- Amazon.co.jp ・電子書籍 (262ページ)
感想・レビュー・書評
-
歴史修正主義にどう対応していくかという話が本筋ですが、歴史は利用されたのでありその動機とはという話が興味深かったので個人的に追究していきたいと思いました。
薄々感じてはいましたが、歴史修正主義者って歴史自体には興味ないんでしょうね。
あと、教養としての『歴史問題』かと思ってましたが、国民の歴史論のところを読むと、『教養としての歴史』問題としても読めるなぁと思いました。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
歴史認識の問題について、歴史学や社会学など複数の視点から読み解いた本。
歴史修正主義の問題だけでなく、社会と向き合わなかったゆえの歴史学者の発信力の弱さについても指摘しています。また、ドイツやイギリスなど、他国の歴史問題についても解説しています。
歴史修正主義を克服するには、専門知と一般社会の橋渡しとなる「良質な通史」を作る必要があります。 -
過去の歴史をどのように評価するかというテーマは、人それぞれかなり個人差の大きな認識問題ではないかと考えている。本書はその大きなテーマに対して、ひとつの思考の軸を提示するものである。
実際、日本と東アジアとの関係、イギリスをはじめとする欧州と旧植民地との関係など、単線では決して語ることのできない重量級の話である。
その捉え方としては、現代の目から過去のあり様をそのまま評価してよいのか、いや、普遍性の観点からはいつの時代も等しく語られるべきなのだという見方など、錯綜する視点を自分の自分自身の中でどのように位置付けるのかということになるだろう。