30代はキャリアの転機 (NextPublishing) [Kindle]

著者 :
  • クロスメディア・パブリッシング
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感想・レビュー・書評

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  • いろいろとキャリアについて考えさせられる。著者の経験に基づいた本なので読み応えがある。

  • 今 、君は会社の仕事がとにかく忙しい 。毎日夜中近くまで残業をするのは当たり前 。週末に出社したり 、自宅で仕事をしていたりと 、まさにプライベ ートライフをかなり犠牲にしてはいないか 。もしそうだとしたら 、一日でもいいから独りきりになって 、たとえば海まで車を飛ばし 、ぼ ーっと考える時間をぜひとも作ってみるべきだ 。そんな時間すらない 、というのであれば 、休日にがらがらのオフィス街をゆっくり歩いてみる 。都内のホテルに入ってラウンジでゆっくりとコ ーヒ ーを飲む 。とにかくゆったりとした環境に身を置いて考えてみる 。普段忙しさの中にいると 、自分のことは主観でしか見られない 。そんな自分に距離を置き 、客観的に眺めてみるのだ 。

    エリ ートが安泰だったのは 、すでに過去の話だ 。年功序列制度の中で 、若いうちはひたすらがまんしても将来は約束されている 。少なくとも支社長になって 、その後は子会社の役員にはなれる 。うまくいけば本社の取締役だ … … 。残念ながら 、そのような時代はもう二度と訪れないだろう 。終身雇用 、年功序列 、企業内組合のいわゆる日本企業の三種の神器は 、右肩上がりの成長と日本という閉ざされた世界を前提に機能していたものだ 。ポスト不足 、新卒採用抑制 、従業員平均年齢の高齢化にともなう人件費の上昇など 、こうした環境の変化によって 、企業は定年まですべての社員を抱えていく長期囲い込み方式を取り続けることが不可能になってきた 。

    「選ばれた者とそうでない者との差の小ささ 、偶然性を考えると 、選ばれた者はそのチャンスを全うする道義的責任がある 。選ばれた者は 、そのチャンスを見事に 、完全に生かさなければならない 」この話に足すべき言葉はないが 、あえて言うと 、入学してしまうとつい受かった時の感激を忘れてしまいがちだ 。でも 、せっかくの機会を生かし切らなければ 、入りたくても入れなかった人たちに申し訳ない 、ということであろう 。われわれがいつも心しておくべきことだと思う 。

    スペシャリストを否定するつもりは全くない。プロとしての自覚を持ち、スペシャリティを磨くのは大事なことだ
    ただ、それ以上に大事なのは、会社の事業活動全体を見渡す目やコーディネートしていく力をどうつけるか、ということだ。そのためには、20代こうはんから30代後半までには一度思いきって違う分野にチャレンジしてみることだ。ひょっとしたら、そちらの分野に向いていると思うかもしれない
    もちろん、やはり自分が今までやってきた分野に戻りたい、と確認できればそれもいい。このことが結果的に君の幅を広げ、よりスペシャリストとしてのバリューを高めるのだ。

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