「腸の力」であなたは変わる―――一生病気にならない、脳と体が強くなる食事法 (三笠書房　電子書籍) [Kindle]

著者 : デイビッド・パールマター 白澤卓二

• 三笠書房 (2016年6月5日発売)

感想・レビュー・書評

[makabe38さんの感想 · 2019年2月4日]

医学の発達により、人体に対する見方が変わってきていることを、さいきん知りました。
特に「腸」については、従来考えられていた以上の役割、働きがあるらしいということを聞きかじり、「少しまとまった情報を得たいな」と思っていました。

そんな中、先に読んだ『手ぶらで生きる』でこの本のことが紹介されていたので、さっそく読んでみることにしました。
『手ぶらで生きる』
https://booklog.jp/users/makabe38/archives/1/B07CPXCLSB

本書は9つの章で構成されています。
・体内に住む細菌が、人間の身体の状態に大きな影響を及ぼしていること
・人間の身体、特に腸で起こる炎症の影響と、その要因／予防について
・精神的疾患と、摂取している食事、薬等との関係について
・腸内の状態が、どれだけ人の健康に影響を及ぼすのか
・自閉症と腸内の状況はどのような関係があるのか
・日常口に入れる可能性があるものの中で、特に腸内の環境に悪影響を与えるワースト2
・あわせて、体内への取り込みを注意すべき物質とその影響
・では、腸内の環境を整えるには、何を食べたら良いのか
・特に、摂取を勧めるサプリメントについて

全体を通じて感じたのは、「腸の状態によって、これだけの病気、変化が起こるものなのか」という率直な驚きでした。
その範囲は感染症だけでなく、神経に関する病気、これまで治療法が無いとされていた病気にまで及んでいます。

治療法については、文面を読んだだけでは拒絶感を受けるものもありましたが、本書の通りの効果を得られるのであれば、かなり応用範囲のある画期的なものなのではないかと、素人ながら思ってしまいました。
そして、「普段口にする食べ物、飲み物を見直さないといけないな」と、危機感を持ちました。

著者はアメリカで活躍する神経科医で、ライターとの共著という形になっています。
医師が自分の専門分野について書いているということで、身体のメカニズムに関する説明が多く、難しく感じる部分もありました。
逆に考えると、最新医学の裏付けがあっての、著者の主張なのだと理解しました。

また、取り上げられている事例は主にアメリカでのもので、日本とは事情が違う部分もあるかと思います。
しかし、都市化が進み、食事も西欧化が浸透している現在の日本人にとしては、「我が身のこと」と考えて生活を見直す必要がありそうです。

著者も書いているように、日進月歩の分野なので、実践しながら、関係する書籍を継続して読んでいきたいと思います。

『酒好き医師が教える最高の飲み方』葉石かおり
https://booklog.jp/users/makabe38/archives/1/B077XSYW2T
　
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[Yuccoさんの感想 · 2021年3月20日]

言いたい事は分かる。とっても伝わってくるし、理解は出来る。
でも、これは英語を訳したのがヒシヒシと伝わってくる文章で頭にスーッとは入ってこない。内容はとても必要で大切で理解したいのに、理解しにくい文章になってる点が★３つの評価になった。

著者プロフィール

デイビッド・パールマター（David Perlmutter, MD）
神経科医。米国栄養学会フェロー。米国栄養学会の「年間最優秀ヒューマニタリアン賞」や、神経変性疾患の先駆的研究に対する「ライナス・ポーリング賞」をはじめ、数々の賞を受賞。医学関係のさまざまな出版物に著作を発表し、世界各地で講演を行なっている。アメリカ全国ネットのテレビやラジオにも出演歴多数。現代の食と健康への問題提起を行ない、その論説は日本でも大きな波紋を引き起こした。著書に『「腸の力」であなたは変わる』『実践レシピ「いつものパン」があなたを殺す では、何を食べる？』（以上、白澤卓二訳、三笠書房）。

「2021年 『完全版　「いつものパン」があなたを殺す』 で使われていた紹介文から引用しています。」