日清戦争 近代日本初の対外戦争の実像 (中公新書) [Kindle]

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  • 中央公論新社
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感想・レビュー・書評

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  • 戦争がなぜ起きるのか知りたいと思って読んでみた。
    戦争は勝っても負けても兵士の犠牲は避けられないし、だいたい負けたら始める前より悪い状況になるはずだ。だからよっぽどの理由があると思っていたのだが、さらっと戦争が始まってしまってびっくりした。朝鮮半島への影響力を強めたい、できることなら朝鮮を保護国化して、当時流行りの帝国主義国家の一員として名乗りを上げたい、という動機はわからなくもないが(承認するという意味ではない)、そのために対外戦争をしかけちゃう、という結論との間の大きな谷間が、実感として埋まらない。そんなつまらない目的で人と人が殺し合う戦争ってできるものなのだろうか。

    日清戦争は明治維新後、日本が初めて外国に派兵した戦争だが、考えてみればちょっと前は戊辰戦争や西南戦争という内戦を戦い、さらに江戸時代を挟んだ戦国時代には隣り合った藩同士がのべつまくなしに戦争をやらかしていた国だ。領土的野心を満たすために、あれやこれやのメリットを享受するために戦争という手段を選ぶ、という障壁は、当時の日本人の中では想像を絶するほど低かったのではないだろうか。時代が違うということはこういうことなのだろうか。

  • スラスラと読めました。感謝。
    今まではこの戦争で朝鮮支配を強固にしたんだと思ってましたが、逆に弱めたんすね。昔からアホジャップですな。民党って今で言えば維新みたいな奴らなんじゃないかと。

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著者プロフィール

1950年 鳥取県生まれ 大阪大学大学院文学研究科博士後期課程修了 博士(文学) 現在,専修大学法学部教授[専門]日本近代史,メディア史[学会・社会活動]東アジア近代史学会事務局長。
[著書・論文]『兵士と軍夫の日清戦争』有志舎,2006。『近代日本の対外宣伝』研文出版,1994。『日清戦争の社会史』(共編)フォーラムA,1994。

「2009年 『人は何を旅してきたか』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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