危険なプロット(初回限定版)筒スリーブケース仕様 [DVD]

監督 : フランソワ・オゾン 
出演 : ファブリス・ルキーニ  クリスティン・スコット・トーマス  エマニュエル・セニエ  エルンスト・ウンハウワー 
  • 東宝
3.53
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感想 : 42
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  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4988104083968

感想・レビュー・書評

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  • とても詩的・文学的で、フランス語の響きがきれい。
    どの「家」でも入り込むすきがある、というセリフがしみいる。

  • すごいなー、夢中で観ちゃった。

    これを狂気と呼んで自分とは区別したいけど、その実自分の中にも普通にある感情だよね。(人によるのだろうけど)

    しかしクロードの理知的な瞳、腹の中では何を考えてるか分からない雰囲気、それでいて少年らしい線の細さ、、この俳優さんだからできた映画なのかもと思ってしまうね。美しい。

  • クロードを演じている役者さんの顔がとても好み。顔がひたすらよかった。それだけで映画というより絵画を観た感覚。

  • ★★★liked it
    『危険なプロット』 フランソワ・オゾン監督
    Dans la maison 

    高校の国語教師&小説を書く才能ある生徒
    小説を通じてのぞき見る他人の世界
    描かれる虚構と現実
    友人の母との危険な関係・・・
    小説の続きを読みたい欲求と惹きつけられる才能
    小説を通じて絡みあう虚構と現実に
    教師自身の運命も吸い寄せられる

    サスペンス&不思議なブラックコメディ
    映画の中で小説のページめくるようなストーリー

  • 「教師と生徒の個人授業は、いつしか息詰まる心理戦に変わる」


     『スイミング・プール』『しあわせの雨傘』などのフランソワ・オゾンが、フアン・マヨルガの戯曲を原作にして放つサスペンスドラマ。類まれな文才を秘めていた生徒と彼に物語の書き方を指導する国語教師が、思わぬ事態を引き起こしていくさまを見つめていく。『屋根裏部屋のマリアたち』などのファブリス・ルキーニ、『サラの鍵』などのクリスティン・スコット・トーマスなど、実力派が出演。ユーモアを絡めながら日常に存在する狂気や人間が抱える闇を浮き上がらせる、オゾン監督の卓越した演出手腕に引き込まれる。



     かつて作家を志したものの、今は高校の国語教師として働くジェルマン(ファブリス・ルキーニ)は、生徒たちの凡庸な作文にうんざりしながら添削する日々を過ごしていた。ところが新学期を迎えたある日、1人の生徒が書いた作文に心を奪われる。それは、数学が苦手なクラスメイトに勉強を教えるため、彼の家を訪れた週末の様子を記したものだった。その生徒の名はクロード(エルンスト・ウンハウワー)。ジェルマンは表現力豊かなその内容を高く評価するが、妻ジャンヌ(クリスティン・スコット・トーマス)は、友人のラファ(バスティアン・ウゲット)とその家族に対する皮肉たっぷりの尊大さや倫理を無視した内容を批判。
     翌日、ジェルマンは内容が不適切で第三者が読んだら問題になるとクロードに忠告するが、返って来たのは“先生以外に誰も読まなければ問題ない。作文を学びたい”という答えだった。彼の才能を伸ばしたいと考えたジェルマンは、個人指導を提案。ジェルマンの指導を受けたクロードは、才能に磨きをかけ、ラファの家を訪れては次々と“新作”を書き続けてゆく。それを日々、待ちわびるようになるジェルマン。
     ところがある日、クロードが“もう書けないかもしれない”と言い出す。成績の上がらないラファを心配した両親が、家庭教師を雇うことを考えているというのだ。そうなれば、もうラファの家に通うことはできない。“次のテストでラファに良い点を取らせ、成果を出さないと。”暗に数学の試験問題を要求するクロードに戸惑いながらも、ジェルマンは試験問題を渡してしまう。その結果、ラファは好成績を収め、クロードは執筆を再開。
     だが、その内容は次第にエスカレート。ラファの母親(エマニュエル・セニエ)とのただならぬ関係を匂わせるまでになってゆく。さすがに危機感を覚えたジェルマンは止めようとするが、クロードは“あなたが書けと言ったんだ。もう止められない”と言い放つ……。

  • この話の続きが気になる。

    主人公の生徒に異常な文章力があるのは映画の特殊性があるともいえるが、実際に自分が高校の教師で生徒が別の生徒に潜り込んだレポートを巧みに書いてきたら夢中読んでしまうかも。

    はじめ小説の尊大で人を小馬鹿にした文章をみて、かつての私のようで恐ろしくなったが、それを書いた少年も題材にした少年に殴られたり学校で処分を受けたり、フリーライダーでなく物語の登場人物になれてる所がお気に入り。実際の人生もそんなもんかもしれん。

    大人になっても、寝取られると嫉妬するものなんだなぁ。

  • これは私は好きでした。
    倒錯している。
    撮り方もおもしろかった。

  • ”裸足でも雨は踊らない”
    若さに溺れて身を滅ぼす中年なんて、どこかで観たような話ではあるけれど、本作は溺れる対象が自分が持ち得なかった才能というお話。性的な描写は添え物だけれども、才能で魅惑する若者のクロードはやはり美しく、演じる俳優さんの将来が楽しみだなぁといったところ。目的は語られないままに次第に虚実入り乱れ、いつしか迷宮に迷い込んだ中年は、お決まりのように身を滅ぼす運命なのです。

  • ★★★☆☆
    教育と教養の違い
    【内容】
    作家になる夢を諦めた高校の国語教師・ジェルマンは、生徒のひとりであるクロードが書いた作文に才能を感じ取り、彼に小説の書き方を個人指導していくのだが..

    【感想】
    なかなか興味深かった。

    どこからが劇中劇でどこからが現実なのか。それが混ざりあってきて眼が離せなくなった。
    ただ、そのインパクトが弱いからか若干ワンパターンかもと思わせるが、これはこれで現実的でアリですな。


    高校の制服化から始まる。生徒の写真がどんどん切り替わるが皆同じようにみえてくる。つまり画一化、没個性を示しているのだ。
    一方で非凡な文才をもったクロードは、平凡であるが家族愛に満ち溢れたラファ一家にとりついていく。これこそ現代社会における平準化教育を表している。

    どんな才能があろうとも現代社会では他人と同じことを求められるのだ。
    そんな標準化した社会において、文学は異彩を放つことができず、"どこかで見た"感じになってしまうのだ。

    最後に、アパートを俯瞰するシーンが映り、クロードが見つめている。そこには様々な色があり、多種多様なことが起きる。
    この様々な世界を見たクロードは素晴らしい文学を奏でることができるのであろう。
    果たして現代の標準化教育というのは教育として正しいのだろうか。。

  • ウディ・アレンみたいな主人公。
    作文を巡る映画だから、ものすごい言葉の量。観た後ぐったり疲れちゃった。
    「中産階級の妻」であるところのエマニュエル・セニエ、非常にセクシーで、画面から香水の匂いがしてくるようだ。

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