オペラ座の怪人 (角川文庫) [Kindle]

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感想・レビュー・書評

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  • あまりにも有名な今作だが、ただ漠然と題名を知っていただけで読んだ事はなかった。イメージしていた内容とは全然違っていたので、読んでみてよかった。とは言え、まだミュージカルや映画も見ていないので、原作と比べてみてみたい。

  • 名作とは知っていながらもこれまで読んだことがありませんでした。そもそもフランス文学自体馴染みがないので、その入門として超メジャーな本作品を選びました。内容は、金田一少年の事件簿での断片的な情報しかなかったのですが、それがそのままのストーリーだと思ったら全然違うんですね。本作品のテーマは『愛』といったところでしょうか。
    周りの人たちが『怪人』と勝手に名付けてしまうように、エリックは見た目だけではなく、心までもが怪人そのものでした。それは生まれてこの方、見た目が醜いがために誰かに愛されることなく育ってきたがための産物だと思います。最近では、親に放置されて亡くなる子供の事件もありますが、そんな彼らもこの世に生を授かってから誰かに愛されたことがないのかと考えると、なんだか本作品に通じるものを感じました。そんな怪人にとってクリスティーヌに愛されることは、何事にも代えがたい感情だったと思います。まさに愛しすぎたせいで焦がれ死ぬとは、彼のこれまでの不運な人生を以てして生まれてきた表現だと思います。
    海外文学というとドストエフスキーくらいしかあまり馴染みがないのですが、彼のどろどろした脂っこい作品とは違い、要所要所に出てくる素敵なフレーズがなんとも心地よく、これがフランス文学なのかと考えさせられました。

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著者プロフィール

Gaston Leroux(1868-1927)
パリ生まれ。「最後の連載小説家」と称されるベル・エポック期の人気作家。大学卒業後弁護士となるが、まもなくジャーナリストに転身。1894年、《ル・マタン》紙に入社し司法記者となり、のちにこの日刊紙の名物記者となる。評判を呼んだ『黄色い部屋の謎』(1907年)を発表した年にル・マタン社を辞し、小説家として独り立ちする。〈ルールタビーユ〉〈シェリ=ビビ〉シリーズの他、『オペラ座の怪人』(1910年)、『バラオー』(1911年)等のヒット作がある。その作品の多くは、演劇、映画、ミュージカル、BDなど、多岐にわたって翻案されている。

「2022年 『シェリ=ビビの最初の冒険』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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