行動経済学~経済は「感情」で動いている~ (光文社新書) [Kindle]

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感想・レビュー・書評

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  • 「経済は感情で動いている」という話。
    買い物をするときに、普通の人はスペックとコストだけで品物を選んだりしない。そもそも無数にある選択肢の、これまた無数にある仕様やコストをもれなく詳細に分析して、完全に合理的に品物を選ぶのは難しい。誰にでも覚えはあると思うけれど、そういうものをある程度参考にしながらも、結局は宣伝文句に踊らされたり、真ん中あたりの選択肢をなんとなく選んでみたり、えいや!と衝動買いしたりする。経済がそういう消費活動の積み重ねであるなら、確かに経済は感情で動いているわけだ。

    豊富な例示は示唆に富んでいて、心当たりもあり、面白い。選択肢が多すぎるとかえって買ってもらえない、人は新たに手に入れる価値より、現在持っている価値を重視する傾向にある、同じことを言うにも表現の方法を変えるだけで人々の選択は大きく変わる。引用される論文や研究は豊富でわかりやすく整理されている。マーケティングをやる人や、公共サービスを設計する人は、本腰を入れてこの分野の勉強をする必要がありそうだと思った。

  • こういう本はノートをとりながらでないとしっかり理解できないのだが…
    さらっと読んだだけだが、古典経済学との違いが定性的によく説明されていて、何を補完しようとしているのかが理解できた。人間のモデル化ってできるのかな?

  • まず、106人の被験者にAとBの選択を聞いたところ、ちょうど 50%ずつであった。ところが、Cを加えて三種類の間の選択を聞くと、A 22%、B 57%、C 21%となった。両極端が排除されて真ん中が選ばれたのである。この現象は「極端回避性」とか「妥協効果」と呼ばれている

    このような実験でも特許でも行うにはどうしたらいいのでしょうか。具体的に試したいことは、特許により動向予測です。現時点での公開特許情報により、如何に未来を予測できるかを、過去の経験に照らして判断したい。

    ただ、その過去の材料をなかなか見つけられずにいます。ググっても、特許で未来を見出せました、という文献は見当たりません。デリケートな情報ということで外に出ないのでしょうか。こういう過去の適用事例がないと、今いくら予想しましたと言っても、説得力に欠けます。

  • "行動経済学

    この本も残念な1冊です。

    いわゆる先生と言われる方が書いている本は、

    わざわざ賢くみせたいために、

    回りくどい書き方をしている本があります。

    そして実のところあまり内容が無いのです。

    この本、題名に惹かれて読んでみましたが、

    得られるものはほぼ無しでした。"

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著者プロフィール

1954年埼玉県生まれ。早稲田大学商学部卒業、同大学院経済学研究科博士後期課程退学。明治大学短期大学教授を経て、2004年より明治大学情報コミュニケーション学部教授。専攻は行動経済学、ミクロ経済学。主な著書・訳書に、『行動経済学ーー経済は「感情」で動く』(光文社新書)、『慣習と秩序の経済学』(訳書、日本評論社)などがある。

「2011年 『ダニエル・カーネマン 心理と経済を語る』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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