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感想・レビュー・書評
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敗北と衰退の時代。たまに有能な皇帝が登場しても暗殺とか事故死で志半ばの退場となり、気が滅入って来る。
安全保障が後手に回ったことで外敵の侵攻を許した結果、軍事を過剰に優先しなければならなくなり、その結果が経済への負担→治安の悪化とインフラの荒廃→増税→さらなる経済の悪化...と目も当てられないサイクルに陥った帝国の衰亡は現代の日本と瓜二つであり、背筋が寒くなった。
衰退の原因を塩野七生は賢帝アントニヌス・ピウス時代の「平和ボケ」に求めているが、あれほどの賢帝であっても「治に居て乱を忘れず」が実現できなかった(忘れたわけではないだろうが)ことを思うと、安全保障の難しさについて考えさせられる。
専守防衛とか憲法九条とかの寝言に現を抜かしているお花畑サヨク、支那朝鮮の手先反日マスゴミや売国野党(与党もだが)が大きな顔をして存在しているだけでも、日本は引き返せない地点まで来ているのではないだろうか。
本巻ではキリスト教についても触れてある。「弱者(それとも敗者、犠牲者か)の思想」が慈悲深い顔で人の心に忍び込み、帝国の精神を蝕む。まるでウイルスのように。詳細をみるコメント0件をすべて表示
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