「生」と「死」の取り扱い説明書 [Kindle]

著者 :
  • コグニティブリサーチラボ株式会社
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感想・レビュー・書評

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  • 宗教とは一種の洗脳であるという言葉が腑に落ちました。
    そして、歩くために歩く、仏陀の生きるために生きよ、という言葉の解釈も、納得でした。
    死や生という事や人生だけでなく、宇宙という大きいところから俯瞰して見る事で今どう生きるかに繋がっていきます。
    苫米地氏の視点、俯瞰、抽象度を上げる思考がより深く理解できて面白い本でした。

  • 「情報的縁起」
    あなたの果たした機能の航跡が、後世の人たちに影響を与え、あなたの果たした機能そのものが生き続けるということ
    だそうです。

    死ぬことの恐怖は
    自分の存在が消えてしまうこと
    自分が忘れ去られるということ
    物質的に消えることと精神的に消えることの2つかなと思います。
    僕は物質的に消えることは運命なんでその時が来たら仕方ないのかなと思います。
    ただ自分が何もなし得ないままに消えるのは嫌やと思ってました。
    そういう意味で今子供達がそれなりに大きくなってくれて娘も医者のたまごになりあとは息子が社会に役立つ道を示してくれたら一つの区切りがつくのかなと思います。

    あとは自分が仕事で何を残せるかかなと思います。
    自分がやった仕事が後に続く人に役立つならそれは一つの生きる目的の達成なんかなと思います。
    さあこれから何ができるかもう一踏ん張り頑張ろうと思います。

  • 仏教の開祖であるはずの釈迦、しかし仏典で当たり前にいわれている「地獄や極楽という死後の世界」や「輪廻転生という生まれ変わり」を彼は否定していたという指摘から始まります。インドから中国経由で日本に入ってくる長い過程で各国独自のアレンジが施されたようですが、変えるにもほどがありますよね。
    そして、本書の目的である「死を恐れないためには」という回答はあとがきに現れます。
    「生きている主体、あなたがあなたの宇宙の主人公です。そして過去も未来も妄想であるなら、あなたに与えられた今この一瞬を意識し、生きていることを実感し、精一杯生きること。それが死への恐怖や悩みを忘れさせ、人生を輝かせる唯一の方法なのです」(大意)
    さらに、私なりに解釈を広げれば「生まれなければ死はありえない。生きていれば、死はあせらなくてもやってくるもの。それなら、今の生を精一杯楽しみましょう」
    みたいな感じかな。

  • 前提としてこの本では
    「死後の世界(宗教)は妄想である」としている。小説と同じように楽しむのは自由だし共感するのも自由。
    また、死は粒子レベルでは残るし宇宙という物質的には変わらないけど、自我はなくなる。
    という考えで書かれています。
    私を含め多くの日本人と同じ価値観が前提です。

    そして、死の恐怖は大きく2つ。
    「自分という存在が消えること」「存在の価値がこの世から消えること」
    前者は考えても仕方がない。生きている今を考えるべき。
    後者は生きている今こそ貴方という形がある最後なのだから価値ある機能を見つけるべきだし、成せれば存在の価値がなくなることはない。
    まとめるとこんな話でした。

    自分はタナトフォビアです。それでこの本をとりました。
    死が怖くて考えている人は、そんなことはもう考えているのです。わかっているのです。それでも怖い。
    もう自分で達していた結論と同じで、読んで得るものはありませんでした。
    死が起きる可能性が低い、または死なない可能性もあるならば、考えても仕方がないと生きられる。けれど、そうではないから考えてしまうし、むしろ無になる前にその恐怖を抱けるうちに考えたい。

  • 一人一宇宙で客観宇宙は妄想。
    妄想がなければ自我もないわけで。

  • 死と生。自我と宇宙。
    その考えについて納得できる答えがあった。
    客観的にとらえていて、宗教全般の矛盾にも書かれている。
    全ての内容に面白い。

  • よかった。宗教の勉強にもなった

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著者プロフィール

認知科学者(計算言語学・認知心理学・機能脳科学・離散数理科学・分析哲学)。
カーネギーメロン大学博士( Ph.D)、同 CyLab フェロー、ジョージメイソン大学C4I&サイバー研究所研究教授、公益社団法人日本ジャーナリスト協会代表理事、日本外交政策学会会長、コグニティブリサーチラボ株式会社CEO 兼基礎研究所長。マサチューセッツ大学を経て上智大学外国語学部英語学科卒業後、三菱地所へ入社、財務担当者としてロックフェラーセンター買収等を経験、三菱地所在籍のままフルブライト全額給付特待生としてイェール大学大学院計算機科学博士課程に留学、人工知能の父と呼ばれるロジャー・シャンクに学ぶ。同認知科学研究所、同人工知能研究所を経て、コンピュータ科学と人工知能の世界最高峰カーネギーメロン大学大学院博士課程に転入。計算機科学部機械翻訳研究所(現 Language Technologies Institute)等に在籍し、人工知能、自然言語処理、ニューラルネットワーク等を研究、全米で4人目、日本人として初の計算言語学の博士号を取得。帰国後、徳島大学助教授、ジャストシステム基礎研究所所長、同ピッツバーグ研究所取締役、通商産業省情報処理振興審議会専門委員、早稲田大学研究院客員教授などを歴任。また、晩年のルー・タイスの右腕として活動、ルー・タイスの指示により米国認知科学の研究成果を盛り込んだ最新の能力開発プログラム「 TPIE」、「 PX2」、「 TICE」コーチングなどの開発を担当。その後、全世界での普及にルー・タイスと共に活動。現在もルー・タイスの遺言によりコーチング普及及び後継者として全世界で活動中。一般財団法人サヴォイア王家諸騎士団日本代表、聖マウリツィオ・ラザロ騎士団大十字騎士。近年では、サヴォイア王家によるジュニアナイト養成コーチングプログラムも開発。日本でも完全無償のボランティアプログラムとして「PX2」と並行して普及活動中。

「2023年 『新・夢が勝手にかなう手帳 2023年度版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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