興亡の世界史 大英帝国という経験 (講談社学術文庫) [Kindle]

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  • 大英帝国というあまりにも巨大な国家のアイデンティティを探る一冊。というのも一章がアメリカ独立から始まるからである。この時期にローマ帝国の長大な歴史書が大ヒットしたというのは面白い。はるか昔の巨大帝国と自分たちの大英帝国を重ね合わせ、また崩壊の足音にも気づいてしまった。
    また、女性の社会進出について触れられているのも面白い。
    女性が外国に旅に出て成果を残すことができた理由が、戦争で男が大量に亡くなり、ジェントリの娘が結婚できず、しかも女性の働き口がイギリス国内になかったというのが目から鱗だった。

  • 大英帝国の政治軍事外交というよりはイギリスがどう帝国を経験したかを扱う。その時代を生きた人物に焦点が当たっている。テーマは、アメリカ植民地の喪失に伴う帝国の変容、連合王国の成立、奴隷貿易の主体から解放者への転換、植民地から届く社会の物質面での変化、移民のプロフィール等。帝国下で外に出て行った女性たちにスポットを当てた箇所はもともと知らない人も多かっただけに新鮮だった。

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著者プロフィール

甲南大学文学部教授
『大英帝国という経験(興亡の世界史16)』(講談社、2007年;講談社学術文庫、2017年)
『「近代」とは何か―「昨日の世界・ヨーロッパ」からの問い』(かもがわ出版、2023年)

「2024年 『「世界」をどう問うか?』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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