侠飯 (文春文庫) [Kindle]

著者 :
  • 文藝春秋
3.57
  • (14)
  • (16)
  • (23)
  • (7)
  • (1)
本棚登録 : 168
感想 : 27
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・電子書籍 (190ページ)

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 就活がうまくいかない平凡な大学生がヤクザの抗争に出くわして、そのままヤクザを匿うことになるところから始まる。
    このヤクザが毎回美味そうな料理を作りつつ、主人公の大学生やお友達の就活事情、また、ヤクザの抗争自体も展開していく。
    自分が料理好きなこともあり、レシピにとても興味が湧く。
    ストーリーも決して軽く扱われているわけではなく、続きが気になる。
    何より、料理とストーリーがいい感じに織り混ざっていて、読んでいて(聴いていて)小気味が良くていい。
    あっという間に読了。
    このまま全シリーズいってしまいます!

  • 作者の料理に関する蘊蓄を読まされた感じ。まあ、料理がおいしそうだったので良しとしよう。特にレトルトカレーを使ったカレーメシは旨そうだった。柳刃親分ったら料理は上手だし、学生相手に人生を語っちゃうしヤクザの割にはいい人なんじゃないと思ったら案の定の展開でした。火野もいい味だったし。良太が最後に就活完了したかがはっきり書かれずに終わった。会話文が主体なのでサクサク読めてしまう。

  • 〇〇食堂、〇〇居酒屋などグルメ小説を少なからず読んできたけれど、この作品が1番真似できそうな料理を紹介してくれて、作品のストーリーにも引き込まれた。
    驚くような展開も用意されていて素晴らしい作品。

  • サラッと読んだ感じですが、美味しそうな感じでした。

    いくつかは作ってみたいなと思いました。

  • 就活とやくざと料理と、全く異なるテーマなのにうまく融合されてて面白かった!
    忙しく悩ましい日々の中にも、ちょっと手を加えた美味しい料理があると前向きになれちゃいそう。
    冷蔵庫変わってたらちょっとどころじゃないけど笑

  • Audibleで。文庫で読んだけど忘れてる(^^ゞかまバター作りたい。

  • 『好きではじめたって、それを仕事にすればつらいことのほうが多い。好きでもないのにやれるほど、この仕事は甘くないよ。。

    考え方1つで性格が変わる。。』

  • 深夜に読むのは禁止。夜食が食べたくなる本。
    シンプルな料理も多いため作って食べようという気になりやすい。

  • ドラマを見て原作を読んでみた。
    就活中の大学生が部屋にヤクザをかくまう羽目になったが、そのヤクザは食にこだわる男だった…
    料理に関してしかしゃべらない無口なヤクザと暮らしてその料理を食べるうちに、適当に投げやりに生きてきた主人公が徐々に成長してゆく、という話。
    小説としてはかなりあっさりしているが、料理の蘊蓄は面白い。これを読んでいくつか作ってみたけど美味しかったし。もう少しストーリーを掘り下げてあればもっとよかったと思う。

  • 「孤独のグルメ」以来だろうか、小説もマンガも料理や食事をするという行為に主題を置いたものが雨後の筍状態だ。個人的には、料理や食事のシーンはあくまで渋い脇役として主題の面白さを引き立てるべき存在で、料理そのものが前面に出てくるとしらける。

    この「侠飯」も、就職や将来に悩む青春群像やミステリー的な要素が脇役で、料理が主題というのがなんだかなあという感じ。

    まあ、暇つぶしには程よい。

  • 面白かった!まだ何をしたいのかわからないまま就活に迫られた男子大学生が人生の教訓を受けるストーリー。食の知識、名言が満載。「食べ物で性格は変わる。」「命がけで仕事をやり遂げた時の飯がいちばん旨い。」 

  • 読んだ、というかオーディブルで聴いた作品。
    内容もサクッと手軽に楽しめる。

  •  とにかく出てくる料理が美味しそうで、読んでいるととてもお腹が空く一冊です。

     就職活動がなかなか上手くいかず、生活も杜撰になっている少々投げやりな大学四年生の主人公は、ある夜自宅への帰り道の途中でヤクザ者の抗争に巻き込まれてしまい、そのヤクザ者の隠れ家として自宅を提供することになってしまいます。顔に傷があって小指の先が欠けている強面の男は掃除と料理にやけにうるさく、半ば脅しのような指示にしぶしぶ従っているうちに主人公は段々と心持ちが変わっていきます。
     料理をすることを知らない主人公に、毎度のように美味しい食事を作ってくれるヤクザの男。料理のことになると饒舌になる彼のレシピや解説、食べ方のアレンジがとても新鮮で、目の前に浮かぶ光景に読んでいるだけでお腹が空いてきます。主人公が『うまい……!』と唸っているのを見ると、こちらまでごくりと喉を鳴らしてしまうようです。

     簡単な食材からこだわり食材まで、出てくる料理がとにかく美味しそうです。
     美味しい食事は性格も変える。
     栄養をきちんと摂ることを改めて考えさせられました。

     そして、主人公が向き合っていかなければいけない、これからのこと。
     私も、自分が上手くいかないことを誰か他の人のせいにしていたりしないだろうか、と内省する心地でした。

     本作はシリーズもので、レシピ本も出ているとのことなので、機会があればそちらも見てみたいと思います。

  • 2023.11.16
    楽しい一冊。ふだん料理をしない男性でもできる料理が多く掲載されている。
    印象に残っているのは、缶ビールてあってもグラスに注ぐとおいしくなるということ。
    知らなかった。これは一生忘れない。

  • 読み終わっら美味しいご飯が作りたくなる。食材や調理の仕方にこだわりのある柳刃の本当に美味いものは…の言葉が印象的。
    Audibleで聴きくと、生瀬勝久さんが浮かんできます。

  • オーディオブックにて。
    就活で苦しむ学生とヤクザ?の奇妙な共同生活。
    その中で語られる料理と仕事に対する価値観、美学。
    男→侠、なるほどです。
    タメになりつつ、締めくくりもよく、晴れやかな気分になれました。

  • ・深夜に就職希望会社からのメールが来てもブラック企業かと怪しまない
    ・夜9時に突然企業に電話してアポ取る主人公
    ・歌舞伎町で殴られた事を何故か黙る主人公
    ・日本酒5合瓶(日本酒は4合瓶がメジャーなので突然出てくる超絶レア5合瓶)
    色々突っ込みどころがあったけど料理は美味しそうでした日本酒米以外...作者は日本酒飲まないんだなぁ

  • 小説とコミックすごい人気ですねー、レシピ本探したらkindleにありました。レシピコピペしてたら「コピペ限界越えました〜」レシピコピー出来なくなって、本探したらあつた。
    「侠飯~おとこめし~」公式レシピBOOK「メシにするか。」
    本からのレシピ
    「四川料理の旨さの秘訣は麻辣だ。麻は麻痺する麻だから、痺れるという意味だ。辣はラー油の辣で、辛さをあらわす」

    「途中で入れた中華スープっていうのは、これですか」 「そうだ。それは手抜きして『味覇』を使った。味覇っていうのは中華スープの素だ。

    「チャーハンは火力とスピードだ。家庭用のガスコンロじゃ火力が足りないが、中華鍋やフライパンを煙がでるくらい熱したら、なんとかなる。最初から最後まで強火だ」

    「パラパラにしたいだけなら、玉子かけご飯の要領で、最初に飯と玉子をぐちゃぐちゃに混ぜときゃいい。そいつを炒めりゃパラパラだ。しかし米がパサつくから、おれは好きじゃない」

    1.リンゴとニンニクをすりおろしたソースで豚バラ肉とエビを炒めたもの、2.キュウリと玉ネギと大根を辛子明太子とマヨネーズであえたサラダ、3.わざと茹で置きした麺を使い、目玉焼を添えた昔の喫茶店風のナポリタン、4.マッシュルームと牡蠣をオリーブオイルで揚げて、アンチョビで味付けしたアヒージョ、5.ネギトロとアボカドにわさび醬油と青ネギを混ぜた和えもの、6.豚ロース肉をこんがり焼いて大量のウスターソースで味付けしたトンテキ

    グルメ×任侠!! 書き下ろし小説!

    就職活動中の大学生が暮らす6畳のワンルームに転がり込んできたヤクザは、妙に「食」にウルサイ男だった! 異色グルメ小説。
    就職活動に悩む大学生・若水良太は、ヤクザどうしの銃撃戦に巻きこまれ、組長の柳刃竜一が部屋に居座ってしまう。居候の柳刃はお取寄せが趣味でキッチンを占領しては料理を作り、恐怖と美味に混乱する良太。そこに同級生たちも加わって事態は予想外の方向へ! まったく新しい任侠×グルメの異色料理小説。文庫書き下ろし作品。

  • (2022/331)偏差値の低い大学に入って就活で苦労している大学4年生の良太。ある日、一人暮らしの自宅至近の場所でヤクザの抗争に巻き込まれ、成り行きでヤクザ二人組を匿う(居座られる)ことに。組長を名乗る柳刃が掃除好き、料理好きで、勝手に料理を作ってくれるのだが、これがやたら美味しく、人生訓に至るまで良太を幅広く感化していく。僕は啓発されるような歳ではないけれど、若い人は啓発される部分もあるかも。オッサンは、自炊で試してみたい料理が多く、物語と二度美味しい。

  • 料理のうんちくばかりで、それなら料理本を読んだ方がいい。
    就活も少し安っぽいかな。

  • 就活中の大学生のアパートにヤクザの二人が飛び込んできた。そのヤクザの兄貴分はとても食に細かく、うまい食事を作ってくれる。怯えていた良太もだんだんと二人の存在に慣れてきた。そんな時に友達が家に遊びに来るという。今まで理由を作って断っていたが、それもかなわなくなった。さてどうなるか?

  • やっぱり「ふつうのおじさん」ではなかったのか

全27件中 1 - 27件を表示

著者プロフィール

福澤 徹三(ふくざわ・てつぞう):1962年、 福岡県生まれ。ホラー、怪談実話、クライムノベル、警察小説など幅広いジャンルの作品を手がける。2008年、『すじぼり』で第10回大藪春彦賞受賞。著書に『黒い百物語』『忌談』『怖の日常』『怪談熱』『S霊園』『廃屋の幽霊』『しにんあそび』『灰色の犬』『群青の魚』『羊の国の「イリヤ」』『そのひと皿にめぐりあうとき』ほか多数。『東京難民』は映画化、『白日の鴉』はテレビドラマ化、『Iターン』『俠(★正字)飯』はテレビドラマ化・コミック化された。

「2023年 『怪を訊く日々 怪談随筆集』 で使われていた紹介文から引用しています。」

福澤徹三の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×