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- / ISBN・EAN: 4988104121547
感想・レビュー・書評
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それは昨日のこと。
今日からちょっとばかしお盆休みに入るので、残務がすごかった。
疲れた顔して同僚とゆられる総武線内。
お盆休みに映画館へ行くか、家でプライムを楽しむかで悩んでいたら、勧められた一作。
2時間14分のホラー作品。
作品全体のテンポと音楽、演出が素晴らしく、全く飽きずに鑑賞。
まるで、途中で誰にも抜かされることなく、ずっと一位を走り続けているマラソンのような。時折入るグロテスクな描写にも関わらず、なぜか心地のいい躍動感。それが最後まで続く。そんな感覚。
ハッピーな描写から、じわじわと押し寄せてくる、日常を脅かす何か。何かが、「来る」。
穏やかなシーンと「来る」シーンとのギャップ、安堵と恐怖のコントラスト、ひきつけられるオープニングとエンディングの疾走感、すべてバランスがとれていて、さらにその中にいる豪華俳優陣。
ホラー作品ではありますが、現代社会にはびこる様々な問題が盛り込まれていて。
劣悪な家庭環境、子育て、虐待、SNS、親の役割、子どもの命。
それらを解決するという作品ではないけれど、日本が誇る古典的なホラー要素(つまり文化的慣習と精神的な恐怖感)を存分に活かし、そこにテーマ性を与えてCG技術を駆使して現代風に仕上げていて、普段ホラー作品に触れないわたしにはとてもとっつきやすかったです。
「ユリゴコロ」でくっつき虫の威力に脅威を感じていましたが、この作品の芋虫の威力もなかなかのものがあります…
ホラー作品における虫の効果ってすごい。不気味さが自乗になる。
エンドロール、まだ何かが「来る」んじゃないかっていう感じがすごくよかったんだけど、早い!!(笑) -
原作を読まずに「来る」を鑑賞。
「あれ」って一体何だったのか?itのそれ ではない
「あれ」とは?映画の中では 人間の心に棲む闇のような悪のような…
妻夫木聡扮する田原は本当に良さそうな男の人に見えて
とても、チャラくて嫌な奴だった 子供の時は可愛かったように思えたのに…でも、そんな人居るよね〜って気分で観ていたが、その本性を知っていながら 狂気に陥ってゆくのか?最初から そういう 開き直りの嫌な部分を持っていたのか?分からないが、妻の方も その怒りを子供や他のものに
ぶつけてゆく 他も皆 過去に暗い経験や闇の部分を持っており、そこに 「あれ」が 入り込んでゆくのかな?
最後に琴子は 結局 悪霊退治出来たのか?謎
琴子扮する 松たかこは結構良かったけど…
「怖いですか?」「怖いでしょう」とかってセリフが怖かった 「こ 、怖…」
ラストの助けた?子供 知紗の観てる夢が 何とも アンバランスな 受け止めにくかった。
とりあえず 原作読まなきゃ(内容が違うらしいし…)
嫌われ松子の一生」「告白」「渇き。」の中島哲也監督が、岡田准一を主演に迎え、「第22回日本ホラー大賞」で大賞に輝いた澤村伊智の小説「ぼぎわんが、来る」を映画化したホラー。岡田准一主演となっていたが…岡田准一の役柄(オカルトライターらしい)が よく分からなかったなぁ…って思った その存在感がイマイチだった。
黒木華、小松菜奈、松たか子、妻夫木聡らが顔をそろえる
もう少し 「あれ」の存在に納得する説明が欲しかったが
映画と本では 捉えるところが また違うのかな? -
「来る」という山の妖(あやかし)は何だったのでしょう?嘘つきが呼ばれると思っていたら、幼児が寂しくて引き寄せています。なぜ多くの人が殺されたのかもわかりません。ホラーって、こういう理不尽なものなんですかね。薄っぺらいナル男を演じた妻夫木の演技が迫真で苛立ちと薄る寒さを感じました。お見事です❗️
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澤村伊智の日本ホラー小説大賞受賞作『ぼぎわんが、来る』の、中島哲也監督による映画化。
ジャパネスクな味わいのモダン・ホラー映画として、よくできてはいる。が、原作を換骨奪胎した部分の多くが改悪になっていて、「原作とは別物」という印象。
いちばんひどいのは、終盤部の改変だ。
原作は、化物「ぼぎわん」がどのような存在で、なぜ主人公一家が狙われたのかについて、整合性のある謎解きがなされている。読んでいて「なるほど」と納得できるのだ。
ところが、この映画版は謎解き部分をすべて端折ってしまっている。ぼぎわんの正体もわからずじまい。
原作を読まずに映画だけ観た人は、「なんかよくわからないストーリーだったなァ」とキョトンとしてしまうだろう。
最強の霊媒師・比嘉琴子とぼぎわんが対決するクライマックスは、原作よりも数段大がかりなスペクタクルとして描かれている。
映画化する以上、映像として「映える」展開にするアレンジはある程度必要だろう。が、あまりに大げさすぎて、観ていてなんだか白けてしまった。
ただ、「原作とは別物」と割り切って観る分には、原作の読者にもそこそこ楽しめる。
比嘉琴子を演じる松たか子をはじめ、妻夫木聡・小松菜奈・黒木華・岡田准一らは、それぞれ好演しているし、原作キャラの映像化として十分納得がいく。 -
なかなか出かけづらい2020年の夏休み、Twitterで「柴田理恵がすごい作品がアマプラで解禁」と流れてきた。普段は柴田理恵もホラーもそんなに興味がないが、これも何かのセレンディピティと思い鑑賞。
絵に描いたような幸せな新婚生活を送る秀樹はある日、「知紗さんの件で」という来訪者から奇妙な伝言を受け取る。知紗とは、まだ誰にも伝えていない、妻が宿している子どもの名前だった。そこから不可解な出来事が秀樹に次々と襲いかかる。
秀樹の友人で民俗学者の津田が、各地に伝わる妖怪伝説は全て人間が自分たちの行動を正当化するために作り出したものだ、と説明する場面がある。作中、様々な怪奇現象が立て続けに登場するが、そこに巻き込まれた人々は、無力に恐れ慄きながら、過去の自分の過ちやトラウマや嘘や原体験を重ね、不可解な出来事を内面化していく。
特に中島監督らしい演出だったのが「母性」。命を授かることの幸福と苦悩の両面を底糸に、SNSに逃げ込む脆弱なアイデンティティやネグレクト、母娘の呪縛など、現代的な社会問題を編み込んでいく。
前評判通り(?)、柴田理恵が実に良い味を出しているが、他にも軽薄で表層的な屑男を妻夫木聡、結局不幸にまみれる運命の黒木華、過去に強いトラウマを抱える岡田准一、どの場面を見ても美しいギャルの小松菜奈、冷徹な天才霊媒師である松たか子など、豪華なキャストが持ち味を遺憾なく発揮する。
終盤、宗教も宗派も老若男女もごちゃ混ぜになった、独特のリズムとスピード感でお祓いをする場面が、なぜかオリンピックの開会式に見えたのは、こんな夏だからなのと、そのごちゃ混ぜが人種や国境を超えた多様性に見えたから、か。 -
恋人の香奈(黒木華)との結婚式を終え、幸せな新婚生活を送る田原秀樹(妻夫木聡)の会社に謎の来訪者が現れ、取り次いだ後輩に「知紗さんの件で」との伝言を残していく。
知紗とは妊娠した香奈が名づけたばかりの娘の名前で、来訪者がその名を知っていたことに、秀樹は戦慄を覚える。
そして来訪者が誰かわからぬまま、取り次いだ後輩が謎の死を遂げる。
それから2年、秀樹の周囲で不可解な出来事が次々と起こり、不安になった秀樹は知人のオカルトライター野崎(岡田准一)から強い霊感を持つ真琴(小松菜奈)を紹介してもらう。
得体の知れぬ強大な力を感じた真琴は、迫り来る謎の存在にカタをつけるため、国内一の霊媒師で真琴の姉・琴子(松たか子)をはじめ、全国から猛者たちを次々と召集するが、そこには「あれ」との壮絶な死闘が待っていた。
澤村伊智のホラー小説「ぼぎわんが、来る」を中島哲也が、映画化。
古来から、親や村の都合で口減らしのために殺された子供の怨みの念が、この世に引き寄せ子供を拐いにやってくる最強の悪霊「ぼぎわん」。御守りやお札じゃ太刀打ち出来ない強力なパワーを持ち、時と場所を選ばず襲う非情さ、声や姿を真似て惑わせ騙す狡猾さを持つタチの悪さは、得体の知れないモンスターの恐ろしさ。
「ぼぎわん」に狙われる秀樹は、育児ブログでイクメンパパぶりを書き散らしているが、実際は奥さんの香奈の育児に協力しない外面だけを繕うペラッペラな男だし、秀樹のペラッペラなイクメンぶりと育児に心を病みゲス不倫に走る香奈、表面上は親身に秀樹の相談に乗るが裏ではとんでもないことをしている秀樹の親友の津田、そして不安定な親たちのせいで寂しさを抱える知紗と、育児ノイローゼと育児放棄が生む子供の寂しさや怨みという現代的な怖さ。古典的なオカルトホラーと現代的なホラーの融合による新しい切り口のオカルトホラーが新鮮だし、ペラッペラなイクメン秀樹を演じた妻夫木聡や育児ノイローゼで病む香奈を演じた黒木華や最強の霊媒師琴子をクールに演じた松たか子や派手なルックスに合わない情に熱い真琴を演じた小松菜奈の演技が観る者をヒリヒリさせるし、琴子率いる日本中の霊能者vs「ぼぎわん」の壮絶な霊能バトルに背筋が凍る新しいタイプのオカルトホラー映画。 -
普通のホラーとちょっと流れが違って面白かった。怖いし救いない展開になりつつはあったけど、これからどうなるのかな。なるべく幸せになるといいな。それにしても目の前で妻子が泣いてるのに幸せブログ綴る父親がホラーだ。なんでこんな男と結婚する?お祓いまでの流れも儀式も今まで見たことない感じで面白かった。途中まで岡田准一と小松菜奈、誰だかわかんなかった。すごいな役者。
こんにちは^^コメントありがとうございます!
小説読まれたんですね!わたしは原作はほとんど知らずに、エンド...
こんにちは^^コメントありがとうございます!
小説読まれたんですね!わたしは原作はほとんど知らずに、エンドロールで原作のタイトルを見て「あれか~」なんてのんきに思ってました。
これだけの尺で最後まで楽しめる映画ってそんなに多くないですよね。
この作品を観てから妻夫木くんをテレビ等で見かけると、まともに見れません…途中の妻夫木くんの凄惨なシーンがどうしても過ってしまって…