yoshio2018さんの感想
2018年10月11日
練と千華子は中南米の国でこれからホテルに向かおうとしている。離れて暮らしている父親の賢が年に1回は妻子を呼び寄せて家族になる休日である。離婚した千鶴子は千華子と一緒に暮らしているが、練には毎週のようにメールが来る。生みの母親は小さいころに死んでしまったので千鶴子が母親であることには変わりは無い。このインカの末裔が住んでいるこの国は「木々の茂る所」と呼ばれているそうだ。この休日が彼らにとって大変な困難に出会うことになろうとは誰も知らなかった。
1964年宮城県生まれ。92年『六番目の小夜子』で、「日本ファンタジーノベル大賞」の最終候補作となり、デビュー。2005年『夜のピクニック』で「吉川英治文学新人賞」および「本屋大賞」、06年『ユージニア』で「日本推理作家協会賞」、07年『中庭の出来事』で「山本周五郎賞」、17年『蜜蜂と遠雷』で「直木賞」「本屋大賞」を受賞する。その他著書に、『ブラック・ベルベット』『なんとかしなくちゃ。青雲編』『鈍色幻視行』等がある。