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感想・レビュー・書評
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五賢帝のうち属州出身初の皇帝で「心の底からまじめに皇帝をつとめた」トライアヌス、ギリシア文明と狩猟を好んだ天才的なオーガナイザー ハドリアヌス、「秩序の支配する平穏」の二十三年間 アントニヌス・ピウス。彼らが築いた「黄金の世紀」を描く。
一方でキリスト教が「深く静かに潜行する」。「宗教よりも文明観の総意に起因するローマ帝国とキリスト教の対立は、着実にはじまっていた」。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
カエサル-アウグストゥス-ティベリウスによる創業-完成-定着の流れがトライアヌス-ハドリアヌス-アントニヌス・ピウスで再現される。
非の打ちどころのない皇帝といえるトライアヌスとアントニヌス・ピウスについては「面白い」伝記やエピソードがほとんどないというのが何ともいえない。
実績としては同様に偉大なハドリアヌスの、晩年に忍耐心が尽きかけた頃のエピソードにかえって人間らしさを感じてしまう。
ところどころに出てくる塩野七生の人物評が地味に面白い。アンティノウス像とか(笑)
この巻でユダヤ問題についても言及されているが、他の民族が苦労して開いた都市に紛れ込み、労働ではなく商業で金を儲け、共同体としての義務は果たさず、権利の平等だけは主張する...となれば迫害されて当然と思う。 -
トラヤヌス
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