メインテーマは殺人 ホーソーン&ホロヴィッツ・シリーズ (創元推理文庫) [Kindle]

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感想・レビュー・書評

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  • 読んでいて、通常の注意力で普通に犯人がわかった。
    (当たったというよりワカッタ)
    ・・・からイマイチだったかというとそうでもなく。
    これが面白くないなら他に何が面白いのか教えてほしい。
    本格ファンには極上の一品のハズ。

  • 数年間積読にしていたがやっと読了。とても面白かった。

    直球の本格作品だが、クセのあるホームズ役のホーソーンとワトソン役のホロヴィッツのキャラクターが良いことや、様々な関係者への聞き取りを通して事件の枠組みが段々と見えて来て、飽きずにストーリーを追えた。
    伏線が鮮やかで、謎解きを見てから前に戻って見返すと、確かに…!と気付かされるシーンがたくさん。

  • 刑事フォイルが結構好きだったのと、ホロヴィッツという名前はやはり天才的魔術師ピアニストを思い出してしまうのとで、気になって積読していたミステリです。世の中的には、クリスティのオマージュのカササギ殺人事件の方が有名らしいのだけど、まずは短めのこっちのシリーズから読み始めた。カササギとかヨルガオとかも積読ですが。
    で、脚本家どおりテレビドラマのような典型的なミステリ仕立ての中に、鮮やかな伏線が仕掛けられていて、謎解きものとして大変秀逸。幕切れに近い段階でのネタバラシの内容は唖然たる爽快感あり。面白かった!
    登場人物は、探偵役というか警察顧問役がアクティブだけど少しクセがあるコロンボ風で、小説の著者がいわゆるワトソン役として、件の刑事フォイルなどの現実ネタをぶち込みながら絡んでいく。2人の関係は打ち解けてるのか仲が悪いのか、しっくり入ってこないところはあるけど、シリーズ第1作だからこんなもんかな。
    海外ミステリは、十把一絡げ的に読み捨て上等なものが多いのだけど、本作は定番ながらすごく印象に残る感がハンパねえ感じ。伏線と感じないほど読みやすいのは罠ですね。
    ベストセラー作品、今さらですがおすすめです。

  • 読了日 : 2023年11月14日

  • 作者のアンソニーホロビッツ自身が本作に作家として登場し、元刑事のダニエル ホーソーンが探偵役となり 事件を解決するシリーズ第一段。

    本作の中でホロビッツは脚本家などもしており、知識を得るためにホーソーンとは知り合いであった。
    ある日ホーソーンから殺人事件を解決するよう警察から依頼があったのでそれを本に書いてみないかと誘いを申し込まれる。
    最後に明かされるのだが、ホロビッツは受けるかどうか悩んでいた。
    そんな時 講演会である女性から「あなたの書くものには現実味がない」と言われ、それもきっかけとなり引き受けることにした。その言葉を発した女性はホーソーンの別れた妻であることが分かるが、ホーソーンは知らっばくれるのだが。

    事件は俳優の母親が、自身の葬儀の予約をした日に自宅で殺されるというもので、その母親の葬式の日に今度は俳優である息子が殺される。
    母親には10年ほど前に、車で事故を起こし双子の一人を死亡させてしまい、残るもう一人は脳に障害を残す結果となってしまった。
    だが、判決は禁固刑なしの 遺族からすれば軽すぎる刑であった。
    そのことから恨みを持つ遺族の犯行であるかのようにストーリーは展開するが、全てミスリードであり 思いもよらぬ犯人、犯行動機が明らかになる。

    大どんでん返しというより、正統派の推理小説で、日本の小説で言えば 御手洗シリーズ、ホームズとワトソン、アガサ・クリスティのような仕掛けなど多種多様な仕掛けてんこ盛りである。

    私の評価は★3だが、それは推理小説自体が好みから外れるのでこの評価にしたまでで、世間の評価はかなり高い小説である。
    また海外物は読みづらさがあるが、この作者の作品は2冊読んだが、かなり読みやすく スラスラと頭に入って来る。

  • その裁きは死の方を先に読んでしまったので、シリーズ1をその後に読んだ。シリーズ2のほうが面白く感じた。

  • カササギ殺人事件で一気に名前が知られるようになったアンソニー・ホロヴィッツの作品。”カササギ・•”がそこそこ面白かったので、同じく手に取ってみた。

    本作はいわゆるホームズものに近く、ワトソン兼語り手役を著者のホロヴィッツが務め、探偵役を元ロンドン警視庁警部のホーソーンが務める。ホロヴィッツについては虚実皮膜な存在で、業績や過去作品については実際のホロヴィッツのものをそのまま利用している。

    本書でまさにホロヴィッツが語るように、本作のような小説では事件そのものの魅力もさることながら、探偵役とその助手の魅力が非常に重要になってくる。
    本作の場合でいうとホーソーンは一見粗野だが、実はかなり繊細というキャラクターが少しずつ浮かび上がってきて、40代になったおっさん読者には非常に心地よい。

    一方で、これは意識的に設定をしているのであろうが、ホロヴィッツはかなり自信過剰で感情の浮き沈みが激しく、自分語りが長いというキャラクターであり、彼についてはかなり好き嫌いが分かれるだろう。
    ホームズものではワトソンはともかくとして助手役の自己主張が弱いのが一般的だったが、本作の場合はホーソーン以上にホロヴィッツの個性が強いというちょっと変わった作りになっている。

    ホロヴィッツがテレビ関連の仕事を長くしていたせいか、全体としては2時間ドラマあるいは映画の脚本のような感じで、トリックのようなものよりも「なぜ殺人が起こったのか」を丁寧に解き明かしていくような構造になっている。クライマックスがいかにも劇場的なのは、もしかしたら映像化を狙っているのかもしれない。

  • 2023. audible

  • 小説家自身が語り手となり、殺人事件の謎解きをする物語。個性あるキャラと次々展開するストーリーと筆致につい夢中になる。

  • Audibleで聞いた。

    この作者の本は初めて読んだ。
    U-NEXTでアレックス・ライダーを見ていたが、この作者の作品とは知らなかった。
    作者本人が作品の中で出てくると言う初めての作品だった。
    犯人は最後までわからず、ドキドキしながら読めた

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著者プロフィール

Anthony Horowitz
イギリスの作家。1979年、冒険小説『Enter Frederick K. Bower』でデビューし、YA(ヤングアダルト)作品「女王陛下の少年スパイ!アレックス」シリーズ(集英社)がベストセラーとなる。ドラマ『刑事フォイル』の脚本、コナン・ドイル財団公認の「シャーロック・ホームズ」シリーズの新作『シャーロック・ホームズ 絹の家』(KADOKAWA)なども手掛ける。アガサ・クリスティへのオマージュ作『カササギ殺人事件』は、日本でも「このミステリーがすごい!」「本屋大賞〈翻訳小説部門〉」の1位に選ばれるなど、史上初の7冠に輝く。続く『メインテーマは殺人』『その裁きは死』『ヨルガオ殺人事件』(以上、東京創元社)も主要ミステリランキングで首位を取り、4年連続制覇を達成した。


「2022年 『ホロヴィッツ ホラー』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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