いまさらですがソ連邦 [Kindle]

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  • Amazon.co.jp ・電子書籍 (149ページ)

感想・レビュー・書評

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  • とうとう恐れていた戦争が始まってしまった、ここ数日極度に緊迫化したウクライナ情勢。
    ロシアとウクライナの関係性、複雑な両国の歴史を復習するにはやはりソ連からだなあ、とこの名著を紐解く。

    ソ連マニアのおふたりの、あまりにも詳しく、微に入り細にわたる記述にとてもとても勉強になった。

    クリミア危機以来、実はずっと続いていた張り詰めた緊迫感、これを対岸の火事と見ていては、おそらく日本も危ない。
    核兵器を放棄して軍縮するとこういう事になる、というモデルケースにしてはならない。

    それにしてもソ連の時代に高校生で一人旅を敢行した佐藤優氏、そして留学してしまったやまもといちろう氏は、今考えても凄まじい行動力と度胸だよなあ(^_^;)

  • たまたま、「モスクワの地下鉄良いなぁ。。そのうち行こうかな」くらいの気持ちでいたら、Prime Readingの読み放題でそれっぽい本があったので飛びついてみました。
    そして一瞬で読了。イラストが豊富なので読みやすいですね。頭に内容がちゃんと入って残ってるかは別として。。

    端的に言えば、ソ連大好きな方々による紹介本か。確かに今更かもしれませんが、これほどまでに熱い思いを持って本を上梓される方がいるとは凄いものです。
    個人的にヒコーキマニアとしては旧ソ連の機体に興味はあるのですが、本文中にあるイリューシン86にしても乗るのは至難の技で、次世代の96ですらキツかった気がするので実践はなかなか困難です。
    ウォッカについて、「代表的なソ連ウォッカはストリチナヤ」とあって、スミノフじゃないのかーと思ったら、スミノフというブランド自体がロシア革命で最終的にはアメリカまで亡命してたんですね。なるほど。
    なお、モスクワの地下鉄建設はフルシチョフが偉くなる前に手掛けていたそうで。

    という感じで、謎の豆知識がたくさん手に入ります。アウトプット先があるのかどうか。。

  • 面白いです。手書き文章と活字文章が同時並行でページを跨いで進むなど電子書籍として読みにくい部分はあり、軍事に多くのページを割いており素養ががないと凄さが分からない部分もありましたが、生真面目な書籍では書ききれないソ連邦の歴史、政治、文化がわかりやすくまとまっています。またソ連邦を蔑んでネタにしたり、逆に手放しで賞賛したりもせず、ある種中立的で愛のある書籍です。イラストも可愛い。

  • 宮内悠介「ラウリ・クースクを探して」の参考文献にあがってて手に取る。肋骨レコードやピオネールはこの辺から来たのかななどなど思いつつ読み進む。指導者像、共産党の仕組み、人々の暮らしなどが丁寧に語られ。上に政策あれば下に対策ありを地で行ってる感。◆本屋のショーウィンドウを頻繁にチェックして、誰の本がどの位置に置かれるかをチェックして失脚の前兆を予想。◆党員は戦争でも仕事でも人民の先頭に立つことを自他ともに自覚。◆すべての人民が平等なはずのソ連だが実際はかなりの厳格な階級社会という実像。◆食うや食わずの生活を共用しておいてソ連を好きになれというのも虫のいい話に聞こえるが、極限状態の人間のほうが洗脳しやすいのも確か。◆トム・クランシーの「レッド・オクトーバーを追え」で描かれる冷戦。◆現在のロシアでは、ソ連を超大国の地位に押し上げた功績が見直されてスターリン再評価が進められていること。◆大粛清の犠牲者は公式文書に記載されてるだけで70万人。◆ドイツに降伏した兵士の家族は裏切り者として逮捕、スターリンの息子は捕虜となっているがこの時スターリンは自分の妻を収容所送り◆フルシチョフの時代になり、政敵は解任され追放されるが、殺されはしなくなった◆ソ連の主要輸出品はあくまでも天然資源、コンピュータを輸出したところでわざわざ買うモノ好きは速水螺旋人さんくらいです、という共著者からのイジり◆西側に存在しない規格、単2乾電池を細長くしたような奇妙なタイプ。これがあれば我が家のソ連製ガイガーカウンターを動かせるのですが、という慨嘆に、螺旋人のこと言えないじゃないですか、という思い◆螺旋人さんがふだん愛用しているソ連製腕時計ラケータ◆といったあたりの論点、エピソードが目にとまりました。

  • ソ連の歴史が絵で学べます。

  • ポップな絵とは裏腹に、非常に中身がギッシリと書かれていた。ソビエト的な考えを知るには良い本と感じました。

  • (kindle unlimited利用)
    100年前に建国され約30年前に崩壊したソビエト連邦。理想と現実のはざまでゆがんでしまったその状態を理解するにはなかなか良い本だと思う。特にソ連をすでに知らない若い人にはちょっとオタクっぽいこういう本はとっつきやすいのではなかろうか。一応ソ連を知っている我々団塊の世代的にもあらためてそうだったのかと思うところ多々。
    あえてこの本の問題点を挙げるとすれば、電子書籍では読みにくいというところ。PDF版であり、見開き2ページの上下段に別の記事が書かれている部分は、1ページづつのスマホ・タブレットなどではいちいち戻って読まなければならない。パソコンの大画面が適しているが、かなり大きい画面でないと字が小さくて読みにくい。紙版もそこまで大きくはないようなので字の大きさ的には読みにくいのでは。

  • 映画では教条的で悪く描かれる政治将校って、実際は軍事以外のことで部下の面倒を見る役割だったんですねー。

  • 漫画かと思ったが、かなり濃厚な内容だった。
    ソ連のあれこれをこれ一冊で理解できる。
    なぜソ連が崩壊したのかはなどはまた別の話。
    そして、スターリンはグルジア人。

  • 読了日:2019/09/19

    サタスペ(TRPG)の人の絵だ!と思い電子書籍を手に取る。あとソ連に関して、映画や漫画で出てきた時もうちょっと知識があれば補完して楽しめたっぽいな、と思う事が何度かあって、気になっていたから。

    全体的に作者の方々の情熱が心地良い。好きだーッ!て気持ちが伝わってくる本なので、楽しく一気読みしてしまった。歴代権力者それぞれの特色、ソ連での生活、宇宙技術に関する章が特に好き。

    愛と偏りありき、でも押し付け感や他の文化・国に対する過度の批判などなくて、とても良かった。

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著者プロフィール

1971年11月30日生まれ、京都府出身。
漫画家&イラストレーター。
既刊は『靴ずれ戦線』(徳間書店)『オープンダイス・キングダム』(冒険企画局)、『螺旋人リアリズム』(イカロス出版)など。
今作『大砲とスタンプ』が「モーニング・ツー」初登場となる。

「2014年 『大砲とスタンプ(4)限定版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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