ジャングル・ブック2 (角川文庫) [Kindle]

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  • ジャングル・ブックの続編。全8話の短編と間に挟まる詩編からなっている。本作にも,モーグリとは関係のない話が含まれている。

    「恐怖はこうしてやってきた」
    ジャングルで仲良く暮らしていた動物たちが恐怖を知ることになった昔話。虎とその他の動物たちがなぜ決裂したかも。
    「ジャングルの掟」
    「プーラン・ブガットの奇跡」
    植民地時代の藩王国で首相まで上り詰めた人物が,すべてを投げ出して山奥で托鉢僧として生きたというお話。
    「ガヒールの歌」
    「ジャングルを呼び込む」
    両親のもとに帰ったモーグリを危険なものとして追い出した村人たちは,それだけでは安心せず,モーグリを悪魔としてそれを生み出した両親を火炙りにしようとする。その一方でモーグリも殺そうとしてジャングルに刺客を送り込んでくる。激怒したモーグリは...。
    「人間たちに挑むモーグリの歌」
    「死骸の片づけ承ります」
    インドの大きな川辺(ガンジス川か)に住むワニとハゲコウとジャッカル(インドにはそんな動物も住んでいたのか)の他愛無い世間話の中にインドで起きた事件(セポイの反乱)の光景などが描写される。川を次々に人の死体が流れてきたらしい。それをワニが食うのだと。
    「さざなみの歌」
    「王の突き棒」
    モーグリがニシキヘビのカーに連れられて,年寄りの巨大な白コブラのもとを訪れる。白コブラはかつてそこにあった人間の王朝の宝物の隠し場所の番人を長年勤めていた。白コブラをカーと一緒にやり込めたモーグリは一つだけ気になった宝石をまとわせた突き棒を持って帰るが,なんの呪いかその棒を手にした人間が次々と死んでいく。
    「小さき狩人の歌」
    「キケルン」
    アザラシ猟をして暮らすイヌイットの家族の物語。犬ぞりの犬って過酷なのね。
    「家路につく漁師の歌」
    「赤犬」
    ジャングルの南からドールと呼ばれる赤犬の群れが餌を求めて攻め込んでこようとしている,とドールに襲われ家族を殺され,自らも傷ついたハグレモノのオオカミがやってきて告げる。ハグレモノは逃げたほうが良いと忠告するが,モーグリは迎え撃つことを提案する。そしてドール撃退のアイデアをカーに相談する。
    「チールの歌」
    「春を走る」
    モーグリも青年に成長してきた春の日,何かよくわからない衝動に突き動かされジャングルの外れまで走っていくと,人間の家の明かりが見えた。近づいてみるとそこにいたのは...。
    「旅立ちを送る歌」

    ジャングル・ブックってこういうお話だったのか。
    最後はちょっと切ない。
    しかし意外とボリュームがあって読むのに時間がかかった。

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著者プロフィール

1865年インド生まれ。イギリスの美術教授と牧師の娘を両親に持つ。幼少よりイギリスで教育を受け、82年インドへ戻りジャーナリストとして活躍。アメリカ、アフリカ、日本、オーストラリアなど広く世界を飛び回り、88年インド在住のイギリス人を描いた短編集『高原平話集』を出版、世に認められた。主な作品に『ジャングル・ブック』『キム』など。1907年ノーベル文学賞受賞。36年没。

「2016年 『ジャングル・ブック2』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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