この日本語バリバリ英語にしにくいバイ! 「ビミョー」は英語にどう訳す? GOTCHA!新書 (アルク ソクデジBOOKS) [Kindle]

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  • 日本語を理解しているネイティブスピーカー教える英語というのは信頼が置ける。日本語の細かいニュアンスをわかってくれるからである。

    こういうことを言いたい!というのを英語に直すとき、直訳で訳してしまうと全然意味が伝わらなかったり、全然違う意味になったりすることがある。

    日本語にしかない言葉、というのがある。例えば本書で挙げられている「木漏れ日」なんかがそうだ。

    また文脈によって変わる言葉がある。「微妙」がそれに当たる。これは一言では表わせない。微妙に違う、と言いたければ

    slightly different

    とか

    There is a subtle difference

    と言えるが、「これは微妙な味だ」というのは難しい。本書では

    This pizza is interesting

    という英語が使えると言っているが、私もよくこういうニュアンスでinterestingを使う。しかし、日本にいた頃だと「なんで微妙が『興味深い』になるの!?」となってただろう。

    日常で使っていくうちに、細かいニュアンスとかを感じるようになる。

    他には「懐かしい」も挙げられてる。これも難しい。懐かしさという感情はノスタルジーだが、「あの時あそこに旅行行ったよね~懐かしいね~」みたいなのは

    It brings back memories.

    で色々思い出せるわ~みたいな感じである。

    といったような英語にしにくい日本語を分解して近い英語を提案してくれる本である。日本語特有の言葉、「絆」や「きつい」などから、「なくなくない?」「ガチろう」なんていう若者言葉までカバーされている。これから留学を考えている人なんかは、一読しておくと役立つことがあるのではないだろうか。


    外国語を学ぶときは、その意味をというのを頭で理解しようとする。多分意味のない言葉とか習慣で使う言葉も意味を理解しようとするのである。なぜなら、外国語になれないうちは、文章を分解して、意味を理解してから訳して再構成して文章を作るプロセスが頭の中で働くからである。

    たとえば、コンビニの店員からポイントカードを持っているか聞かれて、持ってないと答えると「恐れ入ります」と言われる。たしかに謝罪の言葉だが、そこまで我々日本人は意味を考えない。しかし、著者はその本意を「余計な質問をして申し訳ございません。お客様がポイントカードをお持ちかどうか確認する必要がございましたので」と考える。そのうえで、I'm sorryではなく、アメリカならばわかりましたよと返すのでOh OK!と訳すのである。

    海外に住んでしばらくは、周りの言ってることが聞き取れないストレスがきつい。しかし、なれて来たところで次に待っているのは言いたいことが伝えられないストレスだ。まず日本語で何気なく話している意味を、深く考え直して再構成するプロセスを経るのは私も経験した。そういう意味で、英語を話したい人には一読の価値ある本だと思う。

  • ビミョーは英語にどう訳す?
    と副題にある通り、九州弁バイリンガルの著書が、微妙なニュアンス満載の日本語表現を、頑張って英語にしてくれる1冊。
    何気にハマったのが「憩いの場」という表現。この語句を見て、頭の中に条件反射的に浮かんだ表現はRestroom、って、これトイレじゃんね。。

    「#この日本語バリバリ英語にしにくいばい!」(アルク、A.クレシーニ著)
    Day105

    https://amzn.to/2PKQD8c

  • 電子ブックへのリンク:https://elib.maruzen.co.jp/elib/html/BookDetail/Id/3000086892
    ※学外から利用する場合は、リンク先にて「学認アカウントをお持ちの方はこちら」をクリック→「北海道大学」を選び「選択」をクリック→入学時に配布されたID/PWでログイン

  • 訳しにくいのは意味が1つの単語に縮退しているからで、辞書を開いて最適な項目を選べば問題ない。日常会話のスピードでするのは難しいけど。縮退していない単語のジャンで、その文化で重視されている要素がわかる。

  • 文化の違いから来る日本語と英語の言い回しの違いなどが紹介されて面白い。

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著者プロフィール

北九州市立大学准教授。アメリカ・バージニア州出身。メアリーワシントン大学卒、オールドドミニオン大学大学院にて応用言語学修士取得。福岡県宗像市在住。流暢な博多弁を話し、日本と日本語をこよなく愛すアメリカ人言語学者。専門は和製英語。研究と並行し、バイリンガルブロガー、スピーカー、テレビコメンテーターとして多方面に活動。西日本新聞で日本の文化と言葉についてつづる「アンちゃんの日本GO!」を連載中。バイリンガルブログ「アンちゃんから見るニッポン」も話題。著書に『ペットボトルは英語じゃないって知っとうと!?』(ぴあ)がある。

「2020年 『教えて!宮本さん 日本人が無意識に使う日本語が不思議すぎる!』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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