コーヒー抽出の法則 [Kindle]

  • NHK出版
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感想・レビュー・書評

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  • テレワーク時に自宅で淹れるコーヒーを、一味グレードアップさせたいと思って手に取った本。

    だが、この本に書いてある技(というかこだわり)は、コーヒーを真剣に極めたい人ないしプロを目指す人向けのものだった。自宅で気軽に実践できる技じゃなかったな。

    まず、よいコーヒーの条件が「1 欠点豆のない良質な豆 2 焙煎したてのコーヒー 3 適正に焙煎されたコーヒー 4 挽きたて、淹れたてのコーヒー」で、しかも「コーヒーの賞味期限は豆のままで室温で保存した場合、焙煎後2週間以内が目安」、「コーヒーは豆のまま保存し、抽出する直前に粉に挽くのが原則」、「粉で販売する場合にも、密封して冷蔵庫で1週間が限界」って全然駄目じゃん。いつ挽いたか分からない粉をスーパーで買ってきて、数ヶ月かけて消費してるんですけど、う.ち.は.。コーヒー道はイバラの道だわ、こりゃ。

    たまに、何時買ったか分からない古い豆をコーヒーミルで挽くこともあるのだが、「コーヒーの味を安定させ、再現性を高め、さらにコントロールするためには、粒子の大きさをできるだけ正確に調整できる専用のミルを使用することが必須条件である。 現在、家庭用のブレードグラインダーを使用している場合には、最後に茶こしなどでふるいにかけ、微粉を取り除き、ある程度粒を揃えてみてほしい」だと。要するに家庭用のミル(安価なブレードグラインダータイプ)では美味しいコーヒーが手軽に飲めないのだ。

    とはいっても、参考になったこともあるので、テイクノートしておく。

    まずはお湯の温度。「湯温が高いほうが成分の抽出量が上がる」、「温度が高いと苦味が出やすく、温度が低いと苦味が出にくい(酸味がきわ立つ)」という特性は覚えておきたい。なお、「基本の抽出温度は82℃から83℃」とのことだが、古い豆の場合は90℃以上の高温でないと味や香りを引き出せないというから、結局豆や粉の鮮度が分からないと何度にすればいいのかは決まらないということだった。一応、アマゾンで温度計注文したけどね。

    また、蒸らしについて、「全体に湯が染み渡ると粉面がハンバーグ状に膨らんでくる」ので、このハンバーグ状態で30 秒蒸らすのだという。「1投目終了時、サーバーに落ちているコーヒー液は数滴から多くても薄く底を覆う程度に留めたい」。これはできそう。キーワードはハンバーグ!

    コーヒーのアク(渋みのもと)は泡に集まりやすいので、泡がなくなる直前にお湯を継ぎ足し、最後も泡が残っているうちにドロッパーを外すといいらしい。コーヒーの成分は、3回までの注湯でほぼ出尽くすとも書いてあった。ちょっとずつじわじわ注ぎ続けるやり方ではだめなのかな(
    ドリップの色がうんと薄くなったら終了してるんだけど)。実は、自己流でも結構いい線いってたりして(そんな訳ないか)。

    温度計届いたら、湯温を変えて飲み比べでもして見るか。

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著者プロフィール

1938年、北海道生まれ。1968年カフェ・バッハ開店。1974年に自家焙煎をスタート。バッハコーヒー主宰として数多くの後輩を育成。日本スペシャルティコーヒー協会トレーニング委員会委員長、会長を歴任。

「2020年 『珈琲事典 新装版 この1冊で豆・焙煎・淹れ方がわかる』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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