続巷説百物語 「巷説百物語」シリーズ (角川文庫) [Kindle]

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感想・レビュー・書評

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  • 切ない気持ちで読み終わりました。

    どっちつかずの百介と、闇の底を潜りゆく一味の関係がこの巻で終わってしまいます。
    帰れない居場所に(読者として)未練が残りました。

  • 巷説は初、しかも続から。

    妖怪、幽霊、物怪話がしっくりくる江戸の世に人の悪行。表世界の若隠居を語り手に、裏稼業の者たちが陰で動きケリをつける構造は京極版時代劇と言ったところ。百鬼夜行ほど重厚感やキャラクターの強さはなくても、終盤に合点がいく仕組みと、作者の仕掛けがわかると思わず膝を打つ。

    こういう小説を書きたかったんだろうなと感じた。

    終わりかたからすると、以降のシリーズでは定型を変えるんだろうな。京極夏彦らしい物語で魅力もある。
    一冊読んだ限りでは百鬼夜行、書楼弔堂には及ばない印象。

  • 「巷説百物語」と比べると、シビア。百介も右往左往しているだけじゃなく、意思を持って陰の仕事に貢献している。
    人と人・過去と現在が絡み合って、奥が深い。
    百介の兄・軍八郎はなかなかの武士。その道場仲間の鼻つまみ者・田所もgoingmywayのいいキャラ。
    最初だけだね、おもしろい話題は。あとは「死神」へ徐々に進んでいく。
    「生きるもひとり、死ぬもひとり。ならば生きるも死ぬもかわりはない。死ななきゃ引けない幕ならば、死ぬまであけておけばいい」
    又市の言葉。達観している。それでも小右衛門と樫村はお互いに幕を引き合ってしまう。
    なーんか、悲しい。
    それにしても又市はヒトラーか?!人心把握術がすごすぎる。

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    2022/03/10-- 再読
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    2001/08/30-- 初読(単行本)
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  • 紙で読む。
    死神が長くて途中で寝てしまうことがシバシバ。
    でも、気持ちよく終わるのがいい。
    まだ読んでないのがあるので、読んでみるとするか。

  • 続編。短編集で時系列は前作含め、バラバラ。
    短編のエピソードが集まり最後へというのは良くあるが、今作は最後の1つ前となっている。
    そして、その理由もちゃんとある構成がいい。
    悪役の最期のあっさり感はあるけど。
    キャラも立ってるし、読めば誰かのファンになってしまう。
    続編も読まざるを得ない。

  • 百物語シリーズ第二弾。
    どこかもの悲しさが漂う京極夏彦独特の世界観はやみつきになる楽しさ。
    そして、チーム又市の終焉は少し残念。

  • 「続巷説百物語」(京極夏彦)[Kindle版]を読んだ。今回の祓うべき闇はあまりにも大きくそしてあまりにも深いのである。重い。少しくその趣を変えながらも又市とその仲間たちの捌きぶりは冴え渡る。「御行奉為 ─ ─」あー面白かった。

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著者プロフィール

1963年、北海道生まれ。小説家、意匠家。94年、『姑獲鳥の夏』でデビュー。96年『魍魎の匣』で日本推理作家協会賞、97年『嗤う伊右衛門』で泉鏡花文学賞、2003年『覘き小平次』で山本周五郎賞、04年『後巷説百物語』で直木賞、11年『西巷説百物語』で柴田錬三郎賞、22年『遠巷説百物語』で吉川英治文学賞を受賞。著書に『死ねばいいのに』『数えずの井戸』『オジいサン』『ヒトごろし』『書楼弔堂 破暁』『遠野物語Remix』『虚実妖怪百物語 序/破/急』 ほか多数。

「2023年 『遠巷説百物語』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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