パラサイト 半地下の家族 [DVD]

監督 : ポン・ジュノ 
出演 : ソン・ガンホ  イ・ソンギュン  チョ・ヨジョン  チェ・ウシク  パク・ソダム  イ・ジョンウン  チャン・ヘジン 
制作 : チョン・ジェイル 
  • バップ
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  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4988021140331

感想・レビュー・書評

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  • 社会派でメッセージ性の強い映画なのかという先入観を持って視聴。監督インタビューを読むと、何か強いメッセージというよりも、そういう背景を題材にしたエンタテインメントという見方があっていそうだ。
    いつかは盛大にばれてしまうのだろうという後ろめたさを抱えながら観ていくのが、結構自分は辛いのだと思った。最後のサスペンスシーンは手に汗握ってしまい、ほぼ直視はできない。
    ハイクラス家庭に忍び込んだのは勿論主人公一家だけれど、初犯はけしかけた友達のような気もしてならない・・・

  • すごく惨めで辛い気持ちになる映画だった。
    半地下の人に1番感情移入した。

    半地下、地下、地上それぞれの立場の人間のズルさ、汚さがギュッとされて観せられた気分。
    その動きの理由がただみんなそれぞれが自分たちなりの幸せ、自分の大切な人の幸せを追い求めてあがいてるだけというのが悲しい。
    そして、立場の違いが弱い立場を少しずつ傷つけていく。
    ラストの混乱はその傷口が一気に開いた印象。

    半地下のお父さんが
    無計画がいいんだ、それが1番傷つかないし、それが1番安定する
    みたいなこと言ってて、いいなぁと思うと同時にすごく悲しいなぁと思った。

  • 半地下→地上→地下。
    韓国の格差社会が良くわかる。

    金持ちの家に寄生する貧民。
    金持ちの人らは、人を疑うことを知らないのか。

    人の匂いって中々消えない。

  • いやーもうアレですよ、アレですわコレは。

    2020年時点にて。

    第92回アカデミー賞にて、作品賞、監督賞、脚本賞、国際長編映画賞を受賞。で、非英語作品の作品賞受賞は、史上初めてだった。という事実。

    第72回カンヌ国際映画祭にて、韓国映画初となるパルム・ドールの受賞、という事実。

    アカデミー作品賞とカンヌの最高賞を同時に受賞した作品は「マーティ」(1955年)以来、65年ぶり、という事実。

    綺羅星の如き途轍もない結果を出した作品、ということでね。そらもうね、否が応でも期待しまくりですやんか。そらもう。だって、とんでもねえやんコレ。案外、俺、権威に弱いし。こらもうとんでもねえな、という期待バンバンで観ました。

    で、観終わった感想ですが。うむ。コレ、あれだ。ファンタジーですね。自分にとっては、ファンタジー映画、っていう認識です。うむ。なんというか、、、極上のファンタジーだな。と。社会派?現実の韓国の現代格差社会を喝破した問題作?コレが目を背けてはならない紛れもない今の社会の現実なのだ?イヤ違うな、と。これは、ファンタジー映画だ。しかも極上の。って認識。お見事なファンタジー映画でした。

    正直に言います。前半から中盤あたりは、正直、おもんなかった。質の悪いブラックコメディーギャグ映画やん、、、って思いながら観てましてね。死ぬほど生意気な無茶苦茶を言いますが、これでアカデミー受賞?カンヌでパルムドール?マジかよ勘弁してよ、って思いながら観てました。ホンマにすみません。

    後半。僕にとってはこの後半の30分ほど?の怒涛の勢い。あっこらへん。あっこらへんこそが、この映画の魅力のほぼ全部。でした。アレですね。パク一家が、息子のダソンの誕生日お祝いパーティーを庭で開催しまっす!ってなってからの、怒涛のアッコからのアレ。いやもう、本当に凄かった。

    臭い。におい。ニオイ。臭いって、凄いな。とね、シミジミ思う。とある、なんらかの臭い。それは人が生死を問わず「存在する」限り、かならず、あるのだ。その臭いは、きっと、全てをコントロールしているのだ、人間のDNAの奥深いところで。とかね。嗅覚、という表現。嗅覚、という認識器官。それは、凄い。凄いよ嗅覚。ま、嗅覚が、超重要だな、とか思ったんだよ俺は。いやあ嗅覚。ああ嗅覚。

    アレですね。凄く似た雰囲気を感じたものは、宮部みゆきの社会派よりの小説の数々。日本映画で言うと、是枝裕和監督と西川美和監督の作品の流れ、に、すげえなんというか、近い雰囲気だな、と。西川監督でいうと「夢売る二人」とか「ディア・ドクター」の最終盤の雰囲気に凄い近いな。と。現実感バリバリの場面じゃなくて、「ああ、この映画、ファンタジーだね」って分かる場面当たりの雰囲気がホンマに似てるなあ、って。同じ方向を向いているんだろうなあ。

    ポン・ジュノ監督、西川美和監督の「すばらしき世界」が公開された時も、推薦文?みたいなの寄せてましたもんね。感性が、眼差しが、うむ。近いんだろうなあ~、ってね、思いました。

    キム一家の息子、ギウ役。チェ・ウシク。俺の好きな「新感染 ファイナル・エクスプレス」に出演してたんだ!すまん!気づかんかった、、、ゴメン。アレか?野球部の主将役?かな?

    同じくキム一家の娘、ギジョン役。パク・ソダム。あの酷薄そうなドSっぽい顔立ちとガラ悪い系の役柄。好きです。いやあ、この女優さん、好きです、うん。

    パク一家の妻、ヨンギョ役。チョ・ヨジョン。めっちゃ黒木瞳やんか笑。とか思ったね。そっくりだと思うぞ、うん。

    あと、ウィキペディア情報なのですが、ポン・ジュノ監督のコメントで、凄く好きなコメントがありまして。2019年4月29日、カンヌのコンペ入りを受け、ソウル市内のホテルで行われた会見での発言らしいのですが、

    「おそらく、海外の観客はこの作品を100%理解することはできないだろう。この作品はあまりにも韓国的で、韓国の観客が見てようやく理解できるディティールが散りばめられている。」

    という事を発言されているようなんです。分かる。この気持ちは、なんだか、ものすごく分かる。自分は日本でずっと生活してきた今までの人生ですが、邦画だからこそ、無条件で分かってしまう「何か」って、絶対にある、と思っている派なのですよね。邦画のあの何らかの「あの雰囲気」としか言いようのないものが、どうしても、ある、と思う。それって、驚くほど、ホントに何の条件も留保もなく「分かってしまう」んですよ。自分にとっては。

    最近だとクエンティン・タランティーノ監督の「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」を観て、あの作品はアレはアレで楽しめたんですが、どうしても、なんらかの「なんだか超えられない壁。ホンマのホンマのところではこの映画を理解できないであろう自分」みたいなんも、痛いほど感じたんですよね。その「何か」。その映画が撮られた場所で長年生活してこないと決して理解できない「何か」。

    その認識を、ポン・ジュノ監督も、持っている、という事が理解できたと思えたことが、なんだか、すごく嬉しかったですね。ま、共感、ってヤツですよね。

    いやしかし、お見事な映画でした。うん。お見事な映画でした。

  • 半地下で暮らす家族が富裕層の家で働くために
    じわじわと侵入していく
    埋まらない貧富の格差、途中までは展開がテンポよく惹きつけられ
    後半からバイオレンスな内容になり衝撃を受けた
    救いがあるようでないラストも話題になった要因のひとつなのかなと感じた

  • ミステリーぽくて興味深い。
    奥さんきれい。
    最後の展開がありがちだけど。
    2021

  • 強烈な格差を描いていて面白い。頭が良くて顔が良くても一発逆転を狙わなければ這い上がることができないほどの貧困。日本でも親から子への貧富の連鎖は問題になるけれどそれをコミカルに、しかしストレートに描いている。貧乏な一家は下品でずる賢いが憎めないところがあり、金持ち一家も浮世離れしたところや間抜けなところがあり基本的には善良とコメディ映画っぽいが、次第に破滅へと進んでいく(私はサスペンス映画だと思っていたのでこの展開に驚きはしなかった)ラストも皮肉で良い。

  • なるほど…久しぶりに映画を見たけれど、引き込まれてしまった!
    個人的に好きだったり見入ってしまう韓国映画って、暗い映画が多いなー、何故か。

  • 面白かった。
    最後は、こんな展開になるんだ と思わせるところ、
    細部の話の構成までも計算しつくされた作品だったと思う。
    韓国の底辺生活から上級社会まで、全部観られた所まで
    本当に面白かった。
    ギジョンが死んでしまうシーンに悲しくなったりする位、感情移入もしてしまった。

    一種の社会風刺も織り交ぜた作品は、アカデミー賞受賞も当たり前だと思う。

    話題に上りすぎる作品だと、観覧するのに気が引けたりもするけれど、この映画は見ておいたほうが良い作品でした。

  • 3分の2くらいまでのコメディ風の展開がいい。
    貧乏一家が徐々に金持ち家庭に食い込んでいく。
    残り三分の1くらいは、うーん、という感じ。
    でも先が読めない展開で面白かった。

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著者プロフィール

1969年生まれ。映画監督。2019年『パラサイト 半地下の家族』がカンヌ国際映画祭でパルム・ドール、アカデミー賞で作品賞を含む4部門受賞。監督作品に『ほえる犬は噛まない』『母なる証明』ほか。

「2021年 『ポン・ジュノ映画術』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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