ヒア・アイ・アム [Kindle]

  • NHK出版
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感想・レビュー・書評

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  • 読みはじめたらユダヤ教の話が多くて、これは理解できないかも、と思って挫折しそうになったんだけど、再開して読むうちになんだか文章にハマったような感じで意外と長さを感じずに最後までするする読めた。投げ出さないでよかったー。
    ユダヤ系家族の話。主人公ジェイコブは40代のテレビ脚本家で、建築家の妻と、バルミツバー目前つまり13歳か、の長男と、次男、三男がいて、あと、ジェイコブの父、祖父、イスラエルに住むいとこなんかが登場人物。途中でイスラエルに災害が起きて戦いがはじまるんだけど、その現場は出てこないし、話のほとんどは、ジェイコブと妻や息子たち、父親、いとことの会話で進んでいく感じ。断片的なシーンの連続のような形で、説明されないし、過去と現在が入り乱れたりして、読みにくいといえば読みにくいんだけど、さっきの会話とこの会話がつながっているのか、とわかったりするのがおもしろかったりもする。
    夫婦は離婚に向かっていくので、少し前に見た「マリッジ・ストーリー」を思い出したり。
    若者が大人になり、結婚して子どもが生まれて幸せだったはずが、やがて夫婦の気持ちが離れて、子どもたちも難しい年頃になって、って変わっていくっていうことがなんだかすごく悲しくて、ずっと悲しい気持ちで読んでいた。
    ジェイコブは、つねに、自分はいい父親かいい夫かいい息子かと心配しているような、いつもいつも不安で自信がない感じがあって、なんだかそういうところに共感したり。人生に対する不安というか。妻のことも息子たちのことも家族全員を愛しているんだなってことが伝わってきて。でもうまくいかなくて。孤独で。人生ってこんなもの……それでも生きていくしかないっていうか……そういうようなことをすごく感じさせられる小説だった。それでけっこう感動した。

    まったくうまく感想が書けてないけども。。。

    • meguyamaさん
      長すぎるのでためらっていましたが、ご感想を読んで、やっぱり読んでみようかなという気になりました。
      長すぎるのでためらっていましたが、ご感想を読んで、やっぱり読んでみようかなという気になりました。
      2020/02/05
    • niwatokoさん
      Lineみたいなすっごい短いやりとりが続いたりとか、体裁のせいもあってあの長さになっているのかもって気もしました。みっちり文がつまってるわけ...
      Lineみたいなすっごい短いやりとりが続いたりとか、体裁のせいもあってあの長さになっているのかもって気もしました。みっちり文がつまってるわけじゃないというか。あと、わたしは、ユダヤ教のくだりとかな斜め読みになっていたかも。それほど長さは感じなかったです。あらためて考えるとおもしろかったですよ。
      2020/02/05
    • meguyamaさん
      『ものすごくうるさくて』が好きだったのですが、あれも体裁変わっていましたよね。近々読みたいと思います!
      『ものすごくうるさくて』が好きだったのですが、あれも体裁変わっていましたよね。近々読みたいと思います!
      2020/02/06
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著者プロフィール

1977年、ワシントンDC生まれ。プリンストン大学在学中に作家のジョイス・キャロル・オーツに才能を認められ、2002年に『エブリシング・イズ・イルミネイテッド』(ソニー・マガジンズ。電子版はNHK出版)で作家デビュー。全米ベストセラーとなった同書はガーディアン新人賞、全米ユダヤ図書賞など多くの賞を受賞、世界30カ国で刊行された。2005年に発表した長篇2作目『ものすごくうるさくて、ありえないほど近い』(NHK出版)も各方面で絶賛され、ロサンゼルス・タイムズ、シカゴ・トリビューンなど各紙でベスト・ブック・オブ・ザ・イヤーに選出。同書はハリウッドで映画化され、アカデミー賞にノミネートされた。2009年に食をテーマとしたノンフィクション『イーティング・アニマル』(東洋書林)を発表し、アメリカの食肉・水産業界に一石を投じる。本書『ヒア・アイ・アム』は11年ぶりに上梓された小説で長篇3作目にあたり、前2作と異なり自伝的要素を踏まえ、多視点で登場人物たちの心情をリアルに描くという新機軸の構成が各メディアに絶賛された。ニューヨーク、ブルックリン在住。

「2019年 『ヒア・アイ・アム』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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