【図解】ビジネスエリートがたどり着いた 仕事力に差がつく「超・整理術」 (三笠書房 電子書籍) [Kindle]
- 三笠書房 (2020年4月19日発売)
- Amazon.co.jp ・電子書籍 (238ページ)
感想・レビュー・書評
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ビジネスに使える整理術を教えてくれる本です。
コンサルタント経験な豊富な筆者が、自己の経験をもとに、1日1日の積み重ねで大きな成果を出せる整理の方法をたくさん紹介しています。
整理法の根本にある考え方は、物理的な整理だけでなく、アイデアを出す際など、考え方を整理する際や、ビジネス以外の生活面でも使えそうです。
職場やパソコンの中などが散らかっていて集中できないといった方だけでなく、日常生活で整理整頓が苦手という方も、実践できることが得られる1冊ではないでしょうか。
【特に覚えておきたいと感じた内容の覚え書き】
「1日は86,400秒、誰にでも平等に与えられている時間。その内訳をどう使うかはその人次第。整流化と整理の機会は毎日発生している。割く時間を少しでも減らせれば、その分の時間を他の仕事に振り分ける余裕ができる。1日の蓄積はわずかでも、毎日続ければ大きな差になる。」
「仕事をうまくこなしている人は、①俯瞰して目的を見据える、②掘り下げて『中身を見る』、③紐付けて『順序を考える』、という3つで、シンプルかつ合理的なやり方を実践している。」
「タスクを、聴く作業:情報を集める(中身×自分)、伝える作業:資料を作る、相手に示す(中身×相手)、段取る作業:仕事の順番を整理する(流れ×自分)、動かす作業:打合せをする、お願いする(流れ×相手)、の4種類に分けて作業を小分けにすると、進めやすさを左右する要因をシンプルにできるため、個々の作業進捗を管理しやすくなる。」
→具体的な整理法もたくさん紹介されていますが、基本的な考え方を押さえておこうと思いました。1日少しずつの積み重ね、シンプルかつ合理的な分析と判断、その基本の2軸を覚えておくと、いろいろな整理ができそうです。
【もう少し詳しい内容の覚え書き】
・複数の問題が絡み合って議論を複雑にしている場合は、問題を1つずつ識別し、議論の流れをシンプルに分け、論点を整理することが有効。「議論」を「情報」に置き換え、情報の流れ(フロー)に仕組みを作り、コトやモノが自動的に分類・整理される環境を整えると、整理しない整理術となる。
・1日は86,400秒、誰にでも平等に与えられている時間。その内訳をどう使うかはその人次第。整流化と整理の機会は毎日発生している。割く時間を少しでも減らせれば、その分の時間を他の仕事に振り分ける余裕ができる。1日の蓄積はわずかでも、毎日続ければ大きな差になる。
・仕事をうまくこなしている人は、①俯瞰して目的を見据える、②掘り下げて「中身を見る」、③紐付けて「順序を考える」、という3つで、シンプルかつ合理的なやり方を実践している。
○「整理」ではなく「整流化」する
・「整理しなくても仕事が回る仕組み」を構築できれば、問題を解決できる。情報もモノと同じで、どの場所に何を置くのかを決めておき、そのルールに従って片付ければ、流れ作業のように整理できる。アナログとデジタルではそれぞれ取り扱いのルールが違うので、分けてルールを決める。
・アナログ情報のフローを整流化するには、紙のノートを使う。時系列に沿って書き、スケジュール、ToDoは常に最新化して持ち歩く。会議や打合せで書き留めるのは、「決定事項とToDoが含まれる発言」と「その経緯を理解するのに必要なやりとり」に絞る。
・デジタル情報のフローを整流化するには、メールを使う。受信トレイ(Inbox)ですべてのメールを受け取り、要対処メールの見落としを防ぐ。定型業務のメールは目的別に各フォルダへ自動的に振り分け、受信トレイに入ってくるメール量を減らせる。
○コンテンツのフロー(流れ)を整える
・時系列でキーワードを書き込む。人は何かを思い出すとき、頭の中でキーワードにひっかけて思い出すケースと、記憶をさかのぼって思い出すケースに分かれる。
・タスクとは、「やるべきこと」を切り出した単位。やることがはっきり見えていないのは、ToDoが具体的なやり方がイメージできない状態になっているから。実現に向けた具体的なやり方を、思いつく単位のタブタスクに細分化する。
・業務は「作業」と「仕事」の2つに分かれる。「作業」は、アウトプットがきっちり決まったタスクで、評価のポイントは正確さ。「仕事」はアウトプットの定義があいまいで、対処法を考えなければいけないタスクであり、評価のポイントが論理性になる。「仕事」はボリュームが決まっていないので、時間を区切ることで、際限なく膨らむのを防げる。
○コンテンツのストック(蓄積)を整える:コト
・あらゆる作業を、「中身(コンテンツ)」×「流れ(段取りや調整)」、「自分」×「相手」の2軸で整理する。異なるグループの作業を同時に扱うと管理しづらい。1つのタスクに異なるグループの作業が混じる時は、それぞれ別のタスクとして進捗を管理する。
・タスクを、聴く作業:情報を集める(中身×自分)、伝える作業:資料を作る、相手に示す(中身×相手)、段取る作業:仕事の順番を整理する(流れ×自分)、動かす作業:打合せをする、お願いする(流れ×相手)、の4種類に分けて作業を小分けにすると、進めやすさを左右する要因をシンプルにできるため、個々の作業進捗を管理しやすくなる。
・月1回以上発生する手順をまとめて、メールの下書き(ドラフト)として保存しておき、作業のたびごとにそれを参照すると、繰り返し発生するToDoで疲れない。
・多忙な人ほど、当人同士で直接予定を調整してもらうのが最も早い。基本的にはミーティングの場で参加者のスケジュールを確認する。確実に時間調整をしたい場合は、参加者のスケジュールを事前に調べて、次回開催候補を決めておく。
・想定時間を2倍して、それを作業見込時間とする。1日の半分はメール・電話・ミーティングに費やされる。他人の所要時間を加味する場合、相手が多めに見積もっている時間を確認してから全体のバッファを決める。相手も同じことを考えていると、見積が過剰になる。
○コンテンツのストック(蓄積)を整える:モノ
・日常は、さまざまなアイデアの種で溢れているが、アナログでもデジタルでもよいので、それらはメモという形に残さなければ、いずれ記憶を辿ることが困難になる。高度に発達した情報化社会では、自分の脳内に全ての知識を蓄積するより、外部に存在する情報を効率的に引き出せるほうがパフォーマンスを発揮できる。メモがあれば、空いている時間に詳細を調べられる。
・見聞きした情報はできるだけ早く記憶するほど、後から鮮明にそのときの情報を思い出すことができる。名刺は、もらった直後が一番情報量が多いので、そのタイミングで重要なことは名刺に書き込んでおく。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
仕事の『整流化』により、整理しなくても仕事が回る仕組み作りの解説書。ノート上でアナログ情報を、メール上でデジタル情報を整流化し、やるべき『コト』と片付ける『モノ』に分けて整理。解説も整理されていて分かりやすいので、すぐに仕事で使えます!
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仕事の問題点を分類し、自動的に整理できる方法を「整流化」と名付け、具体的な方法を紹介する1冊。
個々に解説されている分類法や整理法に特別な手法はなかったような気がしますが、仕事の分類の仕方や優先順位の付け方を分かりやすく分類されているところは参考になります。
仕事の分類や名刺管理のあたりは、すぐに実践でき、効果がありそうです。
▼複数の問題が絡み合って議論を複雑にしているようなら、問題を1つずつ識別し、議論の流れをシンプルに分けて論点を整理する。これをコンサルタントは議論の「整流化」と呼ぶ
▼「議論」を「情報」に置き換えて、「情報の整流化」を実現することを目指す。情報の流れ(フロー)に仕組みを作り、コトやモノが自動的に分類・整理される環境を整える
▼「整流化」=どの場所に何を置くのか決めておき、そのルールに従って片づければ、流れ作業のように整理できるように、「自動的に整理する(片づける)ルールを作ること」
▼タスクの優先順位
①すぐやるリスト:今すぐ着手しないと間に合わない、または5分で終わる作業
②おねがいリスト:人に任せることができる作業
④プロジェクトリスト:内容が複雑で、小分けにしないと着手できない作業
⑤カレンダーリスト:期日を踏まえた着手日を設定できる作業
⑥いつかやるリスト:いつやるかハッキリしない作業
③次にやるリスト:上記のリストに入れることができなかった作業
▼タスクを個々の作業に分解
・中身(コンテンツ)と流れ(段取りや調整:ロジスティックス)に分類し、自分に向けた仕事のやり方と、相手に向けた作業に分類し、4グループにまとめる
①聴く作業:情報を集める
②伝える作業:資料を作る
③段取る作業:仕事の順番を整理する
④動かす作業:打合せをする、お願いする
▼作業時間の見積もりは「想定時間を2倍すること」
▼外見上の特徴も名刺に書く
・名刺交換日と場所、会った目的
・髪型
・メガネの有無
・顔の輪郭や特徴
・身長
・体形
<目次>
序章 「整理」ではなく「整流化」する
第1部 コンテンツのフロー(流れ)を整える
第2章 ノート整流術
第2章 メール整流術
第2部 コンテンツのストック(蓄積)を整える:コト
第3章 ToDo整理術
第4章 スケジュール整理術
第3部 コンテンツのストック(蓄積)を整える:モノ
第5章 フォルダ整理術
第6章 デスク整理術
第7章 名刺整理術
終章 コンサルタントの仕事術