エクソシストとの対話 (講談社文庫) [Kindle]

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感想・レビュー・書評

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  • 本書は、著者(カトリック信者ではない)が丁寧に取材し、さまざまな文献や書籍で検証しながらまとめた、非常に優れたドキュメンタリー。

    信者ではない人が宗教を題材にするとき、何かしら越えられない、理解できないものが立ちはだかるものですが、エクソシストという一歩間違えばオカルト的な内容でありながら、事実に即して客観的かつ科学的にアプローチしようとしているため、誰が読んでも受け入れやすいものになっている気がします。

    実際に「悪魔による仕業」と思われる現象でも、精神疾患や過去に受けた心の傷、既に忘れているような出来事などが引き金になっており、悪魔によるものではないと結論づけられることがほとんどで、著者も最終的にはエクソシスト(悪魔祓い)は「心の癒やし」が大きな目的であると結論づけているあたりは流石だなと思います。

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著者プロフィール

島村 菜津:ノンフィクション作家。福岡県出身。東京藝術大学芸術学科卒業。十数年にわたって取材したイタリアの食に関する『スローフードな人生!』(新潮文庫)はスローフード運動の先駆けとなった。著書に『フィレンツェ連続殺人』(新潮社、共著)、『エクソシストとの対話』(小学館、21世紀国際ノンフィクション大賞優秀賞)、『スローフードな日本!』(新潮社)他。最新作は『バール、コーヒー、イタリア人~グローバル化もなんのその~』(光文社新書)。

「2017年 『ジョージアのクヴェヴリワインと食文化』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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