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- / ISBN・EAN: 4988021145435
感想・レビュー・書評
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甘いだけの恋愛映画に飽きた人にオススメと言われても当初はピンと来なかった。
それが今では窪田さん目的で再生を繰り返すようになっている。(恋愛をテーマにした邦画って元々範疇外やったから自分でも驚いている)
そう、本作はこの若手演技派俳優さんにより支えられていると言っても過言ではない。正統派で男前な主人公をジャニーズファンを含む人達が称賛する一方で、歪んだ憧れを抱く窪田さんの役柄や演技をべた褒めし、それに涙する人まで出てきている。
「カメレオン俳優」と呼ばれるくらい作品ごとに全く違う顔を見せ、演技に対しても並々ならぬこだわりを見せる。あとでインタビュー記事を読んでいると切ない場面では自然と涙が流れていたという。容姿だけで評価されないそんな役者バカを自分は待っていたんやなと思う。容姿はタイプやないけど、それでも目が行くのは役に対する思い入れが滲み出ているから、とでも言うのだろうか。役者さんで観たい映画を選ぶタイプやないけど彼に関しては例外となりそうだ。
それから声の使い分けにも長けており、声優上がりなのかと勘違いしてしまった。
予告編でも流れたあの衝撃的な瞬間が話題となった本作だが、何もそっち方面にフィーチャーした作品ではないことが何回か観る内に分かってくる。
彼に対する憧れがあまりに純粋で強く、それが歪んだ形で表に出てしまったのかな。牧夫の中身を劇中では「真っ黒に塗りつぶせばいい」と言われていたが、彼も彼で秘めた思いが絡まり合っており、何だかんだで複雑で可哀想な人間だった。ラストも難は去ったと言うよりも彼の行く末を案じる声の方が多いと思う。
とにかくその中身はとても語り尽せるものではない。
W主演のほかは知らない役者さんばかりだったけど、その分新鮮な魅力を秘めた人達だった。キラ役の子も初めて見る顔だけど笑った横顔や儚げな印象が役どころにぴったり。特に自分の過去に怯えるところは聞けば聞くほど震える。詳細をみるコメント0件をすべて表示