- Amazon.co.jp ・電子書籍 (143ページ)
感想・レビュー・書評
-
詳細をみるコメント0件をすべて表示
-
内容は糖質制限に近いと思ったが、後半になるにつれて思想が強くなっていく。
-
<本から>
糖質を控え、健康的な資質=「良いアブラ」を摂る
人間の体に60兆個もある細胞の細胞膜が、アブラ(脂肪)でできている
(略)中でも「脳」は、重さの60%を脂肪が占めているという、まさに脂肪の塊のような臓器
人間には糖質と資質、2種類のエネルギータンクがある
糖質をエネルギー源として使う「シュガーバーニング」(糖質燃焼型
資質をエネルギー源として使う「ファットバーニング」(資質燃焼型
私たちの体は、もともと資質を燃焼してエネルギーに変える「ファットバーニング」に合わせて作られている
私たちは糖質を摂らなくても、脂質を使っていくらでもエネルギーを得ることができる。むしろ、体にとってはそのほうが自然で効率的
脂質の燃料タンクのほうは、なんとおよそ4万キロカロリーも貯蔵できます。その容量は非常に大きく、糖質の燃料タンクの20倍近くになります。
心臓も肝臓も脳も、そのほかのすべての臓器も、エネルギー源として糖質ではなく、脂質を好んでいる。
血糖値がいつも上下していると、細胞に供給されるエネルギー源も安定しないので、内臓の機能が安定しません。脳のエネルギーレベルも一定に保つことができず、集中したり、記憶したりするといった脳の機能も一定しません。
1万年前の人類が摂っていた糖質は、1年間でわずか小さじ22杯だったと言われています。それが、今ではなんと1年間で約63キロ、小さじ21万1400杯もの糖質を摂っている。
肥満の真犯人は「炭水化物」と「砂糖」だった
炭水化物や砂糖は、糖質の中でも特に、グルコース(ブドウ糖)に変わりやすい性質ーつまり、”情報”を持っています。
炭水化物や砂糖は体内に入ると、すぐにグルコースに変わり、一気にインスリンをスパークさせます。そうした”情報”を細胞に与えるわけです。するとインスリンのトラックが大量に出動し、グルコースを細胞に届けようとします。しかし、細胞が受け取れるグルコースには限度があるので、多くのトラックがグルコースの荷物を積んだまま、血流の中をうろうろします。これが高血糖の状態です。困ったトラックは荷物を脂肪細胞に届けます。そして、脂肪細胞がグルコースの最終積み下ろし基地になります。脂肪細胞はグルコースを脂肪酸に変え、体脂肪として蓄積します。
高カロリーの食べ物を摂るから太るのではなく、炭水化物や砂糖という、体の中ですぐにグルコースに変わり、行き場がなくなって体脂肪となる材料を取り込むから、肥満になる。
「ローカロリー、ローファット」を長期的に続けていくと、さまざまな弊害が生まれます。(略)
微量栄養素も不足してきます。なぜなら微量栄養素のうちいくつかのビタミンを吸収するには脂質が不可欠だからです。ビタミンA,D,E,Kはアブラに溶けるので、脂質がなければ、体に吸収することができません。
さらにもう一つ致命的な問題は、脳の機能が落ちることです。
”情報”である食べ物を勝手に減らしてしまうと、生きるために必要な化学反応が起こせなくなり、さまざまな不具合が生まれます。触媒がたりなければ、反応が起きないということです。
慢性炎症の原因には、排気ガスやたばこの煙、放射能などいくつかありますが、「いちばんの原因は食べ物です。(略)
炭水化物をたくさん摂り続けると、AGEがたまり炎症を起こします。また加工食品や遺伝子組み換え食品など体に悪いものを摂ると、それらの食品に含まれる化学物質や有害なものが細胞に運ばれてしまい、炎症を引き起こします。
トランス脂肪酸という体にとって非常に有害な「悪いアブラ」があるのですが、トランス脂肪酸を摂ると、体の中でその毒が分解されて体外に出されるまでに時間がかかります。
少なくても1年間、良い食事をして、「良いアブラ」を摂り続ける。そうすれば体はほぼ完全な細胞に入れ替わる。
スタンフォード大学のブルース・リプトン「思考のものすごい力」
最も重要な要素は「細胞膜」である、と断言
「良いアブラ」を原料にしてつくられた「良い細胞膜」は、シャボン玉の膜のように弾力性に富んでいます。酸素や栄養素をスムーズに細胞内に取り込み、いらなくなった老廃物を外に出して、細胞の働きを助けます。
「良いアブラ」に分類される「多価不飽和脂肪酸」は、体の中で酸素を引き付けるマグネットのような役割を果たすので、酸素がたくさん集まって、がんが発症しにくい環境をつくるのです。
アブラにはA「飽和脂肪酸」とB「不飽和脂肪酸」があります。
「飽和脂肪酸」は常温では固形になるアブラで、ギーやバター、ラード、肉の脂身など主に動物性のアブラがこれに該当します。
B「不飽和脂肪酸」は、その化学構造によって、B1「一価不飽和脂肪酸」(オメガ9=オレイン酸)とB2「多価不飽和脂肪酸」(オメガ6=リノール酸、オメガ3≒αリノレン酸)にわかれます。これらのアブラのうち最後に挙げたB2「多価不飽和脂肪酸」のオメガ6とオメガ3だけは人間のからだでつくることができないので、食べ物から摂らなければなりません。そのため”必須脂肪酸”と呼ばれています。
オメガ6(リノール酸)
紅花油、ひまわり油、綿実油、ゴマ油、グレープシードオイルなど
オメガ3(αリノレン酸)
亜麻仁アブラ、えごま油、ヘンプシードオイル、魚の油、チアシードなど。
オメガ6とオメガ3の理想の割合は「4:1」
オメガ6やオメガ3で作られた細胞膜や細胞は、体内でマグネットのように酸素をひきつけるので、細胞は酸素が豊かになって元気になります。
オメガ6を控えめに、オメガ3を積極的に摂るようなバランスを心がけることが大事
知らない間に摂っている「トランス脂肪酸」の恐怖
トランス脂肪酸は「不飽和脂肪酸」に一種に分類される、非常に毒性の強い油です。自然界にもわずかに存在しますが、毒性の強いものは、ほとんどが加工や加熱など人工的に手を加えたときに生じます。
注意するのは、常温でサラサラの液体になっているアブラ、「不飽和脂肪酸」を摂るときです。
①液体のアブラ(植物油など)に水素を添加して硬化させ、固形にする場合
➁液体のアブラ(植物油など)を高温で揚げたり、炒めたりする場合
①のケースに該当する例が、マーガリンとショートニング (略)
”バターの偽物” 非常に安価につくることができるため、菓子やケーキ、パンなどに多用されています。
クロワッサンや味付けポップコーン、ビスケット、クッキー、ハヤシルウなどに、特にトランス脂肪酸が多く含まれている。
どうしても家庭でアブラを使って炒めや揚げ物をしたいときは、トランス脂肪酸を乗じないアブラを用いるのがベスト。ギーやバター、ラード、ココナッツオイルなどの「飽和脂肪酸」を使うことをおすすめします。
トランス脂肪酸に負けず劣らず「悪いアブラ」の例が、「加工されたアブラ」です。一般に市販されているサラダ油やキャノーラ油などの植物油は、多くが複雑な加工処理を重ねています。
草を食べて育った(グラスフェッド)動物の乳や脂肪は、人間が消費するのに理想的なオメガ6とオメガ3のバランスになっています。
「良いアブラ」の選び方として、第1に、なるべく加工のプロセスが少ないもの
第2、遺伝子組み換えでないもの 第3、穀物のエサを食べていないグラスフェッドの動物からつくられたもの
「良いアブラ」の選び方に迷ったときの「ギー」頼み
1日に摂るべき理想の「アブラ」メニュー
特定のアブラに固執するのはいけません。複数の種類をバランスよく組み合わせて摂ることが大事。
1日に摂っていただきたいアブラ
ギー(あるいはグラスフェッドバター)[飽和脂肪酸]
バージンココナッツオイル(あるいはMCTオイル)[飽和脂肪酸]
エキストラバージンオイル[不飽和脂肪酸・オメガ9]
亜麻仁油(あるいはヘンプシードオイル)[不飽和脂肪酸・オメガ6&オメガ3]
これらを偏りなく摂るようにしてください。目安として1日の合計で男性なら8~10テーブルスプーン(1テーブルスプーン=15グラムk)、女性なら6~8テーブルスプーンです。グラムにすると、一日あたり男性は120~150グラム、じょせいは90~120グラムです。
1日3食として、料理に直接かけたり混ぜたりして摂る油の量は、1回の食事にだいたい1~2テーブルスプーンで十分だと思います。
基本的にオリーブオイルは過熱に不向き
アブラは野菜や果物にも含まれている
脂肪酸を豊富に含む野菜
えだまめ(ゆで)、とうもろこし(ゆで)、ニンニク(生)、ホウレンソウ(ゆで)、干しシイタケ(ゆで)、春菊(ゆで)など (略)
脂肪酸を多く含む果物
アボガド、ドリアン、栗、干し柿、きんかん、レモン、キウイフルーツ、いちご、柿、干しブドウ、レモン果汁、リンゴ、温州みかん、アセロラ、ブドウ -
目から鱗!!非常に面白かった!良質なアブラ=脂質が重要とは!シュガーバーニングではなく、ファットバーニングを目指す。著者自身のエピソードが特に説得力ある。特別クラスで授業を受けるほどの発達障害からの、接種するものを変更し気をつけただけで、パフォーマンスが見違えるほどに変わり、大学を飛び級し主席で卒業、とは。。実際に試してみたくなる。
シュガーフリー は試していたものの、タンパク質にばかり目がいってしまってたので、バランスよく脂質も接種していこうと思えた。両本。 -
・糖質を控え、健康的な脂質=良いアブラを取る、それだけで疲れにくく、病気をよせずけず、太らず、健康的で若々しく、脳がクリヤに機能するハイパフォーマンスな人生が手に入る。
・できるだけ加工工程が少なく、自然に近い状態で、古くなって酸化していないもののこと。
・人間の体にある細胞膜が、アブラ(脂肪)でできているから。
・中でも脳は、重さの60%を脂肪が占めるという、まさに脂肪の固まりのような臓器です。脂肪が悪いアブラで作られると、脳細胞同士のコミュニケーションはスムーズにいかず、脳の機能が十分に発揮されない。
・糖質は良いアブラの働きを邪魔する。もともと人間の体は、糖質をエネルギー源として動くようにつくられてはいない。 -
いつも、身体のコンディションを良好に保ち、快適に生活したい。
年齢を重ねるにつれて、その思いが強くなってきました。
最近は特に、健康の重要な要素である「食事」に対する興味が高まり、関連する本を読むようにしています。
この本は、多くの企業経営者やセレブレティを対象に、健康の指南を行ってきたという機能性医学ドクターによる一冊。
本書の主張は、現代人の食事に関する以下の2点に集約されるかと思います。
・砂糖(糖質)は控えるべきである
・良質なアブラを積極的に摂るべきである
前半ではいかに現代人が糖質を摂り過ぎているか、その弊害としてどのようなことが起こっているのかを、自らの経験と医学データを織り交ぜて、説明しています。
そして「アブラは悪い」という”常識”から離れて、「良いアブラを選び、積極的に摂取すること」の重要性を解説し、その具体的な方法を指南しています。
自分自身、昼食を摂った後に強い眠気を感じているので、糖質摂取による弊害についてはかなり興味深く読みました。
医学的データの提示よりも、わかりやすさを重視した記述になっているようです。
もう少し説明が欲しいなと感じましたが、危機感を抱き、自分の食事を変えようという気持ちにさせてくれたという意味で、インパクトの強い内容でした。
昼食と夕食の内容について、実際に見直して自分の身体の変化を確かめて見たいと思います。
食事に関しては書籍により主張が異なる部分もあるため、気になったものは意識して読んでいくようにしたいと思います。
『行ってはいけない外食』南清貴
https://booklog.jp/users/makabe38/archives/1/B01CSFMVBK
.