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感想・レビュー・書評
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「学力の経済学」の復習で、漫画バージョンも読んでみた。
まとめ
・子供に勉強しなさいと言うだけでは意味がない。
・ご褒美でつることは悪いことではない。ただし、結果ではなく過程にご褒美を与える。
例えばテストで良い点をとったらではなく、本を1冊読んだら、何時まで勉強したらなど。
・同じ理屈で褒める時は、結果ではなく、頑張った姿勢を褒める。
・成績優秀な学校に入れた場合、自分の子供の学力が相対的に低ければ逆に落ちこぼれ精神で、成績が悪くなる。成績がそこそこだった場合は伸びる可能性あり。
・悪友は貧乏神と言われるぐらい、負の影響は強く受ける。問題児とつるむようであれば引っ越しも視野に入れるべし。
・男子と女子では勉強の習得の仕方に差がある。出来れば別学が望ましい。
・鍛えるべき非認知能力は、自制心とやり抜く力。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
データとエビデンスから構造を捉え、
それを一般化して適用することの繰り返し。
非認知能力が重要であるという仮説。 -
まんがでわかる「学力」の経済学
著:中室 牧子
特定の個人の成功体験ではなく、教育経済学の研究者らが、科学的な方法を用いて、大規模なデータを分析した結果から導き出した「効果的な教育法」について、元書をまんがにてわかりやすく構成された一冊。
構成は以下の3章から成る。
①子どもを「ご褒美」で釣ってはいけないのか?
②男女別学よりも共学のほうが学力は高くなるのか?
③「生きる力」は「学力」よりも大切なのか?
子どもには個性があり、データでは一概に答えは導き出せない。確かにそうかもしれないが、ひとつの判断根拠やそういうことも数字から言えるという引き出しとしては知っておいて損はない。
むしろ、極端な成功体験からみたそういえばあればよかった的なプロセスを鵜呑みにするよりはよっぽど効率的なのかもしれない。
もちろんそれを使うか使わないかは自己判断。自分の子どもの目を見て、本人の希望を聞き、時には希望を聞かずとも親としての覚悟を持って導いてあげたり、背中を押してあげることも必要となる。
先が読めないこんな時代だからこそ、親としてしてやれることを模索しながら共に成長しながら活用していきたい。 -
子どもの学力をあげるには、また、子どもの将来の年収を増やすにはどうすればいいかということについて、様々な調査結果をもとに説明した本。
いろんな実験結果により、子どもの学力をあげるにはどうすればいいかが書かれてあって、子どもを持つ親には読んだほうがいいのではないかと思えた。
はじめにでの、中間試験になると祖母が亡くなる人が増えるという話が面白かった。いったいどういう因果関係でそうなるのだというのは確かに不思議だ(そんなことないか)
学歴ごとの生涯年収の差において、高専卒と短大卒が同じカテゴリーになっていることに少し違和感があった。確かに、留年していない場合は最終学歴卒業時点の年齢はどちらも同じだけど、この二種類については違いはでてくるんじゃないかなと思う。
なお、子どもに何かをさせてご褒美を上げる場合、「テストでいい点をとったら」というようにアウトプットによるご褒美よりも、「本を1冊読む」というようにインプットによるご褒美のほうが、テストの点があがったらしい。これは意外な気もするけど、どうすればテストの点があがらないと分からないとそもそもあげようがないということなのかな。
相関関係と因果関係については本当、何かを語る上で気を付けたいところだろうなと思う。自分も気を付けたい。
ただ、タイトルに学力とあるけど、一番大事なのは非認知能力、何より「やりぬく力」と「自制心」が重要なのだろうなと思った(この二つを伸ばせば、学力もあがる傾向にあるよう)。 -
<非認知能力を高める>
自制心や我慢強さを鍛えることが大切。
「公立学校だから〜、私立学校だから〜」に対するエビデンスを知ることができます。
教師としての子どもへの支援を考えるきっかけになりました。 -
科学的根拠のある効果的な教育法を説いた『「学力」の経済学』のエッセンスをマンガでわかりやすく解説した本。
田舎町に引っ越してきた主人公が、町の寺子屋にいる教育経済学者から科学的根拠のある効果的な教育を学んでいく物語。
本書を通して科学的根拠に基づいた効果的な教育法を知れば、「伸びる子ども」を育てることができます。 -
気になっていた本だったので、マンガでサラッと読めてよかったです。
教育についてはいろんなことが言われていますが、ちゃんとエビデンスがあるかどうかをしっかりチェックしないといけないと思いました。
これは教育以外のことでも一緒ですね。
自制とやり抜く力が大事というのは自分でも感じていたところだったのですが、息子はどちらも弱いのでなんとかこの力をつけてほしいと思いました。
あとはニンジンはアウトプットではなくインプットに与えるといいというのは勉強になりました。
テストの点がよければご褒美をあげると言っても、まったくいい点を取ってこないのも納得です。
うちの子はもう高校生になってしまってますが、今からでも取り入れられることはやってみます。 -
学力を上げるにはどうするべきか、また最後には成功を収めるにはどうするべきかというところまで広げて、データを用いた説得力のある方法を紹介している。
意欲的であるとか忍耐力があるとかやり抜く力を表す非認知能力は成人後も伸ばすことができる!それは社会的に成功するのに不可欠である。
中学受験で失敗した時、子どもながらに傷ついて、私ってできない子なんだなぁ。なんて思ったこともあった。今この本を読んで、もう大学生だけれど これからだ!!!と思い直すことができた。
子どもがいなくても役に立つ話だから、ぜひ学生にも読んでほしい。 -
どのような行動、選択、教育が子どもの将来にどのような影響を与えるか、わかりやすくまとめてある。この本の特徴的なところは、サンプル数が多いことが大事であるとか(自分の子供の子育ての本や、ママ友の話はサンプル数1とか2なのであてにならない)、相関関係と因果関係など、統計の考え方にも触れられていることだ。つまりこの本に書いてある考えを身につけておけば、新しい情報に触れたときに、惑わされることが減ると言うことだ。