自由の命運  国家、社会、そして狭い回廊 上 [Kindle]

  • 早川書房
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感想・レビュー・書評

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  •  前著と同じく冗長的なので、慣れてない人は疲れるかも。数値が使えない(存在しない)社会学系論文の性であろうか。 

     強い規範と弱い規範の狭い回廊で自由と経済は繁栄するという主張を、歴史上を含めた世界各国の制度から事例をとって証明しようとしている

  • 国家の成長には、政治権力(著者のいうリヴァイアサン)と社会の絶え間ないせめぎ合いが必須だと提言した著作。うち上巻では概要を説明したのち、古代ギリシアのアテナイ、アメリカ、西欧、中国の事例を紹介。

  • 行政能力のある強い国家と、国家の権力を監視、制限する強い社会の間の、一方の能力の増大に伴って他方も能力を増大していくプロセスこそが、自由の源泉であるというのが本書の前提となる主張だった。
    上記踏まえた上で、原著のタイトルがNarrow corridor とあるように、上記プロセスは国家-社会間の微妙なバランスの上に成り立つため、
    国家と社会の2つが互いに能力を高める(双方同時に能力を高めるインセンティブがある)状態を維持するためには何が必要かを、国家-社会の能力の2元図をもとに論じていた。
    国家はなぜ衰退するのかと同様に本書も制度論として自分の所属する組織/コミュニティと対応づけて読むとより面白いと思う。

  • 国家はなぜ衰退するのかに続き2冊目。Audible にて。
    圧政から自由になりたいと独裁体制を打ち倒したのに自由は手に入らず、更なる混沌が生まれてしまったシリアから話が始まり、確かになんでだろう、と引き込まれる感じは前作と同じ。
    国家権力をリヴァイアサンに例えて、抑圧・不在・足枷のリヴァイアサンと呼んだり、自由への絶えまない努力の継続を赤の女王効果と呼んだり、フレーズが特徴的でイメージしやすい。

    上巻は自由の回廊を進むことに成功したのがヨーロッパ特有の話でないことの証明として、欧州史以外の事例を紹介してくれていて、それは素晴らしいと思う一方で欧州史以外の歴史は知らなすぎて目が滑るというか、頭に残りにくかった。

  • ふむ

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著者プロフィール

ダロン・アセモグル
マサチューセッツ工科大学(MIT)エリザベス&ジェイムズ・キリアン記念経済学教授
マサチューセッツ工科大学(MIT)経済学部エリザベス&ジェイムズ・キリアン記念教授。T・W・シュルツ賞、シャーウィン・ローゼン賞、ジョン・フォン・ノイマン賞、ジョン・ベイツ・クラーク賞、アーウィン・プレイン・ネンマーズ経済学賞などを受賞。専門は政治経済学、経済発展と成長、人的資本理論、成長理論、イノベーション、サーチ理論、ネットワーク経済学、ラーニングなど。主著に、『ニューヨーク・タイムズ』紙ベストセラーに選出された『国家はなぜ衰退するのか』(ジェイムズ・ロビンソンとの共著)などがある。

「2020年 『アセモグル/レイブソン/リスト 入門経済学』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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