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感想・レビュー・書評
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すばらしくよかったー。やっぱりルへイン好きだ。
まず語り口というか、文章がいい。緩急あるというかなんというか、普通の地の文でも、ほんの一瞬、ん?と考えさせるような感じ。みなまで言わないというか。そこが粋な感じで。会話もしゃれてる。(こういうのは翻訳のうまさとかも関係するのかなあ……)。それですごく引き込まれていって飽きない。だらだらしない。
後半はもう一気読み。まさにマフィアもの、ギャングものの王道で、結局、だれが裏切り者なのおおー?って話なんだけど。
車がハチの巣になるような銃撃戦も、ルへインだと、ただのアクション場面ね、っていう感じにならなくて。モノクロがかった映画のような感じを受けるから不思議。何度も大好きな映画ゴッドファーザーを思い出した。(わたしがただのマフィアもの好きってことかもしれないけど)。
「ただのギャングもの」ではあるんだけど、内省的で、人生を考えさせられるようなところも好き。人生の悲哀を感じる。ロマンティックでもある。
なんでマフィアものが好きなんだろうな、とふと考えたんだけど、やっぱり主人公がかっこいいからだ。ドンになるには、頭がよくて、勤勉で、カリスマ性があって、尊敬され、愛されないとならないから。そして頭がいいがゆえに、いろいろ考え、内省的になり、哀切を帯びるというか。
以下はネタバレ。
ラスト読んで、ほんっとに茫然とした。ジョーはやっぱり死なないでほしかった、ほんとうに。それだけが残念。トマスの続編ないかなあ。あと、ビルだっけ、の息子の飛び級するほど頭のいい子のスピンオフものとか。
これ、本当に続きかスピンオフが読みたいです。えーと、今名前が出てこないけど、あの市長の奥さんが生むであろうジョ...
これ、本当に続きかスピンオフが読みたいです。えーと、今名前が出てこないけど、あの市長の奥さんが生むであろうジョーの子どもが主役とか、どうでしょう?
マフィアものって、人間の本質を極端な姿で見せてくれるように思って、そこが好きです。
ジョーの子どもでスピンオフ、読みたいです! 登場人物が...
ジョーの子どもでスピンオフ、読みたいです! 登場人物が脇役でもみんなちゃんと描かれているので、だれがスピンオフになってもおかしくない感じですよね。
確かに!人間の本質の極端な姿、っていえそうですよね。だれにでもあるものなんですよね。だから一見自分とはかかわりなさそうな世界でも、共感できるのかもしれないですね。