さよならみどりちゃん (FEEL COMICS) [Kindle]

著者 :
  • 祥伝社
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感想・レビュー・書評

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  • 10年程前に見た映画をふと思い出して、はじめて原作を読む。
    映画も西島秀俊と星野真里がよかったんだけど、こういう人いる、こういうことあるよねというリアリティが、原作すごい。

    主人公のゆうこが好きな相手、ユタカの髪型と表情。
    バイト先がカフェじゃなくて、居酒屋なこと。
    新中野に住んでる設定(ということは、バイト先は中野か?)。

    なんか中野あたりにいそうな男で、中野あたりで飲んでそうなバイト仲間たちなんだよね。

    バイト先の短大性、優希の設定も絶妙。
    こういうモヤることわざわざ言ってくる、でもなぜか自分になついてる風の後輩女子、いたな…なぜ知っているのかと思ったけど、よくいるタイプなんだな(笑)。
    最後のほう、ユタカによる、ちょっとした彼女の実は…というところも、予想してなかったけど、あぁなるほどという納得感がある。

    主人公のゆうこの聞き分けがよくて、冷静にわりきってるように見せかけて、1人で泣いたり、他の人についていってみたり、最後に急に言葉にしてしまうところも、あるな…と思ってぐさり。

    なんでも話せちゃうとか言うし、優しくするし、他にいかれるのは嫌そうにするけど、彼女ではない。
    彼女はさっくり別でできるじゃんという、なんでっていうどうしようもない気持ちの行き場。

    久しく離れていた、若い頃の恋愛を思い出して、わぁぁってなる解像度の高さ。
    結婚して子供産んで、忘れてたことが思い出される。きらきらしたところばかり思い出しがちだけど、苦いこともいっぱいあったなと(笑)。

    けっこう前の漫画だけど、今もそこらじゅうにこういう男女はいるんだろうな。
    最近でいうと、マカロニえんぴつの「恋人ごっこ」とか「ブルーベリーナイツ」とかに共感して、YouTubeにコメントする人々は、こんな恋愛してるんじゃないかな。

    原作の最後はリアルすぎて、ぐさりとするんだけど、映画オリジナルのカラオケラストも、よかったなと思う。

    ラブコメ見て、フィールヤング系の漫画をよく読んでた20代の頃を、久々に思い出した。
    あの頃の恋愛もよかったけど、今はだいぶ穏やかで、なんか現実に戻って安心してしまった不思議な読書体験(笑)。

  • 女は疲れる

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著者プロフィール

1969年1月13日島根県出身。
94年、集英社「ヤングジャンプ」新人賞に佳作入選。
その後、女性誌に活躍の場を移す。
「モーニング」に初登場&初週刊連載で執筆中。

「2019年 『ひらけ駒!return(2)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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