メインテーマは殺人 ホーソーン&ホロヴィッツ・シリーズ (創元推理文庫) [Kindle]

  • 東京創元社
3.74
  • (31)
  • (58)
  • (37)
  • (12)
  • (2)
本棚登録 : 427
感想 : 59
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・電子書籍 (476ページ)

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • ある事件の捜査の様子を本にしないか?と作者本人が持ち掛けられるという一風変わった構成。

    海外翻訳小説というのは、どうも名前や地名になじみがなく覚えられず物語に入り込めないことが多い。のだがこの本は訳者の力か1章からぐいぐいと読み進めたくなる面白さがある。

    終盤で犯人が判明するのだが、そのあと終章にまだいやこりゃまいったというオチが待っていて脱帽。文句なしの傑作である

  • あらすじ
     わたしは売れっ子作家のアンソニー・ホロビッツ。児童向け作品のヒットから、テレビシリーズ『刑事フォイル』の脚本まで手がけている。
     ある資産家の老婦人が絞殺された。自分で葬儀の手配をしたその日に。息子はアメリカで活躍する俳優。また彼女には10年前に眼鏡を忘れた状態で車を運転し、双子の兄弟を巻き込む事故を起こした過去があった。
     事件を捜査するのは元刑事ホーソン。今は警察顧問。傲慢で、強引で、気難しくて推理力はホームズなみ。彼からの持ち込み依頼でアンソニーは事件捜査を取材し、小説にする。

     面白かったー。ミステリーものの王道。シャーロックホームズとワトソン。ワトソンがいろいろ考えてしまうところも似てる。さらにこのワトソンが、作者アンソニーホロビッツをモデルにしているところも面白い。実在のドラマや、ミステリー小説に関しての感想は本当なんんじゃないの?とか思ってにやにやしてしまった。
    次作も楽しみ。

  • 面白かった。情報がスルスルと開示されていき読みやすい。ドラマっぽいなという感じです。
    ただフェアかと言われたら少し疑問。

  • 映画やドラマのこぼれ話も織り込まれているという部分に惹かれて読んでみた。
    結論、語り手である作者の個人的な話が冗長に感じてしまった。
    凄く詰まらないわけではないけれど、読むのがちょっと退屈に感じた。
    ストーリーが動き出すのが読み進めてから半分くらいになってから。
    そこからは徐々に面白くなっていく。
    ただ、それほどの種明かしにそれほどのインパクトはないかも。

  • プロットは見事だと思うけど、語り口のせいか自分にはそんなに合わなかった。一人称が慣れないのかも。

  • 人気作家のアンソニー・ホロヴィッツのもとに元刑事のホーソーンから電話が入った。今捜査をしている事件を小説にしてみないか?というものでした。始めは断ったアンソニーでしたが、熟考の末、書くことにしました。クーパー夫人は自分の葬儀を葬儀屋に依頼したその日に何者かによって殺害されます。夫人は自分が殺されるのを知っていたでしょうか?捜査を続けていくうちに、クーパー夫人の過去の事件などが徐々に明らかになり、そして第二の殺人が…。アンソニーはホーソーンの捜査に同行しながら小説を書き上げていきます。作者であるアンソニー・ホロヴィッツ自身がワトソン役として登場、一癖も二癖もある主人公ホーソーンとコンビを組みます。王道のミステリーでとても読みやすいです。前作『カササギ殺人事件』に続いて国内ミステリーランキングを制覇したのもなっとくの内容です。

  • 葬儀屋を訪れて6時間後に殺されるという衝撃的な展開から始まる本書は、伏線の張り方、明かし方がとても見事で最後の1ページまで楽しめる作品だった。 複雑なプロットではなく、真相を知った今では割と単純なプロットに感じるくらいなのだが、うまく目くらましさせられている。 途中まではこの作品が多くの賞を受賞しているのは何故だろうと思っていたが、最後まで読むことによってなるほどなと納得できた。

  • ホーソーンの登場第一弾、著者初読でしたが面白かった
    いろいろ伏線が貼られて著者の語り手と一緒に解決へ進んでいき楽しめた、ただ自分の知識量に左右されるユーモアが多くて正直だるくなる場面もあったり。(海外ゴシップやシェイクスピア関係)
    海外ドラマフレンズの一節があったけどバルコニーはモニカの部屋の事を言ってるのか分からなかった
    ここにヒントがあると著者の優しい場面があっても点と点を結びつけれなくて悔し身があったかな
    最後に好きなフレーズの引用を
    まさかのシリーズ化提案だ。
    ブライアンへ。きみのお父さんに会って、もう少しで逮捕されそうになったよ。心をこめて
    胸のうちから湧き上がってくる温かい気持ちは、論理や理性ではとうてい説明できない。

  • 細かな伏線の張り方は見事で、ミステリとしてはよく練られたプロットだと感じる。ただ、物語としては冗長で、自分語りが多いために、集中できない。アンソニー・ホロヴィッツの作品は初めて読んだが、評価が高い割にはツボには嵌まらなかった。

  • 今回のホロビッツは、作家本人が作中人物で登場するミステリー!それも、メインの探偵の相棒で。
    兎に角、全編メインの探偵へのぐちの嵐で、それでもおいしい所は結局、探偵に持っていかれる顛末が笑える。探偵のホロビッツ掌握術が完璧で、いい様に翻弄されている様を作家本人が書いているのだと思うとかなり自虐的な性質の持ち主なのかもと新たな一面を知る事ができて次の作品が楽しみになった。

全59件中 11 - 20件を表示

著者プロフィール

Anthony Horowitz
イギリスの作家。1979年、冒険小説『Enter Frederick K. Bower』でデビューし、YA(ヤングアダルト)作品「女王陛下の少年スパイ!アレックス」シリーズ(集英社)がベストセラーとなる。ドラマ『刑事フォイル』の脚本、コナン・ドイル財団公認の「シャーロック・ホームズ」シリーズの新作『シャーロック・ホームズ 絹の家』(KADOKAWA)なども手掛ける。アガサ・クリスティへのオマージュ作『カササギ殺人事件』は、日本でも「このミステリーがすごい!」「本屋大賞〈翻訳小説部門〉」の1位に選ばれるなど、史上初の7冠に輝く。続く『メインテーマは殺人』『その裁きは死』『ヨルガオ殺人事件』(以上、東京創元社)も主要ミステリランキングで首位を取り、4年連続制覇を達成した。


「2022年 『ホロヴィッツ ホラー』 で使われていた紹介文から引用しています。」

アンソニー・ホロヴィッツの作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×