- Amazon.co.jp ・映画
- / ISBN・EAN: 4988111252654
感想・レビュー・書評
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ブラック企業で働く青山隆(工藤阿須加)は、仕事のノルマが厳しく精神的に追い詰められていた。
疲労のあまり駅のホームで意識を失い、危うく電車に跳ねられそうになってしまう。
すんでのところで青山を救ったのは、幼馴染みのヤマモト(福士蒼汰)と名乗る男。だが、青山には彼の記憶がまったく無かった。大阪弁でいつでも爽やかな笑顔をみせる謎の男、ヤマモトと出会ってからというもの、青山は本来の明るさを取り戻し、仕事の成績も次第に上がってゆく。そんなある日、青山がヤマモトについて調べると、何と3年前に自殺していたことが分かる。
それではヤマモトと名乗る、あの男は一体何者なのか?一方、仕事のミスをなかなか挽回出来ず、青山に対するパワハラはどんどん過酷になり、追い詰められた青山を救ったのはヤマモトだった。ヤマモトが青山に思い出させてくれた「何のために働くのか?」「生きるとは?」、そして青山は、未来を決める重要な決断をする。
「長時間労働」「パワハラ」などの問題に向き合って働く人の共感を呼んだベストセラー小説が、映画化。
前半は、青山がブラック企業で働く中で、直接自分に責任がないのに怒られたり、仕事のミスに対して怒号や暴言を飛ばし人格攻撃するようなモラハラや納期の厳しいノルマを押し付け長時間サービス残業させるようなパワハラ、そして青山が憧れている先輩女性社員が青山にすら言えない仕事上の重圧や苦しみを通して、弱い者がさらに弱い者を叩く複雑なパワハラの厄介な構造や日本の労働環境の過酷さが睡眠や食欲不振になり心を削るリアル描写で伝わるし、ヤマモトの影響で見失いかけていた家族の大切さや本当に大事なものに気づく青山の変化と成長が描かれる後半、ヤマモトの正体が分かるクライマックスは、心が洗い流される爽やかな後味で、「何のために働くのか生きるのか?」を見失いがちな日本人が見るべき映画になっています。
青山を愚直に演じきる工藤阿須加の熱演、苦悩と闇を抱えた女性社員を演じた黒木華、何より少女漫画の映画でのクールな二枚目のイメージを破る明るくパワフルなヤマモトを演じた福士蒼汰の演技が、印象的。
「生きるって希望を持つことなんだよ」詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
個人的にはイマイチな作品。
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なんとも心が痛む映画だった。最近ブラック企業っていうけれども,上司の在り方一つでかわる要素もいっぱいありそう。映画を見ながら,頭に高橋優くんの唄「リーマンズロック」の歌詞が浮かんできて仕方なかった。
出勤してから5秒で怒鳴り散らされて
何でかわかんないまんまに頭を下げてる
得意分野じゃないなんて言い訳はきかない
腹が立つのを飲み込んで笑顔でいなくちゃ
だから仕事をしよう 生きていく自分のために
仕事をしよう 生きている証を刻むために
大した事ないさ
何もかも順風満帆だ
これくらいがどうしたと大きく胸を張れ
命よりも会社の仕事が大切なはずはない。しかし,人は時として,仕事に躓いていることを優先して,自分の命を絶ってしまう。これは,幼い時からの教育が育てた感覚なのかも知れないと思うと,元教育者として愕然としてしまう。
映画では,何やら不思議な同級生だという男性が出てきて,ことあるごとに,主人公を助けてくれる。
映画の展開もおもしろいし,考えさせられる映画だった。
最後に,バヌアツ共和国が出てくることの必然性を知りたい。原作者がなぜバヌアツという国を選んだのかに興味がある。というのも,わたしは,以前,このバヌアツ共和国の住民の生活を調査した本を読んだからだ。
とにかく,みなさん,数回悩んだから,もう仕事辞めましょう。命よりも大切な物はありませんよ~。
《NHKプレミアムシネマの解説を転載》
印刷会社で働く青山隆は、業績が上がらず、上司から叱責され、過重労働で苦しい日々を過ごしていた。ある日、疲労のあまり電車にはねられそうになった青山は、幼なじみのヤマモトと名乗る男に救われる。明るい性格のヤマモトに出会い、本来の自分を取り戻していく青山だったが、ヤマモトという幼なじみの記憶はなかった。一体何者なのか・・・。北川恵海のベストセラー小説を「八日目の蝉」の成島出監督が映画化した感動のドラマ。 -
部長のパワハラが酷くて、見ているだけでも辛くて苦しくて…隆が死にたくなる気持ちが分かる。
隆が仕事を辞める時の、他の社員の様子に原作のような爽快感が無かったのでモヤモヤが残りました。
もっとスカッと辞めて欲しかった。
ヤマモトの過去、バヌアツの話は映像を美しくするために取ってつけたような感じ。
途中までは良かったんだけど、隆とヤマモトの絆をもっとしっかり描いてほしかった。 -
部長が強大なパワハラを行う、広告会社とおぼしき小さな会社に勤める隆は、営業で契約がとれず電車に飛び込もうとしたところを、小学校の同級生だったと名乗るヤマモトという男に助けられる。登場場面からヤマモトは幽霊っぽい感じがするのだが、隆が落ち込むとヤマモトは現われ、ヤマモトとの会話で隆は道筋をみつける。ヤマモトにもある過去があった。
若者が見たらきっといいのかも。辿り着くところは希望が見えるところがよい。吉田剛太郎演じる部長のパワハラぶりは見ていてつらかった。最後のヤマモトの正体の説明がちょっと長すぎた。
原作:「ちょっと今から仕事やめてくる」北川恵海(1981-)著:2014年第21回電撃大賞の電撃小説大賞部門〈メディアワークス文庫賞〉を受賞。2015.2(メディアワークス文庫刊)
2017日本
2022.6.13BSプレミアム -
特に、黒木華さんと吉田鋼太郎さんの演技が上手なので、自分の職場がこんなんだったら・・・って想像するだけでキツイ。
希望をもって入社し、会社のために頑張ろう!と思って頑張っているうちに、感覚がマヒしてじわりじわりと、心と体を蝕むブラック企業…恐ろしいと思いました。
ブログにて詳しいレビューしています*
https://happybooks.fun/entry/2021/01/20/075816 -
最初の20分くらいでブラック企業を辞めて、そのあとはハワイにゆき、ハワイの長生きしてる大らかなおじいさんとか、ピュアな子供とか、大きな木とか、海とか大自然に癒される映画ではなかった。福士蒼汰がアロハシャツを着てるからハワイで出会うナビゲーター役で、仲良くなってハワイ最高〜永住だ〜ってなると思ってたのに。
福士蒼汰の関西弁が下手すぎて逆によかった。 -
【ストーリー】 (Amazonより)
ブラック企業で働く青山隆(工藤阿須加)は、仕事のノルマが厳しく精神的に追い詰められていた。
疲労のあまり駅のホームで意識を失い、危うく電車に跳ねられそうになってしまう。
すんでのところで青山を救ったのは、幼馴染みのヤマモト(福士蒼汰)と名乗る男。
だが、青山には彼の記憶がまったく無かった―
大阪弁でいつでも爽やかな笑顔をみせる謎の男、ヤマモトと出会ってからというもの、青山は本来の明るさを取り戻し、仕事の成績も次第に上がってゆく。
そんなある日、青山がヤマモトについて調べると、何と3年前に自殺していたことが分かる。
それではヤマモトと名乗る、あの男は一体何者なのか?
私はまだ自殺したいと思ったことはないですが やはり死ぬくらいなら仕事辞めてくださいと思いますね。
原作読みましたが うっすらとしか覚えておらず ラストは全く覚えていませんでした。
福士蒼汰くんの爽やかな笑顔がとても良かったです。 -
生きていたら辛いことが何度もある。
でも、それが生きている証なのかもしれなくて、そんなときに自分がどういう選択をとるのかが大事なんだろうと。
生きてれば人生なんとかなる、どうとでもなる。
父親の一言がよく聞くセリフだけれども、響くシーンだった。
親と一緒にケーキを食べる時間の幸せ。
仕事終わりに飲む一杯。
人それぞれ幸せの形は違うけれど、小さな喜びを見つけていくことが希望につながっていくのかな。 -
社会問題化してからずいぶん経つものの、一向に解決される気配のない『ブラック会社(中略)かもしれない』と同系の作品。違うのは、本作では福士蒼汰くん演じる関西弁アロハ男が「逃げても良いんだ」というメッセージを高らかに訴えること。渦中にいる被害者には、早まる前に是非この作品を観てもらいたい。ただ中盤からは、福士蒼汰くんの素性からして無理のある展開が散見されるようになり、スピリチュアルな方向に進んでしまうのがちと残念。せっかく演技力のある役者を使っているんだから、あんな設定にせず、ストレートに訴えた方が説得力も上がっただろう。☆3