カサンドラ症候群 身近な人がアスペルガーだったら (角川新書) [Kindle]
- KADOKAWA (2018年10月6日発売)
- Amazon.co.jp ・電子書籍 (188ページ)
感想・レビュー・書評
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精神科医、医学博士の岡田尊司氏の著書。
先人や研究者のおかげで、近年は一般の人々の間でも発達障害などの知識や理解が進みました。
昔は単に女のヒステリーととらえられていた症状が、ASDの夫の共感性の乏しさによりコミュニーションをうまく築けず、妻がストレスにより自身も不安や抑うつなど心身の不調を生じている状態。もちろん、男性と女性が逆の立場になることもありますが、この状態のことをカサンドラ症候群というようです。
著書の中では、原因はADHDやASDだけではなく、愛着障害やパーソナリティ障害もカサンドラ症候群の原因となると述べられています。
そして、いくつかの夫婦間の事例が示されています。
岡田氏は
『カサンドラ症候群の本質は、パートナーが安全基地とならないことで、愛着の仕組みがうまく働かなくなり、心身にトラブルが起きているのだと言える。したがって、カサンドラ症候群を予防し、あるいは改善していくために、もっとも望ましいアプローチは、パートナーが問題を自覚して、安全基地としての機能を取り戻すことで、愛着の仕組みが本来の働きを回復し、お互いの心と体を守れるようになることである。』
と述べています。
そして、安全基地となるための方法やアプローチについて具体的に説明しています。
たとえパートナーがASDやアスペルガーではなくても、読んでみて損はない本だと思います。
このような本が20年以上前にあったらなあ、と思ってしまいました。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
さすが岡田先生
読みやすい。
ハリー・ハーロウの人生って映画化されないの?というくらい劇的な人生。アタッチメントだけじゃなかったのね。
二極性のある人を想像するとあぁとなる。 -
途中から夫婦関係のカウンセリング本に変わってきたのはどういうことなのか。ほぼ女性視点からの話で、男性視点とため置き換えれば良いというものでもなかろう。会社で負担を強いられ心が壊れて休職した人に対し、一日中家にいるのだから家事ぐらい全部やっておけという妻に対し、夫はどう立ち向かえというのか。その上妻は夫にアスペルガーだと決めつけカウンセラー特攻するも、貴女が悪いと言われ、子供の親権を求め裁判所へ。調停を1回で不調し裁判へ。高裁まで控訴するも敗訴し、夫も心身ともに疲労。という事例はどうすべきか教えて欲しい。
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最近注目されてる、アスペルガー症候群のパートナーがかかると言われてるカサンドラ症候群について。
とかく、ASD/ADHDの当事者のみ注目されがちだが、その周囲の人(主にパートナー)も共倒れにならないように、注意する必要があると感じた。