- Amazon.co.jp ・電子書籍 (301ページ)
感想・レビュー・書評
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本書は、北野誠という、かつてそこそこテレビで見たタレントが芸能界から葬り去られる顛末から始まる。芸能界を牛耳っているとも言われるバーニングの実情をラジオ番組で面白おかしく茶化した事で、謝罪会見に追い込まれ、その後露出は著しく減少し、芸能界から去った話である。
他にも鈴木亜美やセインカミュ、沢尻エリカなどの例が上げられており、理由としてほぼ共通しているのが、所属事務所の待遇に不満を抱き独立や移籍を画策し、そしてそれが阻止されるという流れである。本書は、どちらかというと社会正義的な視点から書かれており、芸能人、タレントと呼ばれる人たちの過酷な労働や事務所による収奪の実態を告発するよう形となっている。華やかな世界に見えて実態は金と権力に支配された魑魅魍魎なドロドロとした世界であることが伺いしれる。
特にいわゆるバーニング系と呼ばれる系列の芸能事務所は、ドンと呼ばれる周防郁夫が裏の世界とのつながりを背景とした支配構造を構築し、楯突けば報復的に様々な嫌がらせや排除活動が展開されることとなる。よしもと興行やジャニーズも、同じように圧倒的な優位な立場を利用した、支配と搾取を行っているという。
確かに、そうした側面は否定できるものではないものの、前述の独立や移籍が成功した例もいくつもあることは本書では取り扱われていない。芸能界が一部の権力者によって支配されているような論調は、一つの側面ではあるものの、すべてを言い表せているわけではないであろう。やはり、競争原理も働いており、芸能事務所はTV局などのメディアとのパワーバランスにおいても圧倒的な地位にあるわけではないであろう。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
本書は、北野誠という、かつてそこそこテレビで見たタレントが芸能界から葬り去られる顛末から始まる。芸能界を牛耳っているとも言われるバーニングの実情をラジオ番組で面白おかしく茶化した事で、謝罪会見に追い込まれ、その後露出は著しく減少し、芸能界から去った話である。
他にも鈴木亜美やセインカミュ、沢尻エリカなどの例が上げられており、理由としてほぼ共通しているのが、所属事務所の待遇に不満を抱き独立や移籍を画策し、そしてそれが阻止されるという流れである。本書は、どちらかというと社会正義的な視点から書かれており、芸能人、タレントと呼ばれる人たちの過酷な労働や事務所による収奪の実態を告発するよう形となっている。華やかな世界に見えて実態は金と権力に支配された魑魅魍魎なドロドロとした世界であることが伺いしれる。
特にいわゆるバーニング系と呼ばれる系列の芸能事務所は、ドンと呼ばれる周防郁夫が裏の世界とのつながりを背景とした支配構造を構築し、楯突けば報復的に様々な嫌がらせや排除活動が展開されることとなる。よしもと興行やジャニーズも、同じように圧倒的な優位な立場を利用した、支配と搾取を行っているという。
確かに、そうした側面は否定できるものではないものの、前述の独立や移籍が成功した例もいくつもあることは本書では取り扱われていない。芸能界が一部の権力者によって支配されているような論調は、一つの側面ではあるものの、すべてを言い表せているわけではないであろう。やはり、競争原理も働いており、芸能事務所はTV局などのメディアとのパワーバランスにおいても圧倒的な地位にあるわけではないであろう。 -
SMAP騒動の前に書かれた本ではあるが、あれだけの事態に至った経緯についてもしっかり押さえられており、それだけでも評価に値すると思う。(それにしても本書で描かれる中居くんとキムタクの関係が本当であれば、鳥肌が立つほどの物語だ)。
一般世間と芸能界・マスコミの間の価値観の違いが明らかになったが、本書は世間側の視点で基本的な「なぜ」という疑問を丁寧に追っている。 -
圧力に負けずよく書けたと思う。雑学としては面白いが、それ以上でも以下でもない。
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私もたまたまセールで購入しましたがまさに芸能界でひと騒動あり、なるほどなーと思いながら読みました。
技術者なので逆に人間本位の芸能界の世界ってどうなんだろう?と興味が湧いて読みましたが、まさに思った通りの世界だったようで驚きました。なんとなく伝え聞いていたようなことも現実味あったんですね。
芸能人の方って大変ですね。応援したくなります。 -
セールだったので買ったのだが、えらくタイムリーな時期に読むことになった。芸能界の構造を歴史とあわせて書いている。アメリカにおける制度なども詳しく描かれていた。