ワン・プラス・ワン~THE ONE PLUS ONE~ (小学館文庫) [Kindle]

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  • ざっくり書くと、イギリスの、シングルマザーで極貧でもういいことがなにひとつないっていう主人公が、ひょんなことから、インサイダー取引で逮捕されそうなIT長者の若者が運転する車で、子どもたちと犬連れで旅することになるっていう話だけど、目的地に着いて目的をうまく果たしてハッピーエンドになるんだろうなと想像していたら、目的地についてすぐにハッピーエンドではなくて、そこからもけっこう長いのが意外だった。
    作者は「ミー・ビフォア・ユー」のジョジョ・モイーズ、文章にユーモアがあって、コメディタッチで楽しく気軽に読める感じなんだけど、わたしはおう吐恐怖症なので、食中毒とか車酔いとかの話にはげっそりした。ぜんぜんわたしは笑えません。マイナス100点! 気にならない人は笑えて楽しめるんだろうけど。
    まあ、そんな旅をしつつ、ひとりで苦労を背負っているシングルマザーも、いろいろ恵まれない子どもたちも、孤独なIT長者の若者も、だんだんお互いに心をひらいていくっていうのがいい話で。

    子どものころからコンピュータオタクで学校ではいじめにあっていたIT長者が、やっぱりいじめにあっている男の子に、今はわかりあえる友達もいなくて居場所もないかもしれないけど、いつか仲間が見つかるから、みんなここにいたんだ、って思える場所があるから、って話すところが、すごく好きだった。「みんなここにいたんだ」っていうのがなんだかすごくよくて。

    ちょっとご都合主義では?と思ってしまったのが、やっぱりそのIT長者のすすめで男の子がブログを書くようになってそのブログにものすごくアクセスがあって寄付まで集まって、ってところ。。。。
    あと、シングルマザーとIT長者のロマンス部分がわりにしつこいような気も。。。

    ラストはハッピーエンドだし、こういう普通に楽しめる小説を望んで読んだんだけど、なんだかものたりないような、これでいいのかな?っていうのような気もした。。。(いつも不平不満の多い人間であるわたし)。。。

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