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感想・レビュー・書評
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普通じゃない境遇と環境で育った男の子と女の子。大きくなってもどこかゆがんだ、何か欠けた・・・。だからといってしあわせになれないとは思えないんだけど。
母直子の影響力が大きすぎる。この小説は直子がキーになっているとは思うんだけど、結局なんだったのかよくわからなかった。直子の流されているだけのような生き方にもそれなりの信念があったのか・・・?そうは思えなかったし、直子の生き方に共感もできず。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
けっしておもしろくなかったわけじゃなく、けっこう引き込まれて読んだ(やっぱり角田さんて読ませると思う)んだけど、うーん、どういうわけか、ちょっとどう読んでいいかわからないという感じだった。あんまり共感とかできないし。
親が出ていっちゃったとか、他人の家を転々として暮らしたとか、子どものころから普通の生活をしてこなかったっていう境遇だと、大人になっても普通の生活ができないような感じになっちゃうのかな。逆境にもめげず、いい出会いがあって人生いい方に進んだ、って話もよくあるけど。 現実はそうもいかないものなんだろうか。正直、なんだか読んでいて気が滅入ってきた。直子みたいな、一生、浮かばれないような人生ってどうなんだろう、とか思って。でも、なぜかラストは、さわやかですがすがしいような感じもした。これもまた人生、ってことなのかなあ。
角田さんて、子どもが普通ではない暮らしをする話が多いような気がするんだけど。そうでもない? -
どんどんと不思議な世界に連れて行かれ気づけば読み切っていた。
全ての人物に嫌悪感を感じながら、自分は殻の中だけで生きてることも感じた。 -
「普通」じゃない環境で過ごしてきた人達を小説を通してみて、「どこに向かっているのか」人生の選択の中で、いろんな人と出会って、影響受けて与えて、また選択して、人一人が生まれ生きるだけにどれだけの繋がりが影響があるんだろうとじんわり考えさせられた。角田光代はやっぱり面白い。
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「普通」になりたいはずなのに、「普通」ではない行動を選択し、あてどもなく漂流する大人達が描かれている。