訪問により、一人語りで幕末の世を回顧する7日間。人切の名をほしいままにした彼の独特な人生観、その目より見えた幕末。山口視点からの幕末とは全く違ったその世界に、当たり前だが「歴史は勝者作る」を思い知らされた。
-
西南戦争とは何だったのか。著者が老いた斎藤一に語らせる仮説の真相はともかく、結果から見れば武士の世を完全に終わらせ、近代的軍隊の完成に向けた大転換点となったことを考えれば腑に落ちるところではある。
-
沖田、土方、近藤ら仲間たちとの永訣。
土方の遺影を託された少年・市村鉄之助はどこに消えたのか―
維新後、警視庁に奉職した斎藤一は抜刀隊として西南戦争に赴く。
運命の地・竹田で彼を待っていた驚愕の光景とは。
百の命を奪った男の迫真の語りで紡ぐ鮮烈な人間ドラマ・浅田版新選組三部作、ここに完結。
最後は思わず泣いてしましました。。。。。
そして、新撰組ものの作品を再読しまくることに。。。