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感想・レビュー・書評
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『#世界史の大転換』
ほぼ日書評 Day743
Kindle Unlimitedで。日本は第2次安倍晋三内閣、アメリカはこれからまだトランプ氏が大統領候補にならんとしていた2016年の刊行。
ロシアやアラブといった世界に通じた2人の元外交官の対話を、後付けで振り返る世界情勢もなかなか面白いが、話をわかりやすくするためなのかもしれないが、レッテル貼りがかなり極端。
トランプ(当時は大統領候補)を指して、
"不健全な社会現象で、「ダークサイド」のマグマが溜まっている。トランプを支持するアメリカの「ダークサイド」の感情とも、通底するものがあるでしょう"
あるいはドイツ人の気質を評して
"フォルクスワーゲンの風土は、ナチスを生み出したプロイセンそのものです。偽装装置を開発する計画性をもち、巧みな偽装隠しをして販路拡大という至上命題を合理的に実現する。
さらに「アメリカ人におれたちのしていることが見抜けるはずはない」という悪質さも同居しています。偽装計画の指令書すら出てこず、悪事は口頭の指示で行ない、決して痕跡は残さない。ナチスとやり方が一緒です。こういうドイツ人の体質は変わらない"
クリティカルな精神を持ちながら読む必要のある内容だ。
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アメリカでユダヤ人の影響力が高まったのは1920年代。黄金の時代の経済成長を支えた要因の1つが、高等教育を受けて新たな産業分野に進出したユダヤ系アメリカ人2世、3世の知的爆発にあった。同時にユダヤ系は民主党の主流派となった。1970年代にBlack is beutifulという言葉が登場したが、その背景にも差別に敏感なユダヤ人の存在がある。かっらはアフリカ系に対する差別と闘うことによって反ユダヤ主義から自らを守ろうとした。
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5年前?の本を今更読んでみたけどなかなか面白かった。世界のニュースにあまり興味もなくネットニュースをちらほら眺めるぐらいの浅はかな知識の自分だが、この2人の世界の捉え方の面白さに引き付けられあっという間に読み終わった。さて5年後の現在、トランプ政権、コロナ禍などもあってさらに混沌とした世界をまた2人はどのように捉えてるのか…また新しくこのジャンルの本を読みたいと思わされるそんな1冊でした。