- Amazon.co.jp ・電子書籍 (499ページ)
感想・レビュー・書評
-
「航路」はとても好きだったし、コニー・ウィリスの最も有名なシリーズであり、SF界の最高峰の作品とされてもいるので期待して読んだが…。
中世にタイムトラベルした学生が遭遇するトラブルと、送り出した側で巻き起こるトラブルを同時並行して描いていく。
が、結局どちらもトラブルは”(ウィルス性の)疾病”に尽きる。方や”疾病”のせいで回収日時までに指定の場所に戻れるか、方や”疾病”のせいで回収準備が出来るか、ただそれだけ。
確かに中世の生活は映画や絵画などでしかうかがい知れなかったが、それをリアルに描いている時代考証は凄いし、”疾病”に関する描きこみもリアルで、コロナ渦の現在においては共感できるポイントも多々ある。
キャラは多彩だし、猛烈にユーモアのスパイスが効いた文章もうまい。
しかしそれ以前に同じ描写がしつこすぎて飽きてくる。
単純に読み進むのがおっくうになってくる。
果たして下巻で物語は大きく動くのだろうか?詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
タイムトラベルが実用化された未来、14世紀に送り込まれた史学部の学生キヴリンは病に倒れ、彼女を送り出した21世紀の人々もまた謎の伝染病に襲われる――が、読み進めていっても謎は一向に解明されず、特に21世紀パートでは電話はつながらず、手がかりを握る病人はうわごとを繰り返し、現れるのは身勝手な登場人物ばかり。しかし、喜劇のような展開の背後にひしひしと恐ろしい予感も窺わせ、まるで作者の術中に嵌ったかのように、あっという間に読み終えてしまった。
-
『航路』のコニー・ウィリス、過去作を読みたいとは思っていたものの毎度のことながら冗長な会話がふんだんに織り込まれた超長編に取り組むのに重い腰がなかなか上がらず。去年、最新作の『クロストーク』を読んで「やっぱ面白いなぁ」と思ってついに三部作に手をつけてしまった…
オックスフォード大学の史学科の学生キブリンがタイムトラベルで遡ったのは中世のイングランド。ところが、技術ミスでペストの蔓延する年に送られてしまった!しかも現代オックスフォードでは古い墓から出てきたウイルスでインフルエンザが流行し、キブリンを助ける手立てがなかなか打てない…。
相変わらずの台詞の多さ、ストーリーとは関係ない回り道、登場人物が右往左往するだけで全く進行しない物語… ところが読んでしまうのが不思議なのだよなぁ。下巻に続く。 -
2018/12/30読了。
-
アイスランド旅行に行くのに電書で持って行った。紙本も欲しい。