ジョーカー・ゲーム (角川文庫) [Kindle]

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  • KADOKAWA
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感想・レビュー・書評

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  • ■ Before(本の選定理由)
    著名な本らしい。D機関というワードはどこかでめにしたことがあるような気がする。

    ■ 気づき
    戦前の帝国陸軍のフィクション。これは面白い。こんな小説があるなんて全く知らなかったが、軍隊とスパイ機関のギャップと本格さが秀逸。007よりも面白い。

    ■ Todo
    アンカレイブル(たしか戦前の内務省役人の話)の著者と同じと知って強く納得した。また別の小説も読んでみたい。

  • おもしろかったです。

    短編小説


    スパイものなんですが、
    重すぎず、
    軽妙にテンポよく記載されていて
    読んでいて楽しかったです。

  • スパイ養成学校である「D機関」。
    設立者は大日本帝国陸軍上級将校、結城中佐。通称「魔王」。

    実在した陸軍中野学校をモデルとしている、短編形式の小説です。
    内容は思ったより難しくなく読みやすい小説でした。

    こんな超人はいるのか、と思うくらいのエリートたち。
    D機関の選抜試験もさることながら、D機関での訓練も、もはや常人ではついていけない。

    彼らの戒律
    「死ぬな、殺すな、とらわれるな」

    そして
    「見知らぬ土地にたった一人で留まり、その地に溶け込み、〝見えない存在〟となって、その国の情報を集め、本国に送る仕事に従事することになる。誰にも自分が何者なのかを知られず、状況が変化しても誰とも相談することができない」

    とてつもない精神力がなければ果たせない任務だと思いました。

    第一話の佐久間中尉以外、それぞれの短編での主人公の印象が薄いのですが、でもスパイだからこそ、現実に存在すれば、あまり印象深くてはいけない人たちなのでしょう。

  • 私は流し読み派なのですが、文章が全部信じられなくてスパイは頭使って疲れるなと思いました。頭使って読む方はきっと良いと思います。

  • 当時の軍隊組織と一線を画す組織を立ち上げ、実現のためには手段を択ばず、自身の能力を活用して押し進めていく諜報戦のプロとしての中佐の話はフィクションとしてわかっているものの面白い。
    教え子たちはとんでもなく優秀ではあるが、結局は中佐の掌の上で踊っている姿も分かりやすい。
    それぞれの話が短編であるが、きちんと伏線回収されるので読んでいて楽しかった。
    組織に馴染めない人たちの話が特に面白かった。

  • 「ジョーカー・ゲーム」(柳 広司)を読んだ。
    『D機関』に所属する人々を主人公にした連作短編集。
    ちゃんと面白い。
    『何かにとらわれて生きることは容易だ。だが、それは自分の目で世界を見る責任を放棄することだ。自分自身であることを放棄することだ』(本文より)
    至極真っ当なご意見ですな。

  • Amazonからしきりにおすすめされるのだが、スパイ小説はAJクィネルくらいしか読んだことがないし…と二の足を踏んでいた。大戦前の日本が舞台で、スパイ小説と言うよりミステリー色強めに感じた。歴史ものに弱いので、読み始めは舞台設定に不安になったが、短編のいずれも面白かった。結城中佐が格好良い。結城中佐が格好良い。(大事)

  • ハラハラしながら楽しみながら読めました!
    戦前の日本の情勢や日本人の考え方を垣間見れたのも近現代史にあまり強くない自分には嬉しかったです。
    なかなか救いのない話が続いて苦しかったけど最後のXX、全てを捨てきれない男の話は人間味があって良かったです。続編が楽しみです!

  • 評判ほど面白くは無かった。
    ミステリー的な要素が強いわけでもないし、キャラクターが魅力的なわけでもない、文章も特別優れてるとは思わない
    盛り上がる展開でも無いし
    つまらないってほどじゃないけど、魅力的な部分が無い

  • 本当は、地味な職業を本当に地味に描いた作品といったらよいか。セクションごとに話が完結して進行してゆく。もっと、1人の人格を掘り下げて描いて欲しかった。本作には、続編があるので、そちらに期待したい。

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著者プロフィール

一九六七年生まれ。二〇〇一年『贋作『坊っちゃん』殺人事件』で第十二回朝日新人文学賞受賞。〇八年に刊行した『ジョーカー・ゲーム』で吉川英治文学新人賞と日本推理作家協会賞をダブル受賞。他の著書に『象は忘れない』『風神雷神』『二度読んだ本を三度読む』『太平洋食堂』『アンブレイカブル』などがある。

「2022年 『はじまりの島』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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