文庫になるまで待ちきれず、Kindle版を購入してしまった
黒野伸一のシリーズ第二弾。過疎と高齢化で限界集落と化していた
村を、法人化することで見事に救ったチームの4年後の物語。
今作の主軸はシャッター通りと化した過疎の街の商店街の再生。
農業が特にキーワードになっているワケでは無く、下手すれば
都下でも問題になっている死滅間近な商店街の巻き返し術が中心に
なっているから、僕としては感情移入がし易い。
人に頼られる喜びや、新しい何かを創る楽しさなど、僕がすっかり
忘れていた感情が随所で掘り起こされる。痛快な内容だが、自分の
情けなさを思い知らされる痛い作品であることも間違い無い。
コレ、もちろん褒め言葉です。
爽快感に関しては、前作を大きく上回る。
池井戸潤の「下町ロケット」に並ぶ、痛快な仕事小説として最大級
に評価。皆、読むべし!