すれ違いのダイアリーズ [DVD]

監督 : ニティワット・タラートーン 
  • オデッサ・エンタテインメント
4.04
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本棚登録 : 58
感想 : 10
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  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4571431212974

感想・レビュー・書評

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  • おとなしいトーンだけど、ロイクラトン祭全体が色彩に溢れていて、心と体に優しい。

    人間関係の「すれ違い」はやっぱりもどかしかったけど、それでも終始小気味良いテンポだった。2人がスクリーンに登場・(一旦)登場する感じが水上が舞台だからか浮いたり沈んだりしているふうに見える。

    校長先生の態度にムカついたけど、そこは作品としては気にするところじゃないっぽい。

    子供と一緒に考える、行動する、成し遂げる。2人の教師の成長、子供達も「生徒」じゃなくて「一人の人間」に映る。

  • THE TEACHER'S DIARY
    2014年 タイ 110分
    監督:ニティワット・タラトーン
    出演:スクリット・ウィセートケーオ/チャーマーン・ブンヤサック/スコラワット・カナロット
    http://www.moviola.jp/diaries2016/

    タイトルだけ見るとベタなアメリカのラブコメ映画みたいだけど、なんとタイ映画。そして日本語タイトルそのままの、日記を介した擦れ違いラブストーリーなのだけど、これがなかなかの佳作。映画を見る楽しみのひとつに、行ったことのない国の景色を観ること、を私はあげたいですが、これがタイ映画というのもポイント。山奥の湖に浮かぶ、船でしかいけない水上の小学校。その光景だけでもまるでファンタジーのように美しいし、バンコクのお祭り(調べたらロイクラトン祭りという有名なお祭りらしい)のシーンの幻想的な灯篭の光景なども、とても美しかった。タイの文字もなんか可愛くていいなあ(全然読めないけど)

    主人公の青年ソーンは、ザ・体育会系な感じの、爽やかだけどスポーツバカ的な天真爛漫な好青年。しかし得意のレスリング以外に取り柄がないため、僻地の小学校に非正規の教師として派遣されることになる。電気も水道もない湖の上に浮かぶ水上小学校。生徒は近辺のやはり水上住宅(?)に住む漁師の子供たち5人だけ。船で子供たちを集め、学校に連れてゆき、平日5日間学校にお泊りで勉強、先生は子供たちの食事の世話や洗濯までしなくてはならず、週末だけ子供たちを家に帰すという想像を絶するシステム。それだけでも大変なのに、トイレは船に穴が開いてるだけ(下は水)だし、ヤモリやヘビが出るのは日常茶飯事、たまに水死体まであがる・・・(絶句)

    そんな環境でもめげずに頑張り子供たちとの距離を縮めてゆくソーン先生と、ちょうど1年前、同じように苦労しながらも頑張ってた先任の美人教師エーン先生の様子が、序盤では並行して描かれているのも面白い。予告編やフライヤーであらすじを事前に知らなければ、同時進行する二人の時間に本当は1年のズレがあることに気づく過程も楽しめたかも。そしてエーン先生が教卓の上に隠しておいた日記をソーン先生がみつけ、自分と重ね合わせたり参考にしたりしながら会ったこともないエーン先生に共感と恋心を抱くのはタイトル通りなので想定内ながら、そこから、さすがにもう会えるだろう、というタイミングが何度もありつつ、まだ会えない、という二転三転が続いて、とにかく焦らされる!この焦らしのしつこさは想定外で面白かった(笑)

    エーン先生にはイケメンの彼氏がいるのも想定内ながら、でもどうせソーン先生とくっつくんでしょ、え、違うの!?でもやっぱり!?みたいなあたりも、わりと予想を裏切る展開があって楽しめたし、ベタなようでベタじゃない、やりすぎない程度に斜め上にいきつつもやっぱりベタ、という安心感とハラハラのバランスもなかなか巧い。

    エーン先生役のチャーマーン・ブンヤサックは瀬戸朝香と水野美紀を足して二で割ったような美人だし、子供たちは可愛いし、ソーン先生は瞳が超ピュア(笑)でアホ可愛いし、ラストの笑顔が良かったなあ。なんか掘り出し物っぽいお得感のある映画でした。

  • コレクターズ古市コータロー絶賛で気になっていたがようやく見た。

    シンプルで爽やか、なんともいい映画だった。主演の男女が魅力的。音楽も爽やか青春していてこれまたいい。

    ノートブックが重要な役割をしているところがツボ。他人のノートを覗き見る楽しみ。水に濡れて薄くなってしまった彼女の筆跡をなぞり書きしていく。まさにノートブックに書きつける映画。「オン・ザ・ロード」を思い出し、そちらももう一度観たくなった。

    ソーンが最初に右手を骨折したのはどういう意味?と思ってたが、ギブスに子どもたちが星印を書いたのが、エーンの右手のタトゥーと重なるんだな。

    水上分校での生活を見てて、子どもの頃に見た「イーハトーブの赤い屋根」を思い出した。

    邦題がダイアリーじゃなくてダイアリーズなのは、エーンのダイアリーにソーンが書き加えた、二人の日記だからなんだな。

  • 直球でさわやかな感じでよい。

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