極上の孤独 (幻冬舎新書) [Kindle]

著者 :
  • 幻冬舎
2.79
  • (1)
  • (5)
  • (10)
  • (4)
  • (4)
本棚登録 : 91
感想 : 13
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・電子書籍 (132ページ)

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • タイトルに惹かれて読んでみたが、
    前半は良かったものの、
    後半は自画自賛的なことが目に付きだし、
    この人の本はこれ一冊で十分かな、
    という思い。

    〈本から〉
    「犀の角のようにただ独り歩め」
    仏陀の言葉
    サイの中でもインドサイは、群れで行動しない。単独で行動するので、「犀の角」とは「孤独」を意味する。

    咳をしても一人
    一日物言わず蝶の影さす
    つくづく淋しい我が影よ動かしてみる
              ー尾崎放哉

    人間関係は、あくまで一対一。それが鉄則である。それでなければ、心を開かない

    自分の体の声にもっと耳を澄ますことが出来れば、休むことを大事にしただろう。仕事や運動もやり過ぎてはいけない。健康を過信すると、自分の体の声を聞き忘れてしまう。そのためにも、一人になる時間を持つことは大事だ。自分の体と向き合わなければ、聞こえるものも聞こえてこない。

  • ちょっと気になっていたので、勢いで購入。あるメルマガでも紹介されてたし。

    うーん、買うほどではなかったかもなぁ。別に悪い内容じゃないけど、読む人を選ぶ本だとは思う。
    『家族という病』に続き、叩かれやすい本を書く人だなぁ。

    決して間違っていることを言っているとは思わない。言っていることは結構正しいし、ちゃんと理解すれば他の人も分かると思うんだけど、理解されにくい内容にしているからなぁ。多分確信犯的にやっていると思うのだけど、「分かる人には分かればいい」という意識なんじゃないだろうか。それがまた鼻につくところにつながっていそうだけど。

    そもそも内容の大半が自慢話(に見える自分の体験談)なので、受け入れられにくい要素になっているよね。前著『家族という病』も同様なんだけど。自分の体験談を一般論として語っているように見えるのが反感を買っている要素の一つだと思う。

    批判している人間に対しても、所詮この本はエッセイなのだから、当人の考えにいちいちケチつけなや、とは思うのだけどね。

    著者が言いたいことは、
    ・一人でいる時間は大切。そういう時間をちゃんと持とう
    ・でも他の人と接して刺激を受けることも重要だよ
    ・誰かに依存すると大変だよ、一人の時間を大切に
    という3行くらいにまとめられる程度の内容だと思うのだけどね。

    この内容自体に反発する人はそうそういないんじゃないかな。一人になりたいときもあれば、誰かと一緒にいたいときもある、それがにんげんだもの。依存体質の人は別としてね。

    誰かに依存すると、自分の人生を歩めなくなる。それは困るんじゃないかね。そうならないように自分の時間を作って、誰にも依存しない、自立した自己を作ろう、それが本書の主題だろうと。

    加えて「孤独な時間を持って、それを楽しめる人には魅力がついてくる。誰かに依存している人間には得られない魅力が出てくる。そういう人は他の人とも接して楽しめるのだ」って事も言いたいのだと感じたのよ。それも僕はその通りだと思う。他者に依存する人間には、魅力はあまり感じられないよね。人は、自分にはないものを持っている人間に惹かれるのだから。

    そういう人間になろうよ、というのが言いたいことなんだろうね。誰かに依存していたら誰もいなくなるよ、欲しいなら手放すことを考えよう、的なね。

    そういう書き方を(恐らく敢えて)していないのが本書の一番の問題なんじゃないかね。だから内容を理解できない人間に叩かれる。

    加えて、日本という国は、近代から今まで共依存社会を作ろうとしてきている。それが常識として定着している人達からすると、感覚的に依存しない関係を築くことに対して恐怖心とかがあるんだろうね。今まで見たことのない、聞いたことのないものを目の前に突きつけられた恐怖、というか、わからないことへの恐怖のようなもの。だから無自覚に意味不明な反発をしてしまう。もちろんそれは著者の問題ではないのだけど。

    そろそろ日本人は家族像だったり、会社像だったりする「共依存で成り立っている関係」を見直すことをやったほうがいいよね、と、本書を読んで改めて思った。まあ本書の主題とは少しズレるけど。

    あと、自分の話が大半で内容が薄いわ。この程度の内容でこのページ数はちょっとやり過ぎ。もっとコンパクトにまとめられるんじゃないかな。

    コンパクトにしたら本にできないだろうから、儲けるためには致し方ないのかもしれないけどね。『家族という病』も主題的には近しいのだから、合わせて1冊にしてくれたほうが、個人的には読みやすくて助かるのだけどね。

    それに、1冊にしたほうがより一層叩かれるだろうし 笑

  • 孤独な時間が人を育てること、自分の心の声に耳を澄ませることの大切さ。
    内容は納得できるものの、文章の節々から私すごいでしょう?感が滲み出ていてあまり好みではない。

  • この作者も山頭火の歌を引用。尾崎放哉(ほうさい)との孤独感。

  • オーディオブックにて

    階級が上の方の
    ご意見よねって正直思った

    こういう考え方もあるのね

  • 自分は縛られるのが嫌いなのに、自分の考え方で読者を縛るんですかねぇ、へッへッへッ。

  • たぶん正解の一つであると思う。そういう見方もあるのか、と勉強になりました。「淋しいといえる段階はまだ甘い。淋しさを自分で解決しようとする気はなく、誰かが何とかしてくれないかと他人に頼っているからだ。」「孤独を噛みしめながら自分の本音に向き合い、あれこれ考えるからこそ、人間は成長できる。」

  • ふむ

  • 集団の中で本当の自分でいるのは難しい。
    孤独を味わう。極上の愉しみ。

  • p.2020/4/23

全13件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

1959年、早稲田大学教育学部国語国文科卒業。同年NHKに入局。アナウンサーとして活躍後フリーとなり、民放キャスターを経て文筆活動に入る。公益財団法人JKA(旧・日本自転車振興会)会長、日本ペンクラブ副会長などを歴任。日本旅行作家協会会長。
主な著書にベストセラー『家族という病』『極上の孤独』『年齢は捨てなさい』『明日死んでもいいための44のレッスン』(以上、幻冬舎新書)、『鋼の女――最後のご女・小林ハル』(集英社文庫)、『持たない暮らし』(KADOKAWA)、『夫婦という他人』(講談社+α新書)、『老いも死も、初めてだから面白い』(祥伝社新書)、『自分に正直に生きる』『この一句 108人の俳人たち』(以上、だいわ文庫)他多数。


「2023年 『年をかさねるほど自由に楽しくなった』 で使われていた紹介文から引用しています。」

下重暁子の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
ダニエル カーネ...
マシュー・サイド
リンダ グラット...
ジャレド ダイア...
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×