COURRiER Japon (クーリエ ジャポン) 2015年 06 月号
- 講談社 (2015年4月25日発売)
- Amazon.co.jp ・雑誌 (130ページ)
- / ISBN・EAN: 4910132230656
感想・レビュー・書評
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サブタイトルは『人とは違う視点が手に入る! 逆転の発想を学ぶ11講座』。さまざまな分野で活躍している方々によるクーリエ大学の特別講座を800円で受講できる。「お、ねだん以上クーリエ」だな。
DAY1とDAY2に分かれている。特集 世界観が逆転する“特別講義”知の巨人に「非常識の発想」を学ぶ
DAY1 「世界」と「歴史」の常識を疑え
DAY2 「仕事」と「生活」の常識を疑え
DAY1の講義で印象に残ったのは「開発経済学」の講義。「計画」が失敗する時にこそ、人類は進歩してきたのですとして、マルコム・グラッドウェルが述べている。「創造性はいつも突然に」として、経済学者のアルバート・ハーシュマンを取り上げている。人が仕事に取り組むのは、困難なことはないと思ったり、思ったよりも容易に見えるから」という主旨のことを述べている。思い込みや妄想も使いようだ。
DAY2で印象に残った講義は、「ビッグデータを活用しても実社会の予測は外れ続けるでしょうとして、『シグナル&ノイズ』の著者ネイと・シルバーが述べている。ビッグデータで予想がぴたりと当たれば、そのシステムを活用している企業が右肩上がりになり笑いが止まらなくなったり、CIAのような諜報機関がアルカイダやイスラム国のような邪悪な組織を一網打尽に出来るはずだが、現実はそんなには甘くない。
もう1つの特集はあのスティーブ・ジョブズ。「ジョブズは本当に独裁者だったのか?として実像に迫っている。アップルの現CEOティム・クックは、強欲でエゴイストだったら長期間にわたって一緒に仕事するわけがありませんというような発言をしている。エゴ前回のエゴイストだと思って真似たらヤケドする。
気になったニュースは「賢くなりたい人へ 自分の脳を“ハッキング”できる自作装置とは」で、自作した装置を使って脳に電流を流して自分の“脳”力を挙げようとする人がいるそうだ。学者が研究した論文をもとにして装置の自作を始めた。
しかし、安全性については大いに問題がある。電局を取り付ける位置を間違えると脳力が低下するおそれがある。電撃ネットワークじゃあるまいし、こんな過激なことをしなくても「脳力」アップする方法を模索した方が精神衛生上いいとふと思った。
ゴールデンウィークなので、クーリエ大学の特別講義受講してそれぞれの講師が出している本を原著か日本語版で読んで勉学の春を過ごすのもいいかもしれない。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
【由来】
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【期待したもの】
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※「それは何か」を意識する、つまり、とりあえずの速読用か、テーマに関連していて、何を掴みたいのか、などを明確にする習慣を身につける訓練。
【要約】
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【ノート】
・キッシンジャー。ジョブズ関連も。
【目次】 -
会社の部下コントロールを古代ローマ時代の奴隷に喩えている話は面白かった。相変わらずな独自視点だよね、この雑誌。
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黒塗り事件では、日本人は敗戦国であり、アジアでは今は一等国ではないと考えを改めたら、この様な問題は起こらない様になると思います。
これとは別にEgyptの首都がカイロから遷都するのかが気になります。 -
スティーブジョブズの記事は面白かった。基本、テレビや雑誌の向こうでしか見たことない人なので、興味深く読めた。
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テーマは「誰もが信じているその「常識」を疑え。」
一般的に常識と考えられていることについて、11項目、非の考えが述べられている。
例えば、一つ目の文明が発達すればみんな幸せになるのか。こう書いてしまうと結論は、ならない、と言うだろうとわかってしまうが、そこに至るまでの説明が面白かった。
特にいいなと思った一つ目は、その文明について。快楽を幸せとして追い求めてしまうと、その欲求は限りなく、次々と新しい快楽を追い求めてしまうこと。
二つ目は、ポジティブ思考(楽観主義)について。ポジティブな考えは良いこともある反面、それだけで目標を達成したと勘違いし実行されない場合がある。実際に行動した結果初めて目標が達成できるかどうかの土俵に上がれるわけだが、それを助けてくれるツールとしてwoop実践法という具体的なやり方が書いてあった。参考にして実行してみたい。 -
「常識を疑え」
コンサルしていると、よく言い聞かせる必要のある場面に直面する。
顧客の業務上の常識が、どれほど消費者からかい離しているのかを説明し、納得してもらうのは、とっても骨が折れる。
今、どんな常識も刻一刻と変化しているという前提でものを見ないといけないことが、とってもよくわかる刺激的な特集だった。 -
絶望したからそこ、もう一度真剣に向き合うことができた。
同じように見えても、1つも同じ仕事なんてない。だから面白いんだ。
富や名声を手に入れても、人間は幸せになれません。刺激を求め続けなければ、その快楽はすぐに消えてしまうからです。 -
おもしろかった。図書館でスマホ充電してる間に読んだ。
著名人の講義がDAY1とDAY2に別れて載ってる。
ジジェクの、フランスでのイスラム国のテロと、その後の、様々なセレモニーにつての冷笑的な見方。
シャルリー・エブドは、薄汚い風刺雑誌なんだから、各国のお偉いさんが集まって犠牲者の死を悼む、その場面さえ、汚い風刺にして表紙に載せてみろよ、って言う。
それくらいシャルリー・エブドの風刺は酷い。しかも、今フランスでは、多くの人が「私もシャルリーだ」と言い、反対意見は口に出せない空気が蔓延してる。と、エマニュエル・ドットもそう言ってた。
ジジェクだって、これが日本の雑誌だから、こういう発言ができてるだけで、フランスの雑誌なら、ここまで言えないだろう。
シャルリー・エブドの侮辱的な風刺は「表現の自由」の範疇を超えてる。
それから、キッシンジャーの国際関係論もおもしろかった。そもそもキッシンジャーがまだ生きてたというのが驚きだった。いったい何歳?
よく生きてるよな・・・・。歴史の生き証人。
アップルの現CEOティム・クックの、ジョブズとの関わりの中での心温まる話がなかなか良かった。