知的生活の設計―――「10年後の自分」を支える83の戦略 [Kindle]

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  • KADOKAWA
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感想・レビュー・書評

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  • 本書は「ライフハック大全」を書いた著者によるもので、前書では「5分で実践できる」ライフハックが紹介されたとすれば、本書は「10年先を見据えた知的生活の設計」のためのヒントを提供するものとなっている。

    紹介されている情報は多岐に渡り、書斎の作り方から、増え続ける書籍をいかに整理し、空間を確保するか・・・といった問題から、知的生活に便利なアプリ、ガジェットの紹介、情報カードというアナログな手法まで様々である。

    著者は極めて多くのアプリやガジェットを活用しており、「どんな1日を送ればそんなにいろんなことができるんだ・・・?」と不思議になるレベルだが、私のように「形から入りたがる」人間には要注意だ。紹介されている様々な「ライフハック」を形だけ真似をしたとすれば、それをするだけでも「知的生活」に必要な時間を奪われてしまうだろう。自分がなにをしようとしていて、そのために使えるライフハックは何か、という視点を忘れずに持って読みたい。

    同書に一貫して流れている主張は「自らの知的生活の結果を他人に提供する、その先に自らの学びがあり、またそれが収入になる」ということ。それを数年、10年・・・と続けていくことの大切さが強調されている。

    われわれは日々、本を読んだり、映画を見たり、マニアックな趣味にいそしんだりしているが、それを表現し、人々に公開すること、そうしてこそ初めて知の積み上げになる、ということを再度、確認することになった。知識がその場限りにならないようにするための努力を、私も遅まきがら、行なっていきたい、と思わせてくれた。

  • アンリミテッドにて読了。渡部昇一著「知的生活の方法」の現代版をイメージしたような本との事。「知的生活の方法」を読んだ時は衝撃的だった。同著を読まなかったら、同じような衝撃を受けたかもしれない。面白く参考にもなったが、星は三つ。

    下記にハイライトした個所をコピペ:

    16
    ピンク色のハイライト | 位置: 218
    梅棹氏はなんらかの新しい情報が生まれることが知的生産には必須であるとして、それ以外の活動は、たとえば将棋を指すことや楽器を演奏すること、そして楽しみのために本を読むのも、「知的消費」であると明確に区別をしています。

    メモ知的生活には、知的生産と知的消費がある。

    青色のハイライト | 位置: 267
    そこで、そうした鍵を集めはじめるために今日から実践できる習慣として「二度出会ったらメモをする。三度出会ったものは記録しはじめる」をおすすめします。


    黄色のハイライト | 位置: 458
    この10000時間という数字や、その内容については後述するとおり議論があるものの、大切なのは「 量が質に転化する」決定的な境目がある ということです。


    黄色のハイライト | 位置: 490
    未来にどこまで到達したいかを意識して今日の活動量を決めることが「知的生活を設計する」ということ なのです。


    ピンク色のハイライト | 位置: 876
    たとえば私は読書のペースを計測するために、平均スピードに着目して読書を管理できるiOSのアプリBooklyを利用しています。


    青色のハイライト | 位置: 877
    Booklyの使い方は、いま読んでいる本を登録し、読書を始めたときと終えたときにアプリのボタンをタップして、到達したページ数を入力するだけです。するとBooklyはそうした1回の読書で何ページ進んだのか、ページあたりの平均時間、あと何分で本を読み終えることができるかといったデータを表示してくれます。


    オレンジ色のハイライト | 位置: 972
    本を読むのはその都度楽しい経験です。しかしここしばらくの一冊一冊の読書が点と点になって、なにか自分だけに見えるパターンを生み出しているか? 自分の興味が向かっている先はどちらなのか? こうしたセルフチェックを行うことで、知的積み上げの意味が失われることに抵抗することができます。


    青色のハイライト | 位置: 974
     もう一つのチェックは航路の修正です。最近新しいジャンルの開拓や、新しい体験を積極的にしていないのではないか? 積み上げを行っているように見えて、同じ場所で足踏みをしていないか? という振り返りを行います。


    黄色のハイライト | 位置: 1,196
    一方で、iTunes StoreやApple Booksのファミリー共有機能や、Google Playファミリーライブラリのように家族間の共有に対応しているサービスを積極的に活用することもできるでしょう。


    オレンジ色のハイライト | 位置: 2,285
    意志の力がなければ続かないような仕組みは避けましょう。

    メモ読書メモにかんすることだが、すべてのことについて言えそう。

    オレンジ色のハイライト | 位置: 2,363
    よい戦士は武器の手入れを怠りません。ましてや、私たちは長い目でみた知的生活というくわだてに乗り出しているのです。勝ち筋のパターンを意識し、ムダを省いて、最適な武器を探すことは、長い目でみた勝率を、才能のあるなしにかかわらず高めてくれるのです。


    オレンジ色のハイライト | 位置: 2,372
    ます(『天才たちの日課』(メイソン・カリー著、フィルムアート社)より)。キルケゴールに至っては、五十種類のコーヒーカップを用意し、砂糖をうず高く積んでコーヒーでそれを溶かすという儀式めいた習慣さえもっていたほどです。


    オレンジ色のハイライト | 位置: 2,395
    メイソン・カリー氏の“Daily Rituals(『天才たちの日課』)”は、作家、学者、音楽家などの過去から現代までの様々な著名人たちがどのように一日を過ごし、どのような習慣をもっているのかを膨大な文献や研究から調査したすばらしい本です。


    オレンジ色のハイライト | 位置: 3,285
    大学にいたとき、成績に悩んでいた私に対して物理学の先生が「微分係数を気にしてはいけないよ」と声をかけてくださったことがありました。グラフでいうならば、その傾きのするどさに一喜一憂してはいけないということを、数学的に表現した言葉です。 「急な成長よりも、ゆっくりでいいのでずっと続けられることに注目したまえ。すると積分した経験は、やがて信じられないほど大きくなるよ」  たとえゆっくりであっても、可能な限りしつこく続けること。それが学習曲線の困難な時期を乗り越える知恵なのです。


    オレンジ色のハイライト | 位置: 3,387
    たとえば肥満度や、生活習慣などと関係なく、1日5分程度のジョギングが平均して3年ほど平均寿命を伸ばすのに効果的であることが研究から知られています。


    オレンジ色のハイライト | 位置: 3,391
    1時間のジョギングあたり7時間が戻ってきていると考えてもいいわけです。

  • ・知的生活の設計 ベクトル決め
    ・長期的、複利、情報との向き合い方
    ・対象は何でも可能、消費ではなく生産を意識
    ・情報編集能力=知るではなく使える
    ・遠回りのように見えて近道になる
    ・積み上げを意識(複利)、ライフワーク
    ・パーソナルスペースの確保、発信場所の確保
    ・未来の目標に対する日々へのブレークダウン
    ・書斎設計
    ・PC USB type-c対応のものに変更することで自由が増加
    ・時間節約の意識 ツールの活用
    ・毎月収入の5%を投資
    ・効果はS字カーブ
    ・「パーマネントスキル、ポータブルスキル」、「アダプティブスキル」の両輪

  • 【冬の13冊目】

    少し情報が古く感じたが、書斎の作り方などは参考になった!
    知的生活という面で自分がやってることも長期型、そこにプラスできる要素がたくさんあった!

  • 1年後、3年後、5年後・・・10年後はどのような人生を送っているか?後悔のない生き方ができているか?

    「ライフハック」が短期的なテクニックであるのに対し、本書「知的生活の設計」の目標は、生活の中で知識や経験を磨き、日々の趣味をライフワークに成長させ、積み重ねた自分自身の個性を武器にして長期的に人生を切り開いていくこと。

    「知的生活」とは、情報との出会いと刺激を楽しみ、単なる情報の消費にとどまらず、それらを積み上げ、新たな価値を生み出し、世の中に発信していくこと。

  • -二度会ったらメモする、三度会ったら記録しはじめる
    -アウトプットツール:Ulysses
    -古典的な分類法は情報を排他的な分類の上下構造の中に配置するが、ハッシュタグならその都度ゆるやかに情報を集合できる(=AかつBができる)
    -情報の一時置き場と価値ある情報が蓄積する場所を分ける
    -朝型人間の特徴:プランニングが得意、ポジティブで能動的

  • 書評はブログに書きました。
    https://dark-pla.net/?p=1857

  • 概念的なことから具体策までいろいろ書いてあった。濃い。

  • 日々のtodoやライフログをまとめたり映画の感想をまとめたりしているが、改めて「知的生産」を行っていくための骨子がまとめられていた
    実践的な例も多数紹介されていたのでヒントになる
    一般人向けではあるのでしょうがないが、エンジニアとしては物足りない点もあった

  • 今まで「なんか記録しときたい欲」が湧いてなんとなーくライフログとか手を出しては三日坊主になってた私。
    「知的積み重ね」として目的意識を持てば、楽しく続けられる気がしてきた。

    著者ほど知的生活に徹底して時間を割くのは大変そうだけど、せっかく積み重ねてる読書経験や趣味をただの「知的消費」で終わらせるのはもったいない。蓄積して、アウトプットしよう。
    そういう視点が持てたのは大きいと思う。
    そのためのガジェット紹介も充実……なのだけど、やっぱりその手の情報が古くなるのは仕方ない。そこはネットで最新のツールを探そう。

    実はブクログで読書記録をつけ始めたのも、この本に触発されてのことだったりする。

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著者プロフィール

海洋研究開発機構研究員。

「2014年 『異常気象と気候変動についてわかっていることいないこと』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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