ファシリテーションの教科書―組織を活性化させるコミュニケーションとリーダーシップ [Kindle]

  • 東洋経済新報社
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感想・レビュー・書評

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  • 議論を適切にファシリテートするには、そのための「仕込み」が必要だ。

    これは結論をファシリテーターが決めておくということではない。
    仕込むべきなのは、「議論すべきこと」。

    何を議論すべきかをあらかじめファシリテーターの方で掴んでおき、そこに向かって参加者の思考を誘導していく。

    なぜか?

    議論終了後に、その決定内容が熱量高く実行されるためには、過程が重要だからだ。
    参加者を意思決定に関与させ、それに納得してもらう必要がある。
    結論だけ用意しても駄目なのだ。

    正しい結論を出すことではなく、その後正しく実行されるようにすること。
    ここまでがファシリテーターの役割である。

    そしてそのためには、ファシリテーターは誰よりも、テーマについて深く知っておかなければならない。


    本書はファシリテートの技術について、特に「議論の仕込み」について書かれた本である。
    「議論すべきことに向けて誘導していく」という発想はなかったので、色々参考になった。

    ただこの本、とても長いという欠点がある。
    タイトルは「ファシリテーションの教科書」だが、悪い意味で『教科書的』なのだ。

    全体を網羅しようとして、かつそれぞれを均等に細かく書くものだから、全体的に冗長になってしまっている。
    もっと要点を絞って、価値の薄い部分はバッサリ切ってほしかった。
    また各章冒頭で出てくるたとえ話も、いちいち長い。

    この本の全部を頭に入れるのは難しく、そういう意味で「あまり役に立たない」本となってしまった。
    そこが残念である。
    (長けりゃいいってもんじゃないぞ、である)

    内容自体は良いと思うので、要約本の登場を望む。

著者プロフィール

グロービス
1992年の設立以来、「経営に関する『ヒト』『カネ』『チエ』の生態系を創り、社会の創造と変革を行う」ことをビジョンに掲げ、各種事業を展開している。グロービスには以下の事業がある。
●学校法人グロービス経営大学院
・日本語(東京、大阪、名古屋、仙台、福岡、オンライン)
・英語(東京、オンライン)
●グロービス・エグゼクティブ・スクール
●グロービス・マネジメント・スクール
●企業内研修/法人向け人材育成サービス
(日本、中国、シンガポール、タイ、米国、欧州)
●出版/電子出版
●GLOBIS知見録/GLOBIS Insights(オウンドメディア)
●GLOBIS学び放題/GLOBIS Unlimited(定額制動画学習サービス)
●グロービス・キャピタル・パートナーズ(ベンチャーキャピタル事業)




「2023年 『入社1年目から差がつく ロジカル・アウトプット練習帳』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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