限りなく完璧に近い人々 なぜ北欧の暮らしは世界一幸せなのか? (角川書店単行本) [Kindle]

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感想・レビュー・書評

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  • 「フィンランド語には未来形がないんだよ。英語やドイツ語では『今からこれをする』というけれど、フィンランド人は『現在と未来を使い分けるような人間の言うことをどうして信用できる?』と言うんだ。やるかやらないかのどちらかしかないという考え方だよ」

    ムーミンやサンタ、おしゃれな北欧の家具など、表面的なイメージや知識しかなかったが、歴史的背景や国民性なども詳しく書かれていた。
    日本人の感覚と近しいところもあったし、外国人だからとオープンなイメージがあったが、日本人よりも人見知りだったり、威厳を持っていることも知れた。

  • 2016年9月29日発行。  著者はマイケル・ブース。

    北欧5か国(デンマーク、フィンランド、アイスランド、ノルウェー、スウェーデン)についての本。

    税金は高いけど高福祉国家で、幸福度の高い北欧の国々って、そんなに素晴らしいの? と考察した内容で、全部で500ページある力作。

    常々北欧の国々について知りたいと思っていたので、手に取りました。

    僕にとってこれらの国はまず、アトミック・スウィング、カーディガンズ(スウェーデン)、ポゴ・ポップス、プア・リッチ・ワンズ(ノルウェー)、ビョーク、シガー・ロス、アウスゲイル(アイスランド)、ミュウ、ギャングウェイ(デンマーク)などのミュージシャンや、アキ・カウリスマキ(フィンランド)、トマス・ヴィンダーベア、ラース・フォン・トリアー(デンマーク)などが思い浮かぶ。 なんとも素晴らしいラインナップです。

    同じようなイメージを持っていた各国ですが、それぞれに特徴があったり、過去の歴史から愛憎を抱いていたりするもの面白かった。 かなり細かく書かれているので、結構詳しくなれます。

    ざっくりまとめると、税金がかなり高くて高福祉な国であり、男女平等などが世界一進んだ素晴らしいエリアであるけど、それなりに問題もある。 でもそれを含めてもやっぱり素晴らしい国々だって感じです。

    この本を読んで、世界の各国にはそれぞれ特徴があるけど、どの国もそれなりに魅力的だし、日本も悪くないのかなって思いました。

    500ページ以上あるので読むのに気合いが必要ですが、かなり勉強になるのでオススメです。

  • 北欧諸国の実態について、デンマークに住むイギリス人ジャーナリストが紹介する本。あの辺の国は一緒くたにされがちだが、実際はそれぞれ異なった特徴を持つ。しかし一回ざっと読んだだけだと、結局どれがどうだったかほとんど覚えていない。やっぱり全部まとめてでいいのでは。

    日本においては意識の高い人達の間で北欧諸国の人気は高い。曰く、高度な教育と福祉国家で国民の幸福度は高いのだ、と。このイメージはヨーロッパでも同じらしい。やはり実態としては理想郷とは言えず、高い税金を払っているのに医療サービスなどは決して高くない。便利さなら日本の方が上だろう。全体的に平等で控えめな雰囲気である。読んでいて思うのは、幸福になれるというより、不幸になりにくい社会なのではないか。

    タイトルもそうだが、人々に対する描写は割と皮肉的。これは著者がイギリス人だからというのは、あまりにもステレオタイプすぎる見方だろうか。ボロクソにけなしているわけではないが、手放しに褒めるわけでもないので、北欧になんとなく憧れを持っている人は読んでおくといい。

  • 北欧の暮らしに学ぶ満足度の高い生き方。

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著者プロフィール

英国サセックス生まれ。トラベルジャーナリスト、フードジャーナリスト。2010年「ギルド・オブ・フードライター賞」受賞。パリの有名料理学校ル・コルドン・ブルーで一年間修業し、ミシュラン三つ星レストラン、ジョエル・ロブションのラテリエでの経験を綴った"Sacre Cordon Bleu"はBBCとTime Outで週間ベストセラーになった。

「2020年 『三頭の虎はひとつの山に棲めない 日中韓、英国人が旅して考えた』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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