賢帝の世紀──ローマ人の物語[電子版]IX [Kindle]

著者 :
  • 新潮社
4.31
  • (7)
  • (8)
  • (0)
  • (1)
  • (0)
本棚登録 : 68
感想 : 4
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・電子書籍 (591ページ)

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 五賢帝のうち属州出身初の皇帝で「心の底からまじめに皇帝をつとめた」トライアヌス、ギリシア文明と狩猟を好んだ天才的なオーガナイザー ハドリアヌス、「秩序の支配する平穏」の二十三年間 アントニヌス・ピウス。彼らが築いた「黄金の世紀」を描く。
    一方でキリスト教が「深く静かに潜行する」。「宗教よりも文明観の総意に起因するローマ帝国とキリスト教の対立は、着実にはじまっていた」。

  • カエサル-アウグストゥス-ティベリウスによる創業-完成-定着の流れがトライアヌス-ハドリアヌス-アントニヌス・ピウスで再現される。

    非の打ちどころのない皇帝といえるトライアヌスとアントニヌス・ピウスについては「面白い」伝記やエピソードがほとんどないというのが何ともいえない。

    実績としては同様に偉大なハドリアヌスの、晩年に忍耐心が尽きかけた頃のエピソードにかえって人間らしさを感じてしまう。

    ところどころに出てくる塩野七生の人物評が地味に面白い。アンティノウス像とか(笑)

    この巻でユダヤ問題についても言及されているが、他の民族が苦労して開いた都市に紛れ込み、労働ではなく商業で金を儲け、共同体としての義務は果たさず、権利の平等だけは主張する...となれば迫害されて当然と思う。

  • トラヤヌス

全4件中 1 - 4件を表示

塩野七生の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×