総理 (幻冬舎単行本) [Kindle]

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感想・レビュー・書評

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  • 安倍晋三と16年間接し、時に政治の重大決定の場に同席した政治記者による安倍晋三人物伝および総理大臣の仕事論。

    あまりに近い著者と安倍総理との距離に、内容の中立性が気になる。が、それを差し引いても総理大臣の心構えや覚悟を公にしたことに大きな意味があるだろう。一度最悪な形で総理職を投げ出しておきながら、再び返り咲き、アベノミクス、集団的自衛権、原発問題、消費税増税などの難題に挑み、政権を長期にわたって維持する安倍総理のバージョンアップした凄さを改めて感じる。

    そんな安倍総理を支えるのが、麻生太郎、菅義偉、そして亡き中川昭一。お友達内閣と批判されたこともあったが、孤独な総理職にあって、盟友はやはり必要だ。特にお互いに総理大臣の祖父を持ち、敵にも味方にもなった麻生太郎の存在がここぞという場面で光る。

    本書の最大の見せ場は消費税増税をめぐるドキュメンタリー。安倍総理の増税先延ばしと解散総選挙の決断、財務省の抵抗、板挟みの立場となった麻生財務大臣。こうしたドラマがあったことを知ると、政治に俄然興味がわく。

    国民として一国の総理大臣を叩くも、褒めるも結構。しかし、批評の判断材料を増やすため、総理大臣の仕事ぶりを知っておくことは必要だ。

  • 自民党寄りではあるけれども、総理がどんな場面で判断をしているのかよく分かる一冊。改めて、総理って大変な仕事だな。
    安倍さん、麻生さん、菅さんの信頼関係厚い。
    それにしても記者ってここまで親しくするもんなんだな。出張先のホテルで一緒に飲んだり、伝言を任されたり。

  • 麻生さんの男気。

  • 非常に面白かった!
    記者(著者)と政治家が、これ程までに近い距離感で接していることに驚き、また重要な政治的意思決定の裏側にあるやり取りに興奮しつつ、一気読み。
    第一次、第二次安倍政権/安倍さん、麻生さん、菅さんを中心に書かれています。特に安倍さんと麻生さんのやり取りには、損得勘定を抜きにした、人として互いを心から尊重した関係性をうかがうことができます。

  • 安部総理を通して政治がみえてくる。世界の中での日本、そして日本の政治そのものの。

    もちろんこれはごくごく一部のことを、ごくごく一つの物事の切り方で捉えた本であることを忘れてはいけない、が政治に対する興味、安部政権に対する期待とともに芽生えてしまった。

    特に安部政権がなぜ今高い支持率を得て、地道、実直に政を進められているのか、これまでの政治と社会の変化からの説明はとてもわかりやすかった。

    日本のためにも、総理は、意味のある事にその全ての精力を傾けてもらいたいところであるが、時々みる国会の野党からの質疑など結構内容が酷い。もちろん野党は与党に対して厳しく、正しい政治であるためにチェックはしていくべきではあるが、ただの足の引っ張り合いをやりたいならまったく国益に反する。与党、総理以上に全身全力で練った質疑を行って欲しい。

  • 総理番記者というのが凄くわかる。
    結局は人間力なのかな

  • 安倍、麻生、官、与謝野ら政界の要人と密接な関係を築き、時に政局の最先端に立ち会った記者の目から見た安倍政権と政治。表情が目に浮かぶようなリアリティで政治の中心を垣間見ることが出来る。

  • 安倍宰相の敏腕ぶりが感じ取れる本。全体的に安倍首相の策略に対し、肯定的見解が見受けられる。
    財務大臣を歴任せず増税できたのは、安倍首相のみという点で実力派だということが如実に理解できる。
    アメリカに対しても民主党に変わり疎遠でドライになりつつあった関係をここまで戻したことは素晴らしいと改めて感じることができた。

  • ここ最近読んだ本ではもっとも面白かった。安倍総理や麻生副総理の関係、今の政権がどのように動いているかが良く分かる。ジャーナリズムとは何かを改めて考えさせられる一冊。かなりおすすめです。

  • “総理大臣とは「どす黒い孤独」を背負わねばならない” こう話す、首相経験者の麻生と、現在この役割を負う安部。 二人の無二の関係性や、政権の屋台骨を支える軍師 菅の凄みを、近過ぎると言われた距離感で政治記者が綴る。 安倍さんは最初の政権を“投げ出した”印象が強く、支持をして来た政治家では無い。この本を読んで、その理由とその後の盤石さを得た事情を知るに置いても、私的な評価が完全に覆ったとまでは言えない。だが、それでも良い。大衆に迎合する事だけが名宰相の評価では無い。評価が分かれてなんぼ。

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