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- Amazon.co.jp ・電子書籍 (197ページ)
感想・レビュー・書評
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近年ノーベル物理学賞を受賞した日本人のうち、2002年の小柴氏・2008年の小林氏と益川氏・2015年の梶田氏はいずれもニュートリノに関する研究で、この分野は日本が世界をリードしているという。本書は日本の素粒子研究の中心である高エネルギー加速器研究機構の准教授である著者が、その研究の意味を解説したものだ。
扱っている内容はニュートリノの存在を予想した理論から検証する実験までだが、私の持つ予備知識に対してとてもちょうどいい説明量でわかりやすかった。一般向け公開講座で喋った内容をそのまま文字起こししたような文体で、イラストは黒板かホワイトボードに手書きしたような線画だが、実際はそうではなく、読みやすいようにそれっぽくしたようだ。
波が伝わる様子をTwitterのリツイートが伝播していくことに例えるなど、数年経ったら古臭くなりそうな表現も多用されているが、現在進行形で成果が上げられている分野なので、今この時に読んでおくべき本と考えれば良いだろう。詳細をみるコメント0件をすべて表示
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