七つの会議 (日本経済新聞出版) [Kindle]

著者 :
  • 日経BP
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感想 : 75
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感想・レビュー・書評

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  • 出版後見つけて即購入したのはいいけど、いろいろと読む時間がなくて後回しになっていた本ですが、先日「日経プレミアPLUS」で池井戸さんと池上彰の対談が掲載されているのを見て、やっと読み始め。。。速攻読了w。
    「俺たちバブル~」シリーズや「下町ロケット」も当然いいんだけど、この作品は各人物が非常に個性的というかリアルな感じで描かれていて、いつもどおりの池井戸節もありつつ、そういった点が良かった。
    「虚飾の繁栄か、真実の清貧か---」格好いいわ~。八角さん。

  • 面白かった

    叔父さんにすすめられて見てみたら良かった今夜映画見よっと

    まさか八角さんがカッコいいキャラとして最後終わるとは思わんかった

    東京建電と言う会社の中で強度偽装という犯罪が見え隠れしながら、パラワラや不倫や不正などの働く上での苦悩や現場のありようを生き様や家族背景と共に語られる

    保身に走る奴らが多い中、ダラダラしてる悪印象の八角さんが「知りたいのは真実だ」といことで坂戸に全責任を負わせるわけにはいかないと言うことで駆け回る姿はかっこよかった
    兄へ家業を任せた自責の念から奮闘してきた坂戸に感情移入させられるし一話からパワハラで営業から異動させることをすんなり受け入れた姿からも全てを知っていた上で最後まで苦労した人物の一人だからこそ救われて欲しい気持ちが余計あった

    もう一つ好きな話はやっぱり優衣の話だった
    三年も不倫をしてしまい最後もバーに誘われて行ってしまう純粋ながらもゆってしまえば馬鹿な選択をしてしまった彼女だが、負けじと気持ちを切り替えて「この会社で何か残して去りたい」といいうことでドーナツを置こうと意外と面倒で手の届かないようなことを必死にやっていた姿は応援したくなる、桜子のしっかり姉さん的立場もカッコよくて好き

  • 2023.04.11 ★4.0

    ↓↓↓内容↓↓↓
    トップセールスマンだったエリート課長・坂戸を“パワハラ”で社内委員会に訴えたのは、歳上の万年係長・八角だった―。いったい、坂戸と八角の間に何があったのか?パワハラ委員会での裁定、そして役員会が下した不可解な人事。急転する事態収束のため、役員会が指名したのは、万年二番手に甘んじてきた男、原島であった。どこにでもありそうな中堅メーカー・東京建電とその取引先を舞台に繰り広げられる生きるための戦い。だが、そこには誰も知らない秘密があった。筋書きのない会議がいま、始まる―。“働くこと”の意味に迫る、クライム・ノベル。

  • 現実にありそうな話で、最後は気持ちよく終わるのが池井戸潤さんの作品。なんとなく想像できる展開なのだが、いつもワクワクして読むことができる。

  • 自分は今までのサラリーマン人生で、パワハラ・モラハラ・ノルマ・出世争い・不正とは遠いところにいたんで、こんな会社あるの?と思いながら、異文化情勢を読んでる感覚です読んでました。
    就職する時に、大手の子会社は辞めとけって言われたこと思い出す。こんな会社あるんかな?
    登場人物が利己的な人ばかりで現実感ないけど、小説なんで割り切って読めば面白い。

  • 自分もサラリーマンをやっているが、評価されたいがために不正に手を染めようとは思わない。そこまで会社のためになんて真剣に思えないし。でも目の前の苦痛から逃れるために、不正をしてしまうのかな。あるいは、不正に気づいても、こんなもんなの?これ当たり前?とスルーしてしまうかもしれない。
    本書のようなわかりやすい不正なら、そんなことはないけれど。影響が大き過ぎて、口にするのは躊躇ってしまうかも。
    しかし、八角さんが最後まであの会社に居続けた理由は今ひとつわからなかった。

  • リコール隠しを行った人たち、真実を知っても長く行動に移せなかった八角、、各登場人物にそれぞれ罪はあると思う。
    リコール隠し自体は許されることではないが、それぞれ家族があり生きていく上での事情もあり絶対的悪が出てこないのがリアルだなぁと思う。
    でも総じて言えるのは組織が悪い。
    顧客を大事にできない企業はいずれ滅びる…
    しかし面白すぎて休暇日1日で読み切ってしまった!

  • 映画とストーリーが違っていたが、面白かった。

  • 筆者のいつものビジネスをテーマにした重い小説である。他のものと同様にとても面白い。何年も前からテレビで偽装が明るみに出て平謝りに謝る経営者の姿を時々見る。この本を読むと経営陣がなぜいずれは明るみに出てしまうであろう罪を犯すのかがわかった気がする。様々な人がノルマ達成の圧力などのために苦し紛れにしているのだと思った。そしてそれが長年の間に会社の体質のようになっていき、経営陣を刷新しなければその体質は変わっていかない。会社の発展は経営陣の考え方、人格が大きく関わっていることの一つであると思った。

  • 虚飾の繁栄か、真実の清貧か。
    高潔な信念をもって働けることは幸せだ。

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著者プロフィール

1963年岐阜県生まれ。慶應義塾大学卒。98年『果つる底なき』で第44回江戸川乱歩賞を受賞し作家デビュー。2010年『鉄の骨』で第31回吉川英治文学新人賞を、11年『下町ロケット』で第145回直木賞を、’20年に第2回野間出版文化賞を受賞。主な作品に、「半沢直樹」シリーズ(『オレたちバブル入行組』『オレたち花のバブル組』『ロスジェネの逆襲』『銀翼のイカロス』『アルルカンと道化師』)、「下町ロケット」シリーズ(『下町ロケット』『ガウディ計画』『ゴースト』『ヤタガラス』)、『空飛ぶタイヤ』『七つの会議』『陸王』『アキラとあきら』『民王』『民王 シベリアの陰謀』『不祥事』『花咲舞が黙ってない』『ルーズヴェルト・ゲーム』『シャイロックの子供たち』『ノーサイド・ゲーム』『ハヤブサ消防団』などがある。

「2023年 『新装版 BT’63(下)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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